YSミニ辞典(ぬ)

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ヌートリア(Nutria、Coypu) : 別名に「海狸鼠(カイリネズミ)」、「沼狸(ショウリ、ヌマタヌキ)」がある。
    学名は「Myocastor coypus」。齧歯(げっし)目の哺乳類。
    南アメリカ原産。頭胴長43〜64cm、尾長25〜43cm、体重5〜15kg。
    綿毛が密生し、長くかたい毛が生え、背面が茶褐色、腹面は淡褐色。
    
    歯数は20本あり、前歯は特に大きくオレンジ色で、前歯はねずみ同様伸び続ける。
    四肢に水かきがああり、泳ぎがうまく、子も生後1日で泳げるようになる。
    川や池、沼の土手に穴を掘って集団生活し、マコモ、ヒシなどの水生植物を食べる。
    主に夜行性で、水草を集めた浮き巣で休息する。
    毛皮はカワウソのように上質で、カワウソの毛皮と称して売買されたため、
    カワウソのスペイン語「ヌートリア」がまちがってこの動物の呼び名になった。
    毛皮が良質で肉は美味な上に軍用服の需要が高まったため、
    日本では第2次大戦前の1930年頃から毛皮獣として輸入、飼育されるようになった。
    が、後にその一部が逃げ出して野生化し、現在のように日本各地のあちこちの河川に
    住み着くようになった(特に岡山では捕獲数が最も多い)。
    侵略的外来種として問題になっており、イネやオオムギ、水路ぞいの葉野菜などに対する食害のほか、
    絶滅危惧種に指定されているベッコウトンボの生息地を壊滅させるなど、
    在来種の生態系への影響も深刻である。さらに、本種の巣穴は複雑に入り組んでいて深く、
    水田の畦が破壊される原因にもなっているため、毎年2000〜3000頭が捕殺されている。
    1970年代のイギリスでは、10年がかりで約100万頭を捕殺し、絶滅にまで追い込んだ。
ヌードル(noodle) : パスタの一種で、帯状のもの。スープに入れたり、ソースをかけて食べる。
ヌーベル・バーグ(仏:nouvelle vague) : 新しい波の意。
    1958年頃からフランス映画界に現れた一群の若い映画監督、およびその作品傾向をさす。
    ストーリーにこだわらず、映像の主体性を重視するなど、旧来の映画作法の打破を試みた。
    ルイ・マル監督はそのヌーべル・バーグの旗手と言われている。 参 : ネオ・レアリスモ
ヌーボー(nouveau:フランス) : @新しいこと。(1)当年産のワイン。
     (2)ヌーボー式。20世紀初頭、フランスで流行した新しい美術様式。
    Aヌーボーの音に、ぬうっとぼうっとしていることをかけてしゃれて言った語で、
     つかみどころがないこと。要領を得ないで、ぼうっとしているさま。
ぬか漬け = ぬか漬け(漬物関連に別掲)
糠に釘(ぬかにくぎ) : 柔らかい糠に釘を打つように、手応えがなく、効果がないことのたとえ。
    なんの手応えもなく、無意味でなんの役にも立たないこと。
    【類語】●暖簾に腕押し馬耳東風豆腐に鎹
糠喜び(a premature joy)ぬかよろこび : あてがはずれた、はかない喜び。
    喜んでいたのに、当てが外れてがっかりするような、一時的な喜び。【類語】●小糠祝い
抜き差しならぬ(be in a pinch)ぬきさしならぬ : 処置のしようがない。身動きがとれず、どうにもならない。
    【類語】●のっぴきならない●二進も三進もいかぬ
抜け目ない(ぬけめない) : 抜け目がない 手落ち・手抜かりがないという意味で、
    (自分の利益になることに)良く気が付いて、手抜かりなく、狡賢(ずるがしこ)く立ち回ること。
    【類語】●抜かりない●世知賢い(せちがしこい)
(a master、the proprietor)ぬし : あるじ。あろじ。おも。しゅ。
    @あるじ。しゅ。ぬし。ある土地や集団・社会などを支配し、つかさどる人。国家・団体・家などのかしら。
     一国の長。主君。一家の長。一家の主人。家や店などの長、主人。亭主。おっと。
     (例)一国一城の主(あるじ)。当主。世帯主(the head of a family)。
    Aぬし。所有者。(例)持ち主。地主。株主。
    Bぬし。動作、または動作の結果生じた事柄の主体。また、その当人。
     (例)落とし主。拾い主。声の主。
    Cぬし。山・沼・森などに古くから住み、あたりを支配していると考えられている
     隠然としておどろおどろしい大きな動物。また、一つの職場・場所などに古くからいる人をたとえていう。
     (例)森の主。古池の主。沼の主の大なまず。学校の主。
    Dあるじ。しゅ。しゅう。ぬし。自分の仕える人。自分が仕え従う人。事業主。飼い主。
     店の主人(the owner)。雇主(an employer)。
    Eしゅ。おも。中心となること。また、その物事。主要であること。第一である・こと(さま)。
    Fしゅ。キリスト教で、神またはキリストをいう。救世主。『旧約聖書』では神は主であるという場合、
     それは神が万物の創造主、宇宙と全人類の唯一の主権者、生と死との支配者であることを意味する。
     (例)イエス・キリストは主(キュリオス)である。
    G「…のぬし」の形で人名などの下に付けて、敬称として用いる。
    Hおも。能・狂言で、シテの別名。
    Iオモ。「おもあど」の略。狂言で、アドが複数で登場する場合、その主となる方。一のアド。
盗人に追い銭(ぬすっとにおいせん・ぬすびとにおいせん) : 盗人(泥棒)に物を盗まれた上に、
    更に銭(ぜに)(金)を呉れてやるという意味から、輪を掛けて馬鹿げたことをすることのたとえ。
    損の上に損を重ねることのたとえ。泥棒に追い銭(どろぼうにおいせん)は同意語で、現代版といえる。
盗人の昼寝(ぬすびとのひるね、ぬすっとのひるね) : 「盗人の昼寝もあてがある」とも使われ、
    盗人が昼寝をするのは、夜の稼ぎに備えてのことであるという意味で、
    何か思惑(おもわく)があってそれをしていること。何をするにも思惑があること。
盗人を捕らえて縄を綯う(ぬすびとをとらえてなわをなう)
    事が起こってから慌てて準備をしても間に合わないということ。時機に遅れたら用をなさないということ。
    また、物事に出合ってからあわてて準備をすること。
    【類語】●泥棒を見て縄を綯(な)う●泥棒を捕らえてから縄をなう●泥縄●難に臨んで兵を鋳(い)
ぬた(fish−salad) : 沼田。饅。@ぬたなます。ぬたあえ。
     「(まぐろ)」「烏賊(いか)」「あおやぎ」「ほたて」「浅蜊(あさり)」などの魚介類や、
     「わかめ」などの海草、「分葱(わけぎ)」や「(ねぎ)」「ウド」などの
     野菜類などを「酢味噌」や「辛子酢味噌」で和えた料理のこと。
     白味噌を使うのが一般的だが、砂糖で甘みを調節して普通の味噌を使ってもいい。
     とろりとしたみその感じが沼田を思わせるのでこの名があるという。
     「ぬた」といえば、欠かせないのが「わけぎ」で、通常のネギより小型で、
     緑色の葉の部分が長く、柔らかく、辛味も控えめで、味噌とよく合うが、
     相方はゆでたタコ、貝、エビ、かまぼこや竹輪でも合う。
     あえ物の基本 : ★冷めたものをあわせる★水気を十分に切る★食べる直前にあえる。
     「ワケギのぬた」のレシピ(2人分)
     【材料】ワケギ半把 100g、イカの身 50g、
         酢味噌(白味噌大さじ3、練りがらし小さじ半杯、砂糖小さじ1、酢小さじ2)
     【作り方】(1)ワケギは3〜4センチの長さに切る。塩少々を加えた熱湯に白い茎の方から入れ、
        1分たったら葉先も入れ、合計で3分ほどゆでる。冷水にとり、水気をよく絞る。
        ゆでたワケギは急速に冷やすと色がきれいになる。冷めたらキュッと水気を絞る。
        あまりギュッと握りしめるとワケギを傷めるので気をつける。あえやすいように塊をほぐしておく。
      (2)イカは浅く斜め格子に切り込みを入れ、3センチ長さ、1センチ幅に切り、
        表面が白くなる程度に熱湯で5〜10秒さっとゆでて塩一つまみ、酒小さじ1をまぶして冷ます。
      (3)ボウルに白味噌、練りがらし、砂糖を入れて混ぜ、酢を加えてのばす。
        あえてから水分が出るので、酢味噌はゆるすぎない方がいい。
      (4)ワケギとイカの水気をよくきり、酢味噌に加えてあえる。
     【盛り付け菜ばしを使い、まずボウルの中で形をおおかた作り、必要があればスプーンなどで
      補助しながら器にポンと置いて、はしを上方に抜く。極端なぐらい高さを出し、
      立体的に盛るのがポイントで、食べるときの持ち方と違い、はしも立てて使う。
      盛る量は器の大きさで決め、2人分だから2等分してすべて盛るというのはいけない。
      小鉢は余白を大事に、器の中心に山高に盛るのが美しい。
      色や形のいいものは山の頂点付近に置くと味も引き立つ。 参 : 青饅
    A泥深い田。ぬまた。
    B猪(いのしし)は泥の上に枯れ草をしいて寝ることから、猪の寝床。また、泥土。
    Cだらしないこと。しまりがないこと。
(a marsh、a bog) : 泥の深い湿地の一種で、池や湖との区別は明確ではないが、一般に、
    水深5m以内の浅い水域であり、イネ科やシダ、ヨシ、ガマ、スゲなどの草に占められ、
    透明度が低く、規模があまり大きくないものを指すが、湖沼学上でも、水深が浅く水底中央部にも
    沈水植物(水草)の生育する水域と定義されている。沼地の植物は草よりもむしろ木の方が多い。
    沼の水が塩水の場合その沼は塩沼(えんしょう)と呼ばれる。河口部において満潮になると水に浸かり、
    干潮では土がむき出しになる場所は塩沼湿地と呼ばれ独自の植物層がみられる。
    沼には野生生物が生息し、しばしば多種多様な動物の繁殖地となる。
    湖と沼は比較的大きめで自然に造られたものによく使われるが、湖は大きくて深い所を指し、
    池は、公園や庭のように、どちらかといえば小さくて、人工的に造られたものによく使う。
    これらの他に日本で2番目に大きい霞ケ浦(茨城県)の「浦」、干拓された八郎潟(秋田県)の
    「潟」や宍道湖(鳥取・島根県)の「中海」があり、浦は太平洋側、潟は日本海側に多いといわれる。
濡れ衣(false charge)ぬれぎぬ : @濡れた衣服。A無実の浮き名。根も葉もないうわさ。
    B無実の罪。無実の罪をきせられること。【類語】●濡れ衣(ぬれごろも)
濡れ手で粟(ぬれてであわ) : 濡れた手で粟を掴(つか)むと、粟粒がたくさん付いてくるところから、
    苦労せずに利益を得ること。少ない労力で得るものが多いこと。
    【類語】●漁夫の利一獲千金●濡れ手で粟のぶったくり●濡れ手で粟の掴み取り
    (注)濡れ手で泡は誤り。「濡れてに粟」もあり。
濡れ鼠(Aget drenched to the skin)ぬれねずみ : @水に濡れた鼠。
    A衣服を着たまま、全身水に濡れた状態。全身びしょぬれになる。
濡れ場(love scene)ぬれば : @歌舞伎や芝居で、男女の情事を演じる場面。また、その演出。
    A芝居に限らず、情事の場面。男女が密会している場面。ラブシーン。ベッドシーン。セックスシーン。
双節棍(ぬんちゃく) : 沖縄に伝わる武具の一つで、二本の短い樫(かし)の棒を、
    短い鎖または紐(ひも)でつないだもの。




















































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