YSミニ辞典(0)

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(zero、naught)ぜろ : @零(れい)。ある数に加えても、ある数から引いても、
     もとの数を変えないような数。整数の一つで、正でも負でもない実数。
     記号「0」また、アラビア数字を用いて数を表す場合、空位を示す。
     ゼロの概念は紀元5〜6世紀頃、インドで系統的な発展をしたといわれる。
     ゼロが発見されたインドでは5世紀頃から20世紀初頭までは「○(まる)」が使用されていたが、
     インドからゼロが伝えられたアラビアで10世紀頃から現在まで使用されているゼロは「.(点)」となり、
     アラビアからゼロが伝えられたヨーロッパで14世紀頃まで使用されていたゼロは「φ(ファイ)」で
     あった。いずれも他の文字と紛らわしいことなどから、現在では「0」が使われている。
    A無得点。零点(れいてん)。試験や試合で、得点のないこと。
    B全くないこと。何もないこと。また、価値のないこと。
0033 : @1999(平成11)年10月1日よりサービス開始した
     NTTコミュニケーションズの国際電話サービスのアクセス番号。
    A2004年4月1日より「0033モバイル」サービスを開始し、
     固定電話(自宅の電話)からどこの携帯電話会社のケータイへかけても、
     090などのケータイ番号の前に「0033」をつけてダイヤルすると
     最大半額以下になるサービスになるアクセス番号。
     (注)NTT東西の「0036」「0039」との違いは、NTTコミュニケーションズの「0033」は
        どこの携帯電話会社のケータイへかけても割引率は同じだが、
        NTT東西はNTTドコモ以外は割引が少ない。
        したがって相手の携帯電話がどこの会社か分からない場合は、
        090の前に0033を付加してかける方がよりお得になる確率は高い。
00347 : 国際通話の通話料金お知らせ(料金即知)サービスのアクセス番号。
    0033の代わりに、00347をダイヤルすると、直前にかけた国際電話の通話料を通話終了後
    すぐに折り返し、日本語、英語、さらに通話先によって7ヵ国語のいずれか、の順に電話で伝える。
0036 : 固定電話発携帯電話着通話サービス。
    自宅の固定電話から携帯電話へかけるときのNTT東日本の事業者識別番号で、
    これを付加することで通話料が大幅に割引となる2004(平成16)年4月1日からサービス開始した
    NTT東日本の新通話サービス。本サービスの利用にあたり申し込みは不要。
    相手の携帯電話番号090や080の前に0039をつけて
    0039−090−△△△△−□□□□のようにダイヤルする。
    「0039」をつけて通話した場合でも、相手携帯電話のディスプレイには固定電話番号のみ表示される。
    (注)NTTドコモ以外の携帯電話会社のケータイへかける場合は、各社への割引率が同じになる
       NTTコミュニケーションズの0033を利用した方がよりお得になる。
       公衆電話・ピンク電話からは利用できない。PHSへの通話は利用できない。
       携帯電話事業者の留守番電話サービスの遠隔制御など、一部に利用できない番号帯がある。
       マイラインやマイラインプラスは、このサービスの対象外だが、
       これらに登録していてもこのサービスは適用される。
       発信電話番号の表示/非表示を切り替えるための「186/184」は利用できるが、
       ダイヤル方法は、「186/184」+「0036」+「携帯電話番号」となる。
0039 : 固定電話発携帯電話着通話サービス。
    自宅の固定電話から携帯電話へかけるときのNTT西日本の事業者識別番号で、
    これを付加することで通話料が最大約47%の大幅に割引となる2004(平成16)年4月1日から
    サービス開始したNTT西日本の新通話サービス。本サービスの利用にあたり申し込みは不要。
    相手の携帯電話番号090や080の前に0039をつけて
    0039−090−△△△△−□□□□のようにダイヤルする。
    「0039」をつけて通話した場合でも、相手携帯電話のディスプレイには固定電話番号のみ表示される。
    「オーサンキュー!ケイタイ」と覚えるとよい。
    (注)NTTドコモ以外の携帯電話会社のケータイへかける場合は、
       各社への割引率が同じになるNTTコミュニケーションズの0033を利用した方がよりお得になる。
       公衆電話・ピンク電話からは利用できない。PHSへの通話は利用できない。
       携帯電話事業者の留守番電話サービスの遠隔制御など、一部に利用できない番号帯がある。
       マイラインやマイラインプラスは、このサービスの対象外だが、
       これらに登録していてもこのサービスは適用される。
       発信電話番号の表示/非表示を切り替えるための「186/184」は利用できるが、
       ダイヤル方法は、「186/184」+「0036」+「携帯電話番号」となる。
0120 = フリーダイヤル
030 → IP電話(パソコン用語)
040 → IP電話(パソコン用語)
050 → IP電話(パソコン用語)
050plus(ゼロごゼロプラス) : NTTコミュニケーションズが提供するスマートフォン用の通話アプリ。
    月額料金は315円。同じアプリ同士なら無料で通話することができ、
    通話時間に応じた料金で携帯電話や固定電話とも通話できる。着信も可能。
    申込時に先頭に「050」と付いた個別の電話番号を選択肢から選ぶ。
    発信する際には050番号を相手に通知する。音声データをメールで転送する留守番電話機能もある。
    無線LANの通信エリアから3G(第3世代携帯電話)の通信エリアに入った場合も、
    徒歩程度のスピードならそのまま通話を継続できる。20k〜30kbpsの帯域があれば通話可能という。
    なお、050番号はSkypeでも使えるが、料金プランと初期費用はSkypeより安い。
    (日経PC Onlineより)
070 → PHS(パソコン用語)
0524 : 日本テレビの夏の風物詩、「24時間テレビ」で目にするTシャツの胸に
        大きく描かれている数字の『0524』とは、「200524時間テレビ」と言う意味である。
        2005年のTシャツの色は5色で、白、赤、黄、黒、青が使われている。
        2006年にも使えば「0624」になる。
08憲章(ゼロハチけんしょう) : 中華連邦共和国憲法要綱。
    著名な反体制評論家・劉暁波氏(52)らが発起人となり、世界人権宣言の採択60周年を機に、
    2008年12月9日にネット上で学者や弁護士ら303人の署名とともに公表された。
    中国政府に対して三権分立や地方自治、基本的人権などを求めた内容で、
    「一党独裁」と明記してはいないものの、「新中国は名義上は『人民共和国』だったが、
    実質的には『党の天下』だった」「執政党が政治・経済・社会の一切を独占し」
    「その結果数千万人の生命が失われ、国民も国家も極めて惨憺たる代価を払うことになった」
    などと一党独裁体制を真っ向から批判。その一方で多党制、三権分立、普通選挙制、
    基本的人権の尊重、共産党色の払拭などといった全面的な制度改革を実現することで
    中国が健全な民主国家に生まれ変わることができると主張している。
     中国当局は強硬姿勢でこれに対処するものとみられ、
    各地の当局者は主な署名者への監視を強化し始めた。起草の中心人物とみなされた
    劉暁波氏ら複数人はすでに「国家政権顛覆煽動罪」の容疑で2008年12月8日に刑事拘束され、
    釈放を求める署名活動はいま、世界中の華僑華人のネット空間を満たしている。
    公開時には実名入りのネット署名者の数が303人であったものが、
    12月22日時点では6000人を超え、2010年10月4日時点で約1万2千人に達している。
    逮捕されることを覚悟しても抗議の声をあげる人が増えているという。
    中国国内では学者や作家、人権派弁護士や新聞記者などの知識人だけでなく、
    労働者、農民、企業経営者、プログラマー、大学生などの新規署名が目立ちつつあり、
    賛同者が従来の枠を超えて庶民の間にも広がる勢いを見せ始めている。
     ただしネット上で各所に転載された「08憲章」は現在でも中国国内から検索することができ、
    その大半はすでにアクセス不能となっているものの、一部のウェブサイトではいまだに全文を
    読むことが可能。これについては署名者が出揃ったところで一斉摘発を行うのではという見方もある。
     同憲章では「中国は実質的に党の天下だ。党は政治、経済、社会の資源を独占。
    政治改革を拒否し、官僚は腐敗、道徳も荒廃し、社会が二極分化している」などと主張。
    一党独裁を終結させて、全面的な民主選挙の実施や司法の独立、政治犯の釈放、
    集会や結社、言論・宗教の自由−など19項目の要求を掲げている。
     人権活動家らによると、劉氏は国家政権転覆扇動罪の適用を視野に勾留されており、
    同氏に連絡はつかないという。署名者のひとりは「今年は人権宣言60年だけでなく、
    中国の改革開放から30周年。来年は中国建国60周年だ。
    民間人として独立した見方を提出する必要があった」と声明の背景を説明した。
     中国では、経済の悪化で広東省などで労働者の暴動が頻発しており、
    当局は矛先が政府に向く可能性を懸念し、
    11月から地下教会の幹部や人権派弁護士らに対する締め付けを格段に強めてきた。
    これまで元人権派弁護士宅の撤去、弁護士協会内の直接選挙への干渉など、数え上げればきりがない。
     中国全土で100人以上の抗議行動は年間9万件にのぼるともいわれており、
    当局は反体制運動の拡大に神経をとがらせている。 参 : A56
    08憲章(和訳)
    一、まえがき
     今年は中国立憲百年、「世界人権宣言」公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、
    また中国政府が「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に署名して10周年である。
    長い間の人権災害と困難かつ曲折に満ちた闘いの歴史の後に、目覚めた中国国民は、
    自由・平等・人権が人類共同の普遍的価値であり、
    民主・共和・憲政が現代政治の基本的制度枠組みであることを日増しにはっきりと認識しつつある。
    こうした普遍的価値と基本的政治制度枠組みを取り除いた「現代化」は、人の権利をはく奪し、
    人間性を腐らせ、人の尊厳を踏みにじる災難である。21世紀の中国がどこに向かうのか。
    この種の権威主義的統治下の「現代化」か? それとも普遍的価値を認め、
    主流文明に溶け込み、民主政体を樹立するのか? それは避けることのできない選択である。
     19世紀中葉の歴史の激変は、中国の伝統的専制制度の腐敗を暴露し、
    中華大地の「数千年間なかった大変動」の序幕を開いた。洋務運動はうつわ面での改良を追求し、
    甲午戦争(日清戦争1894年)の敗戦は再び体制の時代遅れを暴露した。
    戊戌変法(1898年)は制度面での革新に触れたために、守旧派の残酷な鎮圧にあって失敗した。
    辛亥革命(1911年)は表面的には2000年余り続いた皇帝制度を埋葬し、
    アジアで最初の共和国を建国した。しかし、当時の内憂外患の歴史的条件に阻害され、
    共和政体はごく短命に終わり、専制主義が捲土重来した。うつわの模倣と制度更新の失敗は、
    先人に文化的病根に対する反省を促し、ついに「科学と民主」を旗印とする「五四」新文化運動が
    おこったが、内戦の頻発と外敵の侵入により、中国政治の民主化過程は中断された。
    抗日戦争勝利後の中国は再び憲政をスタートさせたが、国共内戦の結果は中国を現代版全体主義の
    深淵に陥れた。1949年に建国した「新中国」は、名義上は「人民共和国」だが、
    実際は「党の天下」であった。政権党はすべての政治・経済・社会資源を独占し、反右派闘争、大躍進、
    文革、六四、民間宗教および人権擁護活動弾圧など一連の人権災害を引き起こし、
    数千万人の命を奪い、国民と国家は甚だしい代価を支払わされた。
     20世紀後期の「改革開放」で、中国は毛沢東時代の普遍的貧困と絶対的全体主義から抜け出し、
    民間の富と民衆の生活水準は大幅に向上し、個人の経済的自由と社会的権利は部分的に回復し、
    市民社会が育ち始め、民間の人権と政治的自由への要求は日増しに高まっている。
    統治者も市場化と私有化の経済改革を進めると同時に、人権の拒絶から徐々に人権を認める方向に
    変わっている。中国政府は、1997年、1998年にそれぞれ二つの重要な国際人権規約に署名し、
    全国人民代表大会は2004年の憲法改正で「人権の尊重と保障」を憲法に書き込んだ。
    今年はまた「国家人権行動計画」を制定し、実行することを約束した。
    しかし、こうした政治的進歩はいままでのところほとんど紙の上にとどまっている。
    法律があっても法治がなく、憲法があっても憲政がなく、依然として誰もが知っている政治的現実がある。
    統治集団は引き続き権威主義統治を維持し、政治改革を拒絶している。そのため官僚は腐敗し、
    法治は実現せず、人権は色あせ、道徳は滅び、社会は二極分化し、経済は奇形的発展をし、
    自然環境と人文環境は二重に破壊され、国民の自由・財産・幸福追求の権利は制度的保障を得られず、
    各種の社会矛盾が蓄積し続け、不満は高まり続けている。とりわけ官民対立の激化と、
    騒乱事件の激増はまさに破滅的な制御不能に向かっており、
    現行体制の時代遅れは直ちに改めざるをえない状態に立ち至っている。
    二、我々の基本理念
     中国の将来の運命を決めるこの歴史の岐路に立って、
    百年来の近代化の歴史を顧みたとき、下記の基本理念を再び述べる必要がある。
    自由:自由は普遍的価値の核心である。言論・出版・信仰・集会・結社・移動・ストライキ・
    デモ行進などの権利は自由の具体的表現である。自由が盛んでなければ、現代文明とはいえない。
     人権:人権は国家が賜与するものではなく、すべての人が生まれながらに有する権利である。
    人権保障は、政府の主な目標であり、公権力の合法性の基礎であり、
    また「人をもって本とす」(最近の中共のスローガン「以人為本」)の内在的要求である。
    中国のこれまでの毎回の政治災害はいずれも統治当局が人権を無視したことと密接に関係する。
    人は国家の主体であり、国家は人民に奉仕し、政府は人民のために存在するのである。
     平等:ひとりひとりの人は、社会的地位・職業・性別・経済状況・人種・肌の色・宗教・
    政治的信条にかかわらず、その人格・尊厳・自由はみな平等である。
    法の下でのすべての人の平等の原則は必ず実現されなければならず、
    国民の社会的・経済的・文化的・政治的権利の平等の原則が実現されなければならない。
     共和:共和とはすなわち「皆がともに治め、平和的に共存する」ことである。
    それは権力分立によるチェック・アンド・バランスと利益均衡であり、
    多くの利益要素・さまざまな社会集団・多元的な文化と信条を追求する集団が、平等な参加・
    公平な競争・共同の政治対話の基礎の上に、平和的方法で公共の事務を処理することである。
     民主:もっとも基本的な意味は主権在民と民選政府である。民主には以下の基本的特徴がある。
    (1)政府の合法性は人民に由来し、政治権力の源は人民である。
    (2)政治的統治は人民の選択を経てなされる。
    (3)国民は真正の選挙権を享有し、各級政府の主要政務官吏は必ず定期的な選挙によって
      選ばれなければならない。
    (4)多数者の決定を尊重し、同時に少数者の基本的人権を尊重する。
      一言でいえば、民主は政府を「民有、民治、民享」の現代的公器にする。
     憲政:憲政は法律と法に基づく統治により憲法が定めた国民の基本的自由と権利を保障する
    原則である。それは、政府の権力と行為の限界を線引きし、あわせて対応する制度的措置を提供する。
    中国では、帝国皇帝の権力の時代はすでに過去のものとなった。 
    世界的にも、権威主義体制はすでに黄昏が近い。国民は本当の国家の主人になるべきである。
    「明君」、「清官」に依存する臣民意識を払いのけ、権利を基本とし参加を責任とする市民意識を広め、
    自由を実践し、民主を自ら行い、法の支配を順守することこそが中国の根本的な活路である。
    三、我々の基本的主張
     そのために、我々は責任をもって、また建設的な市民的精神によって
    国家政治制度と市民的権利および社会発展の諸問題について以下の具体的な主張をする。
    1、憲法改正:前述の価値理念に基づいて憲法を改正し、現行憲法の中の主権在民原則に
      そぐわない条文を削除し、憲法を本当に人権の保証書および公権力への許可証にし、
      いかなる個人・団体・党派も違反してはならない実施可能な最高法規とし、
      中国の民主化の法的な基礎を固める。
    2、権力分立:権力分立の現代的政府を作り、立法・司法・行政三権分立を保証する。
      法に基づく行政と責任政府の原則を確立し、行政権力の過剰な拡張を防止する。
      政府は納税者に対して責任を持たなければならない。中央と地方の間に権力分立と
      チェック・アンド・バランスの制度を確立し、中央権力は必ず憲法で授権の範囲を
      定められなければならず、地方は充分な自治を実施する。
    3、立法民主:各級立法機関は直接選挙により選出され、
      立法は公平正義の原則を堅持し、立法民主を行う。
    4、司法の独立:司法は党派を超越し、いかなる干渉も受けず、司法の独立を行い、
      司法の公正を保障する。憲法裁判所を設立し、違憲審査制度をつくり、憲法の権威を守る。
      可及的速やかに国の法治を深刻に脅かす共産党の各級政法委員会を解散させ、公器の私用を防ぐ。
    5、公器公用:軍隊の国家化を実現する。軍人は憲法に忠誠を誓い、国家に忠誠を誓わなければならない。
      政党組織は軍隊から退出しなければならない。軍隊の職業化レベルを高める。
      警察を含むすべての公務員は政治的中立を守らなければならない。
      公務員任用における党派差別を撤廃し、党派にかかわらず平等に任用する。
    6、人権保障:人権を確実に保障し、人間の尊厳を守る。最高民意機関(国会に当たる機関)に対し
      責任を負う人権委員会を設立し、政府が公権力を乱用して人権を侵害することを防ぐ。
      とりわけ国民の人身の自由は保障されねばならず、何人も不法な
      逮捕・拘禁・召喚・尋問・処罰を受けない。労働教養制度(行政罰としての懲役)を廃止する。
    7、公職選挙:全面的に民主選挙制度を実施し、一人一票の平等選挙を実現する。
      各級行政首長の直接選挙は制度化され段階的に実施されなければならない。
      定期的な自由競争選挙と法定の公職への国民の選挙参加は奪うことのできない基本的人権である。
    8、都市と農村の平等:現行の都市と農村二元戸籍制度を廃止し、
      国民一律平等の憲法上の権利を実現し、国民の移動の自由の権利を保障する。
    9、結社の自由:国民の結社の自由権を保障し、現行の社団登記許可制を届出制に改める。
      結党の禁止を撤廃し、憲法と法律により政党の行為を定め、一党独占の統治特権を廃止し、
      政党活動の自由と公平競争の原則を確立し、政党政治の正常化と法制化を実現する。
    10、集会の自由:平和的集会・デモ・示威行動など表現の自由は、憲法の定める
      国民の基本的自由であり、政権党と政府は不法な干渉や違憲の制限を加えてはならない。
    11、言論の自由:言論の自由・出版の自由・学術研究の自由を実現し、
      国民の知る権利と監督権を保障する。「新聞法」と「出版法」を制定し、報道の規制を撤廃し、
      現行「刑法」中の「国家政権転覆扇動罪」条項を廃止し、言論の処罰を根絶する。
    12、宗教の自由:宗教の自由と信仰の自由を保障する。
      政教分離を実施し、宗教活動が政府の干渉を受けないようにする。
      国民の宗教的自由を制限する行政法規・行政規則・地方法規を審査し撤廃する。
      行政が立法により宗教活動を管理することを禁止する。
      宗教団体(宗教活動場所を含む)は登記されて初めて合法的地位を獲得するという
      事前許可制を撤廃し、これに代えていかなる審査も必要としない届出制とする。
    13、国民教育:一党統治への奉仕やイデオロギー的色彩の濃厚な政治教育と政治試験を廃止し、
      普遍的価値と市民的権利を基本とする国民教育を推進し、
      国民意識を確立し、社会に奉仕する国民の美徳を提唱する。
    14、財産の保護:私有財産権を確立し保護する。
      自由で開かれた市場経済制度を行い、創業の自由を保障し、行政による独占を排除する。
      最高民意機関に対し責任を負う国有資産管理委員会を設立し、
      合法的に秩序立って財産権改革を進め、財産権の帰属と責任者を明確にする。
      新土地運動を展開し、土地の私有化を推進し、国民とりわけ農民の土地所有権を確実に保障する。
    15、財税改革:財政民主主義を確立し納税者の権利を保障する。
      権限と責任の明確な公共財政制度の枠組みと運営メカニズムを構築し、
      各級政府の合理的な財政分権体系を構築する。
      税制の大改革を行い、税率を低減し、税制を簡素化し、税負担を公平化する。
      公共選択(住民投票)や民意機関(議会)の決議を経ずに、行政部門は増税・新規課税を
      行ってはならない。財産権改革を通じて、多元的市場主体と競争メカニズムを導入し、
      金融参入の敷居を下げ、民間金融の発展に条件を提供し、金融システムの活力を充分に発揮させる。
    16、社会保障:全国民をカバーする社会保障制度を構築し、
      国民の教育・医療・養老・就職などの面でだれもが最も基本的な保障を得られるようにする。
    17、環境保護:生態環境を保護し、持続可能な開発を提唱し、子孫と全人類に責任を果たす。
      国家と各級官吏は必ずそのために相応の責任を負わなければならないことを明確にする。
      民間組織の環境保護における参加と監督作用を発揮させる。
    18、連邦共和:平等・公正の態度で(中国周辺)地域の平和と発展の維持に参加し、
      責任ある大国のイメージを作る。香港・マカオの自由制度を維持する。
      自由民主の前提のもとに、平等な協議と相互協力により海峡両岸の和解案を追求する。
      大きな知恵で各民族の共同の繁栄が可能な道と制度設計を探求し、
      立憲民主制の枠組みの下で中華連邦共和国を樹立する。
    19、正義の転換:これまでの度重なる政治運動で政治的迫害を受けた人々とその家族の名誉を回復し、
      国家賠償を行う。すべての政治犯と良心の囚人を釈放する。すべての信仰により
      罪に問われた人々を釈放する。真相調査委員会を設立し歴史的事件の真相を解明し、
      責任を明らかにし、正義を鼓舞する。それを基礎として社会の和解を追求する。
    四、結語
     中国は世界の大国として、国連安全保障理事会の5つの常任理事国の一つとして、
    また人権理事会のメンバーとして、人類の平和事業と人権の進歩のために貢献すべきである。
    しかし遺憾なことに、今日の世界のすべての大国の中で、ただ中国だけがいまだに
    権威主義の政治の中にいる。またそのために絶え間なく人権災害と社会危機が発生しており、
    中華民族の発展を縛り、人類文明の進歩を制約している。このような局面は絶対に改めねばならない!
    政治の民主改革はもう後には延ばせない。そこで、我々は実行の勇気という市民的精神に基づき、
    「08憲章」を発表する。我々はすべての危機感・責任感・使命感を共有する中国国民が、
    朝野の別なく、身分にかかわらず、小異を残して大同につき、積極的に市民運動に参加し、
    共に中国社会の偉大な変革を推進し、できるだけ早く自由・民主・憲政の国家を作り上げ、
    先人が百年以上の間根気よく追求し続けてきた夢を共に実現することを希望する。
    括弧内は訳注。和訳の入手先は「思いつくまま」サイトで、原文も「思いつくまま」サイトにある。

    「08憲章」中国当局、ネット規制強化
     中国共産党の一党独裁体制の廃止を求めた「08憲章」は2008年12月23日、
    署名者が6191人となった。同憲章の起草者の一人で拘束された著名反体制作家、
    劉暁波氏を「救う」署名も8460人に達した。インターネット上で見られる現況報告などによると、
    当局は署名者に対し署名の理由や背後関係についての調査を進めている。
     同憲章は12月10日に発表され、署名者は19日に5000人近くに達していた。
    それと比べると、署名者が急増しているわけではないが、
    その背景として当局がネットに対する規制を強化した点が挙げられる。
    こうした措置に関係者は、署名のためのメール送信先を増設して対抗している。
     一方、フランス通信(AFP)によれば、サルマン・ラシュディ、ウンベルト・エーコ両氏を含む
    世界各国の著名作家や学者らが、劉暁波氏の即時釈放を求める書簡を胡錦濤国家主席に送った。


















































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