観覧車(YSミニ辞典)

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観覧車(Ferris wheel)かんらんしゃ : 巨大な水車風の大きな輪に、見物客を乗せるゴンドラをつるし、
     輪を動力で動かして高い所からの眺めを楽しませる装置で、遊園地などにある乗り物の一つである。
    歴史 : 世界で最初の観覧車(記録上)は、18世紀初頭にロシアはモスクワにあるイズマイロフ公園に
     出現したもので、この頃は観覧車と言うよりもブランコがぐるぐる回るというイメージで、
     しかも人間が綱をかけて回したというシロモノでした。しかし、次第に機械式の観覧車が現れ始め、
     その集大成として、1893年にシカゴで開催されたコロンビアン万国博物館に大観覧車が登場した。
     設計者は、ジョージ・W・ゲイル・フェリスで、その人の名をとり、この大観覧車の名前は、
     「フェリス・ホイール」と言われた。以後、現在に到るまで、英語では観覧車のことを
     「フェリス・ホイール」と言うのはこれが起源だといわれている。
     この観覧車は、直径75m、60人乗りのゴンドラが36個ついて、
     各ゴンドラには40の座席と20人の立ち席があり、1周20分で、一度に2160人を収容できとしいう
     壮大なもので、全ゴンドラに安全確保のため係員が同乗していたとか。
     現在の目から見ても巨大な観覧車で、これが観覧車の歴史の第1号とされる。
      日本ではじめて観覧車が登場したのは、1907(明治40)年4月、上野で開催された東京勧業博覧会で、
     高さが約40mで8人から10人乗りのゴンドラが18個ついていた程度のものだった。
     しかし、1989年横浜みなとみらい博で登場した観覧車は世界中の注目を集めた。
     最高到達点105mと世界一、しかも、今までの観覧車が乗った人が景色を楽しむものだったのに対し、
     外から見ても楽しめると言う第二の形態として進化した観覧車で、
     後にコスモワールドに移設された「コスモクロック」である。以後、日本は第二次観覧車ブームに突入し、
     日本各地で最高到達点を競う争いが起こった。
     日本最大の観覧車(2009年5月現在) : 福岡市のエバーグリーンマリノアの
      「Sky Dream Fukuoka」で、高さ120m、直径112m。2001年12月15日開業。
      利用客の減少などで2009年9月に運転を終了。台湾企業に売却、移築が決まり2011年7月解体。     
日本一の観覧車

観覧車名(都道府県) 直径
(m)
高さ
(m)
一周の
時間(分)
ゴンドラ
数(定員)
開業年 料金
(円)
回答者
数(人)
よこはまコスモワールド
「コスモクロック21」(神奈川)
100.0 112.5 15 60(8) 1989 700 2930
パレットタウン大観覧車(東京) 100.0 115.0 16 64(6) 1997 900 2234
天保山大観覧車(大阪) 100.0 112.5 15 60(8) 1997 700 1777
葛西臨海公園
「ダイヤと花の大観覧車」(東京)
111.0 117.0 17 68(6) 2001 700 1683
富士急ハイランド
「シャイニングフラワー」(山梨)
45.0 50.0 11 32(4) 1995 500 1661
モザイクガーデン大観覧車(兵庫) 45.0 50.0 11 32(4) 1995 600 1304
HEP FIVE観覧車(大阪) 75.0 105.4 15 52(4) 1998 700 868
浅草花やしき
「ちびっ子観覧車」(東京) 
6.0 2.5 5(4) 1993 200 726
ナガシマスパーランド
「オーロラ」(三重)
82.5 85.0 15 60(6) 2006
再開
500 655
10 西武園ゆうえんち大観覧車(埼玉) 59.0 62.0 15 46(4) 1982 600 439
  シートレインランド大観覧車(愛知)  82.5  85.0 15 48(6) 1995 600  
  りんくうの星大観覧車(大阪)   82.5  85.0 13 48(6) 2007 700  
2008.12.17、朝日新聞「アスパラクラブ」会員によるアンケートより
女優、歌手・石野真子さんと編集部で候補を選定  
    
    よこはまコスモワールド「コスモクロック21」(2011.10.28撮影)高さ112.5m、回転輪の直径は
    100mで、観覧車中央にデジタル時計を備え、60台のゴンドラを支える60本の支柱が秒針となる、
    世界最大の時計機能付観覧車で、定員480名。約15分で一周する

    
    海遊館そばの「天保山大観覧車」(大阪)。東は生駒山系、西は明石海峡大橋、
    南は関西国際空港、北は六甲山系まで見渡せる(2011.4.18撮影)

    参 : [YouTube](天保山の観覧車)
    
    モザイクガーデン大観覧車(神戸ハーバーランド)
    
    大阪・梅田にある赤い「ヘップファイブ(HEP FIVE)観覧車」(大阪のK.Kさん提供)
    参 : [YouTube](HEP FIVE観覧車)
    
    名古屋港シートレインランド(seatrainland)大観覧車(同上)
    
参 : [YouTube](名古屋港シートレインランドのイルミネーション2010)
    
    りんくうの星大観覧車
    参 : [YouTube](りんくう公園マーブルビーチと「りんくうの星」大観覧車)

    世界最大の観覧車止まる<乗客173人閉じこめ>
     世界最大の観覧車とされるシンガポールの「シンガポール・フライヤー」(高さ165メートル)が
    2008年12月23日午後4時50分(日本時間同5時50分)ごろ、運行中に停止し、
    乗客173人が閉じ込められた。運営会社が明らかにした。
     観覧車の駆動装置の一部が故障したのが原因という。
    運営会社の社員らがロープを使うなどして救助活動を行い、マレーシア人の乗客5人を救出したが、
    午後9時50分(日本時間同10時50分)現在、残りの乗客は閉じ込められたままだ。
     観覧車は埋め立て開発の進む「マリーナベイ」地域で2008年3月に一般運行を開始、
    シンガポールの新名所となっている。
    観覧車から3歳転落、福岡・太宰府
     福岡県太宰府市宰府4丁目の「だざいふ遊園地」で2011年4月3日午後1時20分ごろ、
    観覧車のゴンドラから女児(3)=同県大野城市=が約10メートル下に転落し、
    頭をけがする事故が起きていたことが分かった。同園は内規で4歳未満は保護者同乗と定めているが、
    女児は友人の男児(4)と2人で乗っていた。筑紫野署は、業務上過失傷害の疑いもあるとみて、
    安全管理に問題がなかったか関係者から事情を聴いている。
     同署などによると、女児の母親(34)と男性係員(66)が女児の足がゴンドラの窓(縦約70センチ、
    横約1メートル)から外に出ているのに気づき、いったん観覧車を止め、地上に降ろすため再度動かすと
    転落した。女児はゴンドラ2台にバウンドしながら落下。頭を打ったが、命に別条はないという。
     ゴンドラの窓は内側から開閉でき、落下防止用の棒を3本設置。女児は棒の隙間(約14.5センチ)
    から落ちたとみられる。遊園地は事故後、観覧車のみ運休し、他の施設は営業していた。
    同園によると、母親から「子どもだけで乗せて」と頼まれ、係員が応じたという。
     また、同園は事故翌日の4日夜まで警察に通報していなかった。辻章園長(59)は
    「被害者対応などに追われ、通報が遅れた。女児のけがが軽く、甘えもあった。
    保護者同乗の徹底や、窓が開かないようにするなど対策を検討する」と話した。
    (2011.4.6、西日本新聞より)
     辻章社長は「従業員への指導が行き届かなかった。深く反省している」と話しているが、
    10メートルからの落下で生きているのが奇跡というような事故なのである。
    また、園では、4歳未満が観覧者に乗る際、保護者の同伴を求めているが、
    当時の係員(61)から母親らに指示はなかったというが、
    平素の慣れから母親の要求を聞いたのだろう。だが、安全ルールは確実に守らなければならない。
     4月21日に大阪からの帰りに徳山駅から久米温泉口行きの防長バスに乗ったが、
    右折の信号待ちの中で60〜70歳くらい女性が「乗り過ごしたのでここで降ろしてください」というと、
    なんと停留所でもなく降車する場所は車が左車線に入ってくる所なのに、
    運転手は「車にきをつけてね」とドアを開けたのである。
    女性は車をぬって道路を渡り切って事なきをえたが、もし女性が車にはねられたらどうするのだ。
    乗客は他のバスに乗り換えるかタクシーや徒歩で帰らなくてはならず、
    飛び出した女性をはねた車の運転手とバスの運転手は罰せられるのだ。
    どんなに頼まれても「停留所以外では降車できません」と、乗合バスの運行規定は守るべきだ。
    安全を確保するために取り決めたルールなのに、守らないから事故が起きるのだ。




























































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