蛍
【作詩:井上 赳】
(前奏)
1.蛍のやどは 川ばた楊
(やなぎ
) 楊おぼろに 夕やみ寄せて
川のメダカが 夢見る頃は ほ ほ ほたるが 灯をともす
2.川風そよぐ 楊もそよぐ そよぐ楊に 蛍がゆれて
山の三日月 隠れる頃は ほ ほ ほたるが 飛んで出る
3.川原のおもは 五月の闇夜 かなたこなたに 友呼び集い
むれて蛍の 大まり小まり ほ ほ ほたるが 飛んで行く
昭和7年に発表されました。「蛍のやどは 川端楊・・・」と、
どこかしら童話的な情景を思わせる詞が全体的に柔らかな感じを与え、
童謡風なメロディと相まって広く愛唱されました。
ほ、 ほ、 蛍・・・と歌って、蛍狩りに行った幼年時代の
懐かしいわらべ唄の旋律を生かしたところが特に親しまれました、
鳥やトンボなどの空飛ぶ動物を日本民族は、あの世から来た
先祖の魂と見ていましたが、蛍も例外ではありませんでした。
白い光を点滅する蛍は、祖先の霊魂と見ていたのです。
(コメントX氏)