風邪・インフルエンザ関連(YSミニ辞典)

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Hib(ヒブ) = Hib(別掲)
インフルエンザ(influenza) : 流行性感冒。流感。風邪(かぜ)の一種。
    病原体のインフルエンザウイルスの感染によって起こる急性で伝染性の風邪をいう。
    乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の人が発症する感染症で、
    軽症の場合は一般の風邪と区別がつかないこともあるが、
    高齢者、肺や心臓に慢性の病気を持っている人は肺炎などの合併症を発症する場合もある。
    インフルエンザにかかると、突然の高熱が出て、頭痛、関節痛、筋肉痛など、
    普通の風邪に比べて全身症状が強いのが特徴で、
    気管支炎、肺炎・中耳炎・脳炎などの合併症を起こして重症化することが多い。
    毎年高齢者を中心に数千人以上の人がインフルエンザに関連して亡くなっている。
    1918(大正7)年に発生して世界中で猛威をふるい、
    全世界で2000万人以上の人が死亡したスペイン風邪もインフルエンザの一つである。
    インフルエンザの予防方法
    ●感染防御のためインフルエンザワクチンの予防接種を受ける。
     発症すると重症化する危険の高い高齢者や、肺や心臓に慢性の病気を持っている人、
     および発症すると入院することが多い乳幼児は予防接種を受けたほうが良い。
     生きたウイルスが入っているわけではないので、
     ワクチンを接種したことが原因でインフルエンザを発症することはない。
     ワクチンは全ての人に100%効くわけではないが、発症したとしても症状が軽くて済む。
    ●感染予防のために、できるだけ人ごみを避け、うがい・手洗いを励行し、流行時にはマスクをする。
    ●インフルエンザに負けない体力維持のために、日頃から十分な栄養や休養・睡眠をとる。
    ●鼻、のど等を乾燥からまもるため、マスクをしたり、
     加湿器などを使用するなどして室内を乾燥し過ぎないようにする。
    参 : 新型インフルエンザパンデミック
インフルエンザウイルス(influenza virus) : オルソミクソウイルス科に属するRNAウイルスで、
    ウイルス粒子の主要な内部蛋白である核蛋白(nucleo protein:NP)及び
    マトリックス蛋白(matrix protein:M1)の抗原性の違いから、A型・ B型・ C型の3つに分類される。
    ウイルス表面の2種類の突起のヘムアグルチニン:Hとノイラミニダーゼ:Nで分けられ、
    アジア型ならH2N2、香港型ならH3N2、ソ連型ならH1NAなどがある。
    ウイルス表面のたん白質「HA」(16種)と「NA」(9種)の組み合わせで、
    「H1N1」などと表すものがある。理論上は144種類存在する。
    感染経路は空気、飛沫感染で、1918年のスペイン風邪(世界中で4000万人が死亡)、
    1957年のアジア型、1968年のホンコン型、1977年のソ連型インフルエンザのような
    世界的大流行(パンデミー)は、A型インフルエンザウイルスによって引き起こされた。
    パンデミーより規模は小さいが、温帯地方で毎年冬期に流行するインフルエンザは、
    A型やB型による(東南アジアなど熱帯地方では夏でもインフルエンザの流行がみられる)。
    一方、C型インフルエンザウイルスも広く世界に浸淫し、季節を問わず小さな流行を起こし、
    かぜ症候群(普通感冒)の病因となっている。
    A型インフルエンザウイルスは遺伝子の変異が起きやすく、鳥類や豚などの哺乳動物にも感染し、
    人獣共通感染症で大流行を起こすことがある。
    ヒトの世界で流行していたA型インフルエンザウイルスとは全く抗原性の異なるウイルスが
    動物(トリ)の世界からヒトの世界に侵入すると、ヒトがこれまでに持っていた免疫が
    全く役に立たないために容易にA型インフルエンザを発症することとなる。
    このようにヒトにとって全く新しい抗原性のインフルエンザウイルスによって引き起こされる
    インフルエンザが新型インフルエンザと呼ばれる。
    ヒトが新型ウイルスに対する免疫を全く持っていないために、
    重症でかつ大きな流行を引き起こす可能性があり、新型インフルエンザの出現が危惧されてきたが、
    1997年のホンコンでの新型インフルエンザ(高病原性トリインフルエンザ)による死亡例、
    2003年のオランダ、2003〜2004年の東南アジア、中国での養鶏場での
    高病原性トリインフルエンザの流行とヒト死亡例は記憶に新しく、
    現在でも東南アジアの高病原性トリインフルエンザは終息していない。
    具体的なインフルエンザウイルスの症状
    風邪(普通感冒)とは異なり、比較的急速に出現する悪寒、発熱に始まり、頭痛、全身倦怠感、腰痛
    筋肉痛などの全身症状と、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの気道炎症症状(呼吸症状)を伴い、
    二次感染もある。流行は11月から2月下旬まで、感染経路は咳・くしゃみなどによる飛沫核感染であり、
    経口・経鼻で呼吸器系に感染する。潜伏期間は1日から2日。風邪と違い、
    「インフルエンザ脳炎」などの重篤な症状を引き起こすこともある。肺炎を併発することも多い。
    A型インフルエンザはとりわけ感染力が強く、症状も重篤になる傾向がある。
    幼少児や老人など全身症状の悪化などで死亡することもあり、死亡者の8割以上は65歳以上の
    高齢者である。合併として高齢者ではインフルエンザ脳炎、慢性気管支肺疾患、心疾患、
    腎疾患などからの増悪が指摘されている。幼児や成人にも肺炎の合併があり、
    幼児にはインフルエンザ脳症、Reye症候群群の可能性もある。
    いずれにしろ数日で解熱するといえ合併症も多く、またインフルエンザそのものでも
    急激な発熱などや全身倦怠感もあり、予防が一番でしょう。
    参 : 咳エチケット

    ビフィズス菌を多めに取る高齢者は、免疫機能が高まり、インフルエンザウイルスに
    感染しにくいという研究結果を、森永乳業栄養科学研究所(神奈川県座間市)がまとめた。
    2006年3月に開かれる日本農芸化学会大会で発表する。
    光岡知足(ともたり)・東大名誉教授(微生物生態学)は
    「免疫力の下がった高齢者にとって、インフルエンザにかかりにくくなる効果が期待できる。
    ただ即効性はないので、流行の1か月以上前から飲み続けることが望ましい」と話している。
インフルエンザ治療薬(いんふるえんざちりょうやく) : 日本ではタミフル(一般名オセルタミビル)を備蓄して、
    トリ型インフルエンザの大流行に備える構えを示しているが、
    タミフルとリレンザは新型インフルエンザにも効くと期待され、国や都道府県が備蓄を進めている。
    現在インフルエンザウイルスに有効な薬は3種類あり、世の中に出た古い順番に上げると、
    シンメトリル(アマンタジン、日本ロッシュ社)、リレンザ(ザナミビル、グラクソ・スミスクライン社)と
    タミフル(オセルタミビル、日本ロッシュ社)である。
    発症から48時間以内の服用でウイルスの増殖を抑えて高熱を下げ、回復が早まる効果がある。
    シンメトリルは、特徴的なカゴ形構造の薬品で、精神科でも使われている。
    インフルエンザウイルスの細胞への侵入を抑制して、ウイルスの増殖を阻害する、
    抗インフルエンザ薬だが、インフルエンザのA型にしか有効性が証明されていないこと、
    ウイルスが容易に耐性になることなどの欠点がある。
    リレンザとタミフルは、細胞内で増殖したウイルスが細胞から離れるところを阻害する。
    インフルエンザウイルスは、細胞の膜の直下で成熟して、細胞の膜をかぶって細胞外にでる。
    レセプターから離れて細胞外に放出されるが、そのときシアル酸を分解するノイラミニダーゼと呼ばれる
    酵素の働きが必要となる。リレンザとタミフルは、細胞内でのウイルスの増殖は阻害しないが、
    周囲の細胞に新たに感染する段階を邪魔してウイルスが増えることを抑制する。
    ノイラミニダーゼ阻害剤であるリレンザとタミフルは、インフルエンザのA型とB型のウイルスに有効だが、
    C型ウイルスには無効のようである。ウイルスの増殖を阻害するのではなくウイルスの感染拡大を
    抑制する薬剤なので、感染後の早期に使用することが肝心と言われている。
     漢方薬にも麻黄湯桂枝湯という薬があり、麻黄湯にはインフルエンザ抗ウイルス薬としての力があり、
    タミフルなどとほぼ同等の効果があるとされる。麻黄湯を内服すると夜間に眠れないということがあるが、
    桂枝湯という漢方薬を加えることでそのような問題は無くなるという。タミフルの様な問題行動について
    心配することもなく安全に内服治療ができるので、漢方薬も治療薬選択の一つである。
    参 : 新型インフルエンザ

    新型インフル薬、富山化学が国内初の臨床試験開始
     富山化学工業は2007年1月24日、抗インフルエンザウイルス薬の国内で初の臨床試験を
    開始したと発表した。治療方法が確立されていない高病原性のH5N1型トリインフルエンザウイルスに対し
    同社開発の「T−705」が、動物実験で今までの薬剤には見られない高い治療効果を示したという。
    なおT−705は現在普及しているインフルエンザ治療薬とは別の仕組みで治療効果を
    もたらすものであり、インフルエンザの性質に特有の「早期に耐性がつき効果が薄くなる」という
    現象にも対応できるとし、日本発の新型インフルエンザ対策の切り札として期待がもたれている。
     T−705が治療薬として承認を受けるには、薬事法に基づく臨床試験が必要となる。
    国内では2007年1月から安全性を確かめる「フェーズ1」の試験が始まり、
    2008年1月から実際の患者で有効性を見極める「フェーズ2」に進んだ。
    順調なら、次の冬のインフルエンザのシーズンに数百人規模の患者で最終段階の「フェーズ3」の
    試験に入る。ここで効果と安全性を確認できれば承認申請となる。
     WHOはH5N1型トリインフルエンザウイルスによる感染が爆発した場合、
    「非常に短期間に多数の死亡者が出る」と予測している。
インフルエンザワクチン(influenza)
    流感の感染防御のために受ける予防接種に使用するワクチンのこと。
    人の体には、外から侵入してくる病原体をやっつける「免疫」という働きが備わっている。
    これは、一度かかった病気の病原体は覚えていて、2度目の時は、すぐに攻撃できるように準備している。
    ワクチンは、病原体やその一部を人工的に体に入れ、あたかも一度病気にかかったような状態にし、
    本物の病原体が入ってきても、退治できるようにしているのである。
    インフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスを産まれて10日目ぐらいの発育鶏卵に接種して
    増殖したウイルスからHA部分(ウイルスの表面にある蛋白質)のみを取り出したものである。
    表面タンパク質の型がワクチン株と異なるウイルスには効かないため、
    毎年その年の冬に流行すると思われる型を予測し、それに応じたワクチンを作る必要がある。
    新型インフルエンザが発生した場合、ワクチン株を作るのに1カ月、
    ワクチンとなって一般の人に届くのに約6カ月かかるとされる。
    インフルエンザワクチンの作り方
     @有精卵の受け入れ→A卵にウイルスを接種→B卵にウイルスを培養→
     C卵を冷却して培養を止める→D卵からウイルス培養液の採取→E精製と濃縮→
     F薬品処理してウイルスを死滅させ、必要な成分を取り出す→G包装・出荷
    ワクチンの免疫は5カ月間しかもたないので、毎年打つ必要がある。
    予測がはずれるとあまり効果があがらないのと、ウイルスが微妙にその形を変えること、
    さらには、ワクチンの接種で血中に抗体はできるものの、ウイルスが侵入する鼻腔内粘膜や
    上気道における抗体の量は多くならないなどのため、十分な効果が発揮できないこともある。
     ワクチンはかかる前に打って予防効果を狙うが、
    タミフルは体に入ったウイルスを増えにくくする薬で、基本的にはかかってから飲む。    
    ■接種対象者 : どのような人がワクチンを受けた方が良いのか
     ●全ての年齢層に接種することができるが、重症化する危険が高い65歳以上の人
     ●基礎疾患(心疾患・肺疾患・腎疾患など)を有する人
     ●老人ホームに入所している人●気管支喘息や喘息性気管支炎の子供
     ●医療機関や老人ホームのスタッフ●受験生とその家族●教師
    ■副作用 : 人によっては、注射部位の腫れと痛み、発熱が時に見られる。
            まれに急性散在性脳脊髄炎がある。
    ■ワクチンを受ける際の注意 : 重症の卵アレルギーの人、ゼラチンアレルギーの人、
         以前にインフルエンザワクチンによるアレルギー反応その他の問題のあった人、
         妊娠中の人は受けられない。
    ■ワクチン接種の時期 : 1〜4週の間隔(できれば4週あけるのが望ましい)で2回接種する。
         免疫ができるまでに少々時間がかかるので、遅くても12月末までに受けておきたい。
    ■ワクチンの接種料 : 一定の決まりや取り決めはなくて自由診療になるので、
         各医療機関により異なる。一般的な価格は、1回分が3000円〜5000円くらい。

    毎年流行の型を6月頃に予測して、ワクチンの製造を開始するが、
    この予想が当たるか当たらないかがワクチンの効果を左右する。
    近年その精度が大幅にアップして、的中率は高くなっているが、2004年の冬は、
    流行を予測して作ったワクチンの型と、実際に流行したウイルスの型がずれた可能性があり、
    接種でインフルエンザにかかる率がどの程度低下するかを見る「有効率」は約27%であり、
    調査をした日本臨床内科医会ではこうしたデータを、
    予防接種を受けるかどうかの判断材料にしてほしいと訴えている。
    でも、ワクチン接種は無料ではないし、効かないで死ぬこともあるので、
    毎年の有効率をもっと高めてほしいね。

おたふく風邪 = おたふく風邪(別掲)
風邪(catch a cold、influenza:流感) : 感冒(かんぼう)。そのままの音読みから「ふうじゃ」。
    急性の上気道の炎症(鼻炎、咽頭喉頭炎、扁桃炎)を総称した吸器系の病気で、
    大部分が「かぜウィルス」と呼ばれるウィルス群の感染により起こる。
    単一の疾患ではなく、医学的には風邪症候群という。[季語]冬−生活。
    風邪症候群の代表的な疾患には、普通感冒(鼻かぜ等)、流行性感冒(インフルエンザ)、
    咽頭結膜炎(プール熱)などの夏風邪がある。
    風邪症候群の多くはウイルス感染により起こる病気で、主に冬季に流行する。
    原因となるウイルスはパラインフルエンザウイルスやライノウイルスなどが代表的だが、
    それぞれ多くの型をもち、この他のウイルスも関係するため全部で400種類以上のウイルスが
    風邪症候群の原因となるといわれている。このため、風邪症候群には何度でも罹患する。
    中国医学の考えでは「風」という病気の元「邪」により引き起こされる病気と言う意味で、
    「発熱」「寒気」などを主体とする症状を「風邪(ふうじゃ)」に侵されたと考えていた。
    これが、日本で一般化して「発熱」「悪寒」「鼻水」「咳」「のどの痛み」「頭痛」「全身の倦怠感」などの
    症状を引き起こす病気をまとめて「風邪」と呼ぶようになった。
    (注)風邪を引くと風邪薬に頼る人が多いが、非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID)を安易に
       用いていると、胃潰瘍(いかいよう)などの胃病変を起こす危険性がある。
       特に胃粘膜の防御機能が低下している高齢者は注意する必要がある。
    症状 : 鼻汁、咳(せき)、くしゃみ、痰(たん)、発熱、寒け、などが主な症状で、
     吐いたり下痢をしたりといった症状がみられることも時にある。
     風邪症候群をきっかけに中耳炎や副鼻腔炎、肺炎といった病気に罹患することもある。
     夏かぜの場合はのどに口内炎のような発疹ができて
     痛みのために食べ物がのどを通らなくなることや(ヘルパンギーナ)、
     結膜炎を伴ったり(咽頭結膜熱)、髄膜炎(無菌性髄膜炎)を起こすこともある。
     インフルエンザとの違いは、インフルエンザは鼻汁も少なく、のどの痛みや咳はないが、
     風邪は鼻汁が多く、のどの痛みや咳があり、熱も37〜38度くらいだが、
     インフルエンザは39度以上の熱がでるので48時間以内に病院で診てもらう必要がある。
    診断 : 通常臨床的な診断が行われる。咳や鼻汁といった呼吸器系の症状が主にみられれば、
     風邪症候群と診断される。血清中の抗体の上昇を証明する方法は、
     原因となるウイルスの種類が多いため、実際上不可能で行われない。
     ウイルス分離による診断は可能だが、通常必要とすることがなく行われない。
    予防
     @うがい
      インフルエンザのウイルスは気道の粘膜に取り付くと約20分で細胞の中に取り込まれてしまう。
      風邪の予防には水でうがいすることが効果的であることを、京都大保健管理センター
      川村孝教授(内科学・疫学)らが全国調査で確かめた。水のうがいで風邪の発症率が
      4割低くなったが、ヨード液のうがい薬には明確な予防効果はなかったという。
     Aマスク : 咳1回で約10万個、くしゃみ1回で約200万個のウィルスが、
             また、くしゃみでは3m、咳では2m先まで放出される。
     B保温 : 寒いところでは、鼻・のど・気管などの血管が収縮して線毛の動きが鈍くなる。
            線毛はウイルスや細菌の侵入をできるだけ少なくする働きをするので、
            線毛の働きが悪くなるとウイルスが侵入しやすくなる。したがって、
            保温は風邪の予防に十分価値があると言える。但し暖めすぎは逆効果となる。
     C加湿 : 風邪のウイルスの中でも、冬に流行するインフルエンザウイルスなどは
            湿度に極めて弱い性質があるので、部屋の湿度を上げることは、
            インフルエンザの予防に非常に効果的になる。
     D手洗い : 風邪のウイルスは手や顔、衣類等にも付着する。カラオケボックスのマイクや
             電車の吊革、公衆電話の受話器などには非常に多数のウイルスが付着している。
             自分の手に付着したウイルスが目や鼻から感染する場合が多いので
             手洗い、うがいが重要だが、顔もしっかり洗うことも大切である。
     E人混みを避ける : 人が多く集まる所では、中には風邪をひいている人がいるので、
                   風邪のウイルスに接触する機会が多くなる。
     F唾液を出す : 口腔内は雑菌の溜まり場。ガムなどを噛み、唾液を出すことで免疫力が高まり、
                口からのウイルス侵入を防ぎ、カゼ予防に効果的で、特に外出中がおすすめ。
                睡眠中の午前4時ごろはのどが乾燥してカゼをひきやすいので
                180ccの水に塩5つまみを入れたものを寝る前に飲むとよい。
     Gその他 : 風邪の治療の基本は、安静・保温・栄養&水分の補給の3つと言われる。
             無理をしないで、十分な睡眠をとり、栄養のバランスを考慮した食事などは、
             基本的な対策として必要な事は言うまでもない。
    風邪の症状とツボ療法
     ●風邪によるさむけ大椎風邪によるくしゃみ、鼻水迎香
     ●風邪によるのどのいたみ、咳天突風邪による頭痛太陽
     ●風邪による倦怠感魚際
    @風邪にかかる。感冒にかかる。
    A空気・湿気にふれて変質する。
新型インフルエンザ : 従来の季節性インフルエンザウイルスと鳥インフルエンザウイルスが、
    人や豚の体内で混じり合って、人のウイルスとの遺伝子組み換えや突然変異を起こして、人から人への
    強い感染力と高い病原性を持った形で出現する可能性のあるインフルエンザウイルスのこと。
    新型インフルエンザ出現の危機が強まっていて、新型が大流行(パンデミック)すれば、
    従来のウイルスと型が違うため大半の人には免疫がなく、最悪の場合、世界で7400万人が死亡、
    感染が拡大すれば日本だけで3200万人が感染し、1300〜2500万人が医療機関を
    受診することになり、国内の死者は17〜64万人に達する可能性がある。
    感染者の急増によって交通、電力など社会機能すら麻痺するリスクがあるという。
    数十年に1回の間隔で猛威をふるい、世界で2千〜4千万人が死亡した1918〜19年の
    「スペイン風邪」は、突然変異によって人への感染力を持った鳥インフルエンザが原因とされる。
    現在はアジアを中心に広がるH5N1型が変異する危険性が高まっている。
    H5N1型は人には感染しにくいものの、感染すると死亡率は50%弱〜60%と極めて毒性が強く、
    新型になると大幅に下がるとみられている。「スペイン風邪」の死亡率でも2%で、
    通常のインフルエンザは0.1%以下であることから、新型がいかに死亡率が高いかがわかる。
     2009年4月中旬にメキシコで発生した新型インフルエンザは、6月には感染が74カ国に拡大し、
    WHO(世界保健機関)は警戒水準をパンデミック(世界的大流 行)を意味する「フェーズ6」に引き上げた。
    幸い、このウイルスは弱毒性の豚インフルエンザ(H1N1)が変化したもので、毒性は
    季節性インフルエンザと大きな違いがないことがわかったため、各国政府は冷静な対 応をしている。
    だが、専門家は今後ウイルスの突然変異により病原性が高まる可能性もあると指摘し、
    予断は許さない状況である。
    症状 : 発熱や頭痛、せきなどの季節性インフルエンザと同様の症状。
     下痢や吐き気などを起こす患者が多いのが特徴である。
    リスクが高い患者 : 節性インフルエンザと同じく5歳未満の小児や高齢者、妊婦らとみられる。
     新型インフルエンザは、腎臓病などの持病がある人が感染すると重症になるリスクが高いとされ、
     同じ部屋で人工透析を受ける腎臓病患者の間での感染拡大が懸念されている。
    早期の治療 :  新型の豚インフルエンザが最初に発生したメキシコの国立病院専門医の話では、
     発症後7日以内に治療を受けた人のほとんどは回復したが、
     発症後15日間を過ぎるまで治療を受けなかった人は96%が死亡したという。
    潜伏期間 : 不明だが、おそらく1〜4日。
    感染経路 : 節性インフルエンザと同じとみられる。
    治療薬 : 抗インフル薬のタミフル・リゼンザは効果がある。
    ワクチンの効果 : 節性インフルエンザのワクチンは効かず、新型ワクチンの開発が必要。

     2009年4月に発生したAソ連型と同じH1N1型の豚インフルエンザWHOの呼称で、
    日本では感染予防法に基づいて「新型インフルエンザ」と名付けているが、
    国際獣疫事務局(OIE、本部・パリ)は「北米インフルエンザ」を提案しているし、
    海外の報道では「メキシコ風邪」という呼び名もあって混乱している。
    日本では、これまで心配されたH5N1型の鳥インフルエンザは
    2009年に流行したH1N1型の豚インフルエンザとともに、
    鳥や豚のウイルスが変異して人に感染することから、どちらも「新型イフルエンザ」なのである。
     新型発生に備え、厚生労働省は総合対策を盛り込んだ初の全国行動計画策定方針を決定、
    策定に当たる対策推進本部を省内に設置した。
    行動計画案は発生状況を1(平常時)〜6(世界的大流行)の6段階に分け、
    (1)計画と連携(2)監視(3)予防と封じ込め(4)医療(5)情報提供、の5分野の対応を明示した。
    具体的には、感染症法の指定感染症への指定、渡航、大規模集会の自粛、
    指定医療機関の選定を挙げた。
     新型に備え、厚労省は2005年度から5年で2500万人分の抗ウイルス薬タミフル備蓄を計画している。
    すでに2009年5月現在、国と都道府県の自治体を合わせて3300万人分の「タミフル」、
    ベトナムの患者のようにタミフルが効きにくい耐性のウイルスが出た場合に備え、
    「リレンザ」270万人分の治療薬を備蓄している。
    
    抗インフルエンザウイルス剤「リレンザ」。
    経口投与ではなく、吸入式の薬。タミフルと同様に医師の処方箋が必要

    H5N1型鳥インフルエンザに対する効果が動物実験で確認された新薬「T−705」が、
    臨床試験の最中で2009年中には発売されるという朗報もある。
    新型インフルエンザは手をこまねいていると、数週間で世界を一周するといわれる。
    予防のワクチンは製造まで数カ月かかるが、東大医科学研究所の河岡義裕教授らのグループが
    ワクチンを短期間で作る手法を開発したとの朗報もあり、悲観材料一色というわけではない。
    また鳥インフルエンザ感染拡大役の渡り鳥追跡へ、文部科学省は飛来ルートの解明、
    国内への侵入監視研究への支援を決めた。
    一般的にインフルエンザから身を守る身近な対策としてよく言われるのが、うがい、マスクの着用、
    手洗いだ。ところが、従来型も新型も含めてインフルエンザに「うがい」はほとんど効果がないという。
    ただし、マスクと手洗いには一定の効果がある。使い捨ての風邪用マスクでも、
    きちんと顔に密着させて着けていれば、感染者の咳などで飛んで来るウイルスを遮断することができる。
    今冬もよく手を洗い、うがい(普通の風邪には効果あり)をする、鶏肉は加熱して食べる、過労を避ける、
    といった風邪やインフルエンザ感染防止の基本に立ち返って乗り切りましょう。
     新型対応のワクチンが完成するまで、いかに感染しないようにするかが重要になってくる。
    そのためには人の集まる場所に極力、行かないことが肝心だ。
    感染の最初のピークは6〜8週間前後で終わると専門家は予測する。
    一定の食糧、水、日用品を家庭に備蓄しておくことが必要だ。
    宅配サービスなどを利用することは、人との接触をなるべく避ける意味でも考慮すべきという。
    感染が全国に広まった場合には、地震と違ってどこからもしばらくは救援は来ない。
    一般的には、最低1カ月分の食糧の備蓄が必要と考えられている。
    最悪の場合を想定して今から何を用意すべきかを真剣に考えておくべきと、専門家は話している。
    個人でできる対策
    ●うがい : ウイルスが呼吸器粘膜に付着すると「数分で体内に侵入する」ので、
     帰宅してからうがいしても無意味、という言説がある。たしかにそういう面があるかもしれ ない。
     しかし効果がないわけではない。しておいたほうが安全だ。
     特に、今回のような弱毒性ならともかく、鳥インフルエンザH5N1が変異したときを考えるなら、
     「わずかでも罹患率を下げる」ことが、大きく生き残りに関係してくる。
    ●手洗い : これについては、むしろ有効性が強調されている。
     というのも、たとえばドアノブなどを通じて手に付着したウイルスが、
     目をこすったりした際に体内に侵入して感染する可能性があるからだ。
     帰宅時や出勤で会社に到着した際など、手洗いを実行しておくほうがいいだろう。
    ●マスク着用 : 「感染者がマスク着用することは飛沫飛散を防ぐのに有用だが、
     予防の意味での着用はあまり意味がない」という言説を目にする。
     たしかに、N95やDS2といった規格の製品を「きちんと着用」するならともかく、
     通常のマスクを「いい加減に」着用するのでは、そうした面があるかもしれない。
     しかし、意味がないわけではない。まず、マスクやメガネをしていれば、
     汚染された手で無意識に目や鼻、口を触って感染する危険性が減少する。
     マスクをして、きちんとノーズクリップを曲げて顔に密着させて装着すれば、
     呼吸を通しての感染可能性も下げられる。「あまり意味がない」と言われて
     「じゃあマスクはしなくてもいいか」と安易に判断はしないほうがいいだろう。
     たとえば航空機内とか映画館内など、密室に大人数が長時間閉じ込められるような
     環境に身を置くときは、よく考えて判断したほうがいい。
     また、当然だが、これらの対策に加え、不要不急の用事で人混みに出ないことも大事だ。
    参 : ラピアクタ発熱外来新型インフルエンザの脅威(BPtv動画)

    医療機関へ受診するとき(我が山口県周南市の場合】
    ●発熱、せき、のどの痛みなどインフルエンザを疑わせる症状があるときは、
     原則として一般医療機関(かかりつけ医がある場合は、かかりつけ医)を受診してください。
    ●その場合、医療機関によっては診療対応ができない場合もありますので、受診する前に、
     あらかじめ受診しようとする医療機関に、インフルエンザを疑わせる症状があることを電話連絡し、
     受診時間、受診場所等を問い合わせてください。また、受診の際はマスクを着用をお願いします。
    ●かかりつけ医がない又は受診する医療機関が分からないなど、受診に関することで不明の点が
     ある場合は、周南健康福祉センター新型インフルエンザ相談窓口(0834−33−6423
     に相談してください。
    かかりつけの医院では、一般のインフルエンザかどうかを調べ、そうでなかったら新型を疑うという。
スペイン風邪 : 1918(大正7)年5月末から1919年にかけて世界的に流行した急性インフルエンザ
    最初にスペインのマルセイユで流行したためこの名がある。
    15日間で西部戦線の両軍兵士の間で蔓延した。死亡率が非常に高く、
    全世界で4000〜6000万人が死亡した。ちなみに当時の世界総人口は12億人にすぎない。
    日本でも2500万人が感染し、38万人が死亡し、乳児の死亡率はこの年に最高値を示した。
    西部戦線にいた兵士がフランス南部から徐々に広がったため、スペイン風邪と呼んだもので
    実際は時期から判断するとインド=マルセイユ航路からもたらされたとされる。
    別の意見として、中国のクーリーから米国内の米兵に感染し、
    それがヨーロッパに移動することにより、西部戦線に広まったと言う説がある。
    また、スペイン王室で流行した事から付けられたという説もある。
    インフルエンザウィルスに対する知識がなく、効果的な治療法もなかったため起きた悲劇といえるが、
    インフルエンザウィルスは進化が非常に速く、すぐに新しいタイプが誕生するため、交通機関が発達し、
    病気の伝播(でんぱん)速度が速まった現代では、最も恐れなければならない病気の一つとなっている。
    スペイン風邪の病原体はA型インフルエンザウイルス(H1N1型)だと、後世になってから証明された。
    参 : パンデミック
咳エチケット(せきエチケット) : 周囲の人にインフルエンザウイルスをうつさないためのマナー。
    もともとアメリカで提唱されていたものだが、新型インフルエンザ対策の中で日本でも
    取り入れられることになり、厚労省がインフルエンザの感染拡大を防ぐため呼びかけはじめた。
    Point1 : 「咳・くしゃみの際にはティッシュなどで口と鼻を押さえ、
     周りの人から1メートル以上離れ、顔をそむける」
    Point2 : 「使用後の鼻水・たんを含んだティッシュは、すぐにふた付きのごみ箱に捨て、手を洗う」
    Point3 : 「咳・くしゃみの症状のある人は、マスクを正しく着用し、感染防止に努める」
    の3カ条を呼びかけるポスターを同省が作製し、全国の保健所に配布している。
    厚労省によると、
    ●マスクをしないで、咳をすると、目には見えなくても、
     微小なつばなどのしぶき(飛まつ)が周辺2メートル程度に飛び散る
    ●インフルエンザウイルスは飛まつの中に大量にいて、吸い込むと感染する
    ●感染拡大を防ぐにはマナーの向上が必要
    ●ウイルスは極めて小さく、ウイルスだけが空気中を漂っている場合は、
      マスクをしていても通過する。だが、飛まつの大部分はマスクで防ぐことができる。とされている。
    参 : エチケット
タミフル(Tamiflu) : 一般名が「リン酸オセルタミビル」の商品名で、
    インフルエンザ治療用の抗ウイルス剤である。
    発症から48時間以内に服用を始めればウイルスが体内で増殖するのを抑える働きがある。
    スイスの製薬大手ロシュ(Roche)が製造し、日本では中外製薬が輸入販売している。
    一般向けのカプセル剤と、子供向けのドライシロップ剤(水に溶いて飲む粉薬)がある。
    インフルエンザの増殖を抑え、発症から48時間以内に服用すれば高熱が下がり、
    回復が1日ほど早まるとされている。
    厚生労働省が2000年に承認した処方箋薬で、値段は比較的高いものの、
    日本では保険の対象となり広く治療に用いられ、2001年の発売以来、世界の服用者の
    約8割を占める約2450万人が、A型とB型のインフルエンザ治療薬として、日本で服用している。
    高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)や新型インフルエンザにも有効とされ、
    服用もしやすいことなどから世界各国が備蓄を進めている。
    「タミフル」の原料は、常緑樹ダイウイキョウ(紅花)の木の実「八角」である。
    
    
    タミフルの副作用?
    タミフルを飲んだ患者2人が、飲んで間もなく行動に異常をきたし、
    1人は車道に走り出て大型トラックにはねられ死亡、
    もう1人はマンションの9階から転落死していたことが2005年11月11日、分かった。
    薬の添付文書には副作用として「異常行動」や「幻覚」などが起きる場合があると書かれている
    そうだが、ある薬の事典には下記のことが載っている。
    副作用の主なものは腹痛、下痢、吐き気などです。量が多すぎると、ふらつく様なめまい感があります。
    また、肺炎、意識障害などの精神症状が現れることがあります。
    妊娠中、授乳中の婦人、1才未満の小児での安全性は確かめられていません。
    主に尿中に排泄されるため、高齢者や、腎不全の人では十分な注意が必要です。
    腎臓の悪い人では急性腎不全をおこしたり、
    また過敏な人では血小板減少などが起こることがありますので注意してください。とのこと。
    症例とタミフルとの因果関係
    米食品医薬局(FDA)が、タミフルの副作用が疑われる各国の小児(16歳以下)の症例を、
    2004年3月〜2005年4月の13カ月間にわたって集めた結果、現時点で12の死亡例があり、
    いずれも日本での症例だった。内訳は、突然死が4人、心肺停止が4人、意識障害、
    肺炎、窒息、急性膵炎による心肺停止が各1人。また、異常行動や幻覚など、
    神経や精神の異常を示した症例が32件あり、うち31件は日本での症例だった。
    FDAは2005年11月18日の「小児科助言委員会」で、これらの症例を報告した。
    委員会では症例とタミフルとの因果関係は特定できなかったとしている。
    一方、17歳以上では58人の死亡例が報告されていて、このうち米国が4割を占めている。
     服用した患者の転落や飛び降りなど異常行動が相次いだことについて、
    厚生労働省は「服用との因果関係は不明」としているが、
    患者が10代の場合は保護者がついていても異常行動を制止きれないとして使用を制限している。
    2007年4月25日の同省の発表によると、副作用報告は計1268人。うち異常行動は186人。
    転落は26人である。 参 : ラピアクタ感染症情報(厚生労働省HP)
    FDAによると、タミフル服用後の異常行動など精神神経症状は17年8月から18年7月までに
    計103件の報告があり、9割以上の95件が日本だったと発表しているが、
    日本では世界の服用者の約8割を占めるいることから当然のことでしょう。

     日本は世界の約8割ものタミフルを使う世界一の消費国だから症例が多いのは仕方ないとしても、
    あまりにも副作用らしき症例が多過ぎると思う。日本は薬全般で使い過ぎだね。
    朝日新聞社が全国都道府県のタミフル備蓄状況を調査したところ、
    宮崎県のみ非公表で調査に応じなかったが、たとえ1人分の備蓄がなかったとしても、
    宮崎県民への情報公開をしない理由はない。財政難で購入できないのだろうか。
    5つの県で全く備蓄していなかったが、ちゃんと備蓄0と報告しているのである。
     タミフルの副作用と思われる死亡事故報告について厚生労働省は、
    タミフルの製造販売業者は、そもそもタミフルとの因果関係がないものとして死亡例を把握していると
    聞いているといい、厚労省の研究班も「タミフルと異常行動に関連性があるとは言えない」との
    結果をまとめている。FDAも、「タミフル」との因果関係の特定は困難としているが、
    現実に「タミフル」を服用後に子供らが異常行動を起こして何人も死亡しているのだから、
    一旦服用の中止をすべきである。何人死ねば中止するのだ!
    新型インフルエンザへの対策として国や自治体が備蓄を進めていることから、
    今更後に引けない政治的な意図が濃いと思うが、人命を最優先すべきである。
    被害者の会が、「因果関係がはっきりするまで放っておけば、
    その間に亡くなる人が増えてしまう」と訴えているのは尤もなことである。

    厚労省タミフル研究班教授の講座に販売元1000万寄付
    インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用した後に異常行動死が相次いでいる問題で、
    因果関係を調べている厚生労働省研究班主任研究者の横田俊平・横浜市立大教授が
    主宰する大学の講座(研究部門)が、タミフルの輸入販売元「中外製薬」(東京都中央区)から、
    研究目的であれば使途が限定されない「奨学寄付金」として、2001年度から2004年度までと
    2006年度に毎年150万〜250万円、計1000万円を寄付していたことがわかった。
    研究用試薬や書籍代、出張費などに使われたという。
    この問題で、横田教授は2007年3月13日、厚労省内で記者会見し、
    「寄付金をもらっているから手心を加えるようなケチな考えはもっていない」と、研究への影響を否定した。
    横田教授は、「研究のデータ処理は外部の機関で行い、それを複数の研究者で検討している」と、
    透明性を強調した。一方、記者会見に同席した同大付属病院の阿部万里雄管理部長は、
    「今後、大学関係者が国の研究メンバーとなり、利害関係のあるところが調査対象となる場合は、
    奨学寄付金を受けないようにすることを検討したい」と述べた。
     柳沢厚生労働相は3月23日、タミフルの輸入・販売元「中外製薬」から寄付金を受けていた
    研究者について、異常行動との因果関係などを調べる厚労省研究班から除外する方針を、
    衆院厚生労働委員会で明らかにした。「(寄付を受けていた研究者については)当然、除外して、
    新しい体制の機関にして、いささかも公正性を疑われることのない体制を構築する」と答弁した。
    研究班員の森島恒雄・岡山大教授(小児科)の講座にも中外製薬から年間200万円程度の
    研究資金が渡っていたことから、私は中外製薬の賄賂性が高いと思う。
    何も利害関係のあるところへの寄付をする必要はなく、
    「タミフルを服用後の異常行動との因果関係の報告には穏便に」としか思えない。
    中外製薬が患者・家族・周囲の方々に伝えるように医療機関に依頼した文書には、
    「意識がぼんやりする、意識がなくなる、うわごとを言ったり興奮したりする、
    普段と違うとっぴな行動をとる、幻覚が見える、妄想、けいれん等の精神神経系の症状は
    インフルエンザそのものが原因となっているケースもあり、インフルエンザによるものか、
    タミフルによるものか、の鑑別がつかないのが現状です。」とあるからには、
    タミフル服用後に異常行動を起こす原因は不明ということで、
    因果関係はないとする研究班との違いをはっきりと説明してもらいたいものだ。
     厚生労働相が中外製薬から奨学寄付金を受けていた
    研究班のメンバーを入れ替えるのは当然のことである。

    治療薬「タミフル」、10代の服用制限 厚労省指示
    厚生労働省は2007年3月21日未明、インフルエンザ治療薬「タミフル」服用後、
    自宅の2階から転落する事故が新たに2件発生したとして、
    輸入販売元の「中外製薬」(本社・東京)に対し、添付文書の警告欄に「10歳以上の未成年の患者に、
    原則として使用を差し控えること」を書き加え、医療関係者に緊急安全性情報を出して
    注意喚起するよう指示したと発表した。事実上、10歳代の使用をほぼ制限する措置となる。
    死者が何人出ても、厚労省の研究班は「タミフルと異常行動に関連性があるとは言えない」と
    発表していたのに、何カ月も経って何故10代だけがダメと決め付けるのだ。
    厚労省ではなくて、研究班の見解も聞かせてもらいたいものだ。
    大学2年生はダメで、3年生なら服用しても問題ないということか。

    タミフルと転落の因果関係、厚労省「否定的」を変更も
    インフルエンザ治療薬「タミフル」を巡る問題で、厚生労働省の辻哲夫次官は2007年3月22日の
    定例記者会見で、タミフル服用と異常行動の因果関係について「これまで『否定的』という
    見解をとってきたが、虚心に検討する。今後、判断も変わりうる」と述べた。また、服用後に
    異常行動をとりながら死亡に至らなかった負傷事例を分析していなかったことも明らかにした。
    会見で辻事務次官は「因果関係に否定的という判断を取ってきたが、新たな事実が出ている中で、
    思い入れ、勝手な考えを持たず虚心にデータをもって専門の審議会で検討し、決めるべきものと思う」と
    述べたが、「虚心」とは「先入観や偏見をもたず、ありのままを素直に受け入れること」なのだが、
    いままで研究班のみの判断をそのまま受け入れていた誤りを反省することなのだろうか。
    死者やけが人が何十人も出ているこんな重要な問題を、
    かくも簡単に方針転換するような厚労省の役人は、トップとともに関係者の処分をすべきだ。
    昨年の11月の4カ月も前から副作用らしい異常行動は報告されているのに、
    いままでずっと「否定的」とつっぱねてきていたのである。

夏風邪(なつかぜ) : 一般的に夏季に発症する咽頭(のど)を中心とした風邪(風邪症候群)のこと。
     夏風邪の原因としては、エンテロウイルス、アデノウイルス、エコーウイルス、コクサッキーウイルス
     などのウイルスが原因と考えられているが、種類がたくさんあるので何度も同じような夏風邪にかかる。
     赤ちゃんや老人などのもともと抵抗力が弱い人がかかりやすいが、
     若い人でも、いわゆる夏バテなど体力が落ちると夏風邪にかかる。
     寝冷えやクーラーにかかりすぎなども間接原因と言われている。
     症状としてはいわゆる風邪の症状(発熱、咳、鼻水、のどの痛み)に加えて、
     下痢などの胃腸症状も加わることがある。のどの痛みは必発で、頭痛や全身倦怠感も多い。
     すなわち、だるくて頭がぼーっとし、それにのどの痛みがあれば、ほぼ夏風邪である。
     2〜3日の安静で治るが、こじらせると高熱が出たり、
     肺炎や髄膜炎といった合併症を起こして重症化することもあるので注意が必要である。
     予防としては「うがい」と「手洗い」が基本だが、まずは規則正しい生活(早寝早起き、
     バランスのよい食事)が何より大切でしょう。
ラピアクタ(RAPIACTA) : 一般名「ペラミビル水和物(Peramivir Hydrate)」で、
    塩野義製薬の商品名。タミフル、リレンザに続く第3のインフルエンザの治療薬で、
    塩野義製薬が米国のバイオクリスト(BioCryst)社から導入し、日本国内で開発をしたうえで、
    2010年1月13日に厚生労働省が製造販売を承認した。
     ラピアクタは1日1回およそ15分かけて投与する点滴静注薬であるため、
    錠剤のタミフルや吸い込む形のリレンザを使いにくい重症患者や高齢者に投与しやすい。
    インフルエンザの治療薬としては他にタミフルやリレンザがあるが、
    タミフルは飲み薬、リレンザは吸入薬となっており、ラピアクタによって投与方法の幅が広がった。
     現在の対象年齢は15歳以上だが、塩野義製薬では15歳未満の臨床試験を終えて
    追加承認申請をしており、承認されれば15歳未満への投与も可能になる。
     ラピアクタはタミフル、リレンザと同様に、体内でウイルスが増殖するのを抑え、
    全身にウイルスが広がるのを防ぐ薬。従来薬は1日2回、5日間の使用が原則だが、
    「健康日本21推進フォーラム」のインフルエンザに関する調査では、
    処方されたタミフルの2割に飲み残しがあったが、
    ラピアクタは1回15分の点滴で治療が完結するため、薬の飲み残しの問題がない。
    第一三共が先月末に承認申請した「CS−8958」も1回投与の薬で、こちらは吸入剤である。
    用法・用量 : 通常、成人にはペラミビルとして300mgを15分以上かけて単回点滴静注。
     合併症等により重症化するおそれのある患者には、1日1回600mgを15分以上かけて
     単回点滴静注するが、症状に応じて連日反復投与できる。
     なお、年齢、症状に応じて適宜減量する。
    
    「ラピアクタ点滴用バッグ300mg」および「ラピアクタ点滴用バイアル150mg」
    参 : 塩野義製薬(HP)

    国産初の治療薬「ラピアクタ」が発売<塩野義製薬>
     塩野義製薬は2010年1月26日、国内開発のインフルエンザ治療薬としては
    初めてとなる「ラピアクタ点滴用バッグ300mg」「同バイアル150mg」を27日に発売すると発表した。
     「ラピアクタ」は、タミフル(飲み薬)やリレンザ(吸入薬)とは異なり、
    点滴で体内に投与する治療薬である。重症患者や口から投与することが困難な患者にも
    使用可能なのが特長だ。また、すでに小児を対象とした臨床試験が終了しており、
    同社では小児用についても年度内に製造販売承認の追加申請を厚生労働省におこなう。
    なお、新型インフルエンザ治療薬の必要性が高まっていることから、
    同社では3月末までに約70万人分の供給量を確保し、10億円の売上高を見込んでいるとのこと。
    塩野義製薬は新型インフルエンザ対策のためラピアクタを2009年10月に申請、
    1月13日に特例承認を取得した。22日に緊急収載を受けており、
    現時点での適応は成人だけで、小児適応は2010年度中に申請する予定とのこと。
    抗インフルエンザウイルス薬としては世界初上市の点滴静注剤となることに加え、
    特例承認を受けているため通常の市販直後調査のほか、
    さらに2万例の安全性データや使用実態を調べる「全数使用把握」が義務づけられている。
    また、呼吸器疾患、糖尿病といった基礎疾患のあるハイリスク患者600例を対象とした
    特定使用成績調査も実施するとのこと。























































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