YSミニ辞典(金剛三昧院)
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金剛三昧院(こんごうさんまいいん) : 和歌山県伊都郡高野町高野山425にある仏教寺院・宿坊。
高野山真言宗別格本山。仏塔古寺十八尊第11番霊場。西国愛染十七霊場第17番霊場。
1211(建暦元)年、
鎌倉時代の尼将軍と言われた北条政子が、
夫・源頼朝の菩提を弔うために禅定院として創建された。開山供養には、
栄西も招かれている。
当時頼朝の念持佛であった愛染明王
(あいぜんみょうおう)を本尊と崇
(あが)め、
多くの人の熱い信仰によって支えられてきた宿坊寺院である。
1219(承久元)年、息子・源実朝菩提のために禅定院を改築して金剛三昧院と改称し、
以後将軍家の菩提寺として信仰された。本尊の愛染明王は、恋愛成就の仏様として、
様々な縁を結んでくれるといわれている。1223(貞応2)年、北条政子が禅定如実として入道し、
建立奉行を安達景盛が務め、源頼朝と源実朝の菩提を弔うための多宝塔を建立した。
鎌倉幕府と高野山を結ぶ寺院であったため、高野山の中心的寺院の役割を担った。
その経営には、安達氏の景盛・義景・泰盛の功績が大きい。
その後、境内には勧学院が建てられ、高野版の摺本を用いた南山教学の中心地として栄えた。
ただし、初代住持が退耕行勇であったことでも分かるように、当初は金剛峯寺とは別個の
禅宗寺院として創建され、後に実融によって再興されて以後は律宗も兼学するようになった。
金剛峯寺の院家として扱われるのは、
江戸時代初期頃と考えられている。
国宝の多宝塔をはじめ、重要文化財の経蔵、四所明神社など、数々の歴史的文化財を擁しており、
建物内部にも国宝級・重要文化財級の文化財が数多くある。
樹齢300〜400年の石楠花
(しゃくなげ)は天然記念物で、その大きさには圧倒される。
2004年7月にユネスコ世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素として登録された。
金剛三昧院の説明板
ここより金剛三昧院
山門。江戸時代後期(文政期)築
本尊の愛染明王を安置している本堂
本尊の脇には源頼朝公・北条政子、足利尊氏公、その弟の足利直義公のお位牌が安置されている
同上
国宝の多宝塔(檜皮葺、高さ14.9m)。1223(貞応2)年建立の高野山最古の建造物)
多宝塔内に安置されている五智如来(ごちにょらい)(重文)絵葉書より
本坊(庫裏)絵葉書より
本坊の大玄関(重要文化財)
大広間(絵葉書より)
経蔵の説明板
校倉造の経蔵(重要文化財)。鎌倉時代初期(1223年)建立
同上
経蔵階段下の石台にあるお地蔵さん
檜皮葺、一間社春日造の四所明神社本殿(ししょみょうじんしゃほんでん)。1552( 天文21)年遷宮
参 :
金剛三昧院(HP)、[
TouTube](金剛三昧院)、
[
TouTube](高野山・金剛三昧院と金剛峯寺 を訪れる)
営業時間 : 年中無休、8時〜18時
拝観料 : 無料、拝観自由(境内のみ)
問合せ先 :
0736−56−3838(金剛三昧院)
アクセス : 南海鋼索線高野山駅→南海りんかんバス10分「千手院橋」下車、徒歩8分