YSミニ辞典(Q)

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QC(Quality Control) : 品質管理。
    消費者の満足を得るに足る高度の有用性を有する製品を最も経済的な水準において
    生産するための計画を作ることと、その計画を達成するために行うすべての活動をいう。
    品質管理活動の進め方は、一般に「PDCA」のサイクルを回すことによって行われる。 参 : TQC
QCサークル(Qualyty Control Circle)QCC
    生産現場の労働者が同じ職場内で、不良品の低減や安全対策などの品質管理活動を
    自主的に行う小グループのことで、全社的品質管理活動の一環として自己啓発、相互啓発を行い、
    QC手法を活用して職場の管理、改善を継続的に全員参加で行う。
    QC的とは
     @考え方 : ★品質(仕事のできばえ)第一★社内外を問わず、次工程はお客様。
     A観方  : ★事実(現物で確認、データ重視)を基に重点化。
     B進め方 : ★「PDCA」のサイクルを回す。
    QCサークル活動推進上の留意点
     @QCサークルを大切にする風土づくり
     AQCサークル活動に対する指導・援助
     B自主性を発揮できる組織づくり
     CQC・SQC教育を計画的・継続的に実施
     D社内発表会の開催、社外発表会への参加
     E表彰制度と広報活動
     F予算の裏付け
QRコード(キューアールコード) : 素早い応答(読み取り)を意味するQuick Response(クイックレスポンス)
    が名前の由来だか、「QRコード」が正式名称であり、決してQuick Responseコードの略ではない。
    1994(平成6)年に「リーダにとって読み取り易いコード」を主眼とし、
    国内の大手自動車部品メーカー・デンソーの開発部門(現在は分離し、デンソーウェーブとなっている。)
    が開発したマトリックス型2次元コードの一種で、白と黒の格子状のパターンで情報を表す。
    なお、QRコードという名称(および単語)は同デンソーウェーブの登録商標となっている。
    スーパーのレジでおなじみのバーコードが、横一列に並んだ黒白の棒の間隔で情報を記録するのに対し、
    QRコードは縦、縦横両方向の平面に記録することで、格納できる情報量が飛躍的に増加し、
    数字だけでなく数千の英字や漢字のデータも格納できるようになった。
    また、推奨はされていないが、濃淡の判別が可能な色あいであれば、
    色も付けた状態でも読み込む事が可能である。
    開発当初は部品の受注や発注の伝票用として使われていたが、カメラ付き携帯電話の普及に伴い、
    新聞や雑誌の広告、名刺や年賀状、バス停など、暮らしの様々な場面で使い道が広がった。
    カメラ付き携帯電話をかざすことで、そのつど必要な情報が手に入る。
    機種にもよるが、「バーコードリーダー」といった名前の機能を使って読み取る。
QT延長症候群(キュウティーえんちょうしょうこうぐん) : 心臓の電気系の異常による心室の
    収縮時間が延びる不整脈で、意識の喪失や突然死を引き起こす。
    心電図に現れるQRS波とT波の間隔が延びることから、この名が付いた。
    先天性と後天性があり、学童健診で見つかることが多い。
    後天性は主に薬の副作用で起る。薬の開発中断の原因となることもしばしばで、
    安全性評価では欠かせない指標になっている。
    QT延長症候群は7000人に1人の割合でみられる。
    米国では毎年3000〜4000人の子供と青年の若い人がこれにより突然死している。
    子供では、この病気は主に遺伝性の異常が原因で、この異常がある人には、
    家族の中に突然の予期せぬ死を迎えた人がいる場合がある。
    成人では大半の場合、QT延長症候群の原因は薬物の使用あるいは病気である。
     QT延長症候群のある人は心拍数が異常に速くなりがちで、運動したり感情的に興奮した際に
    これがよく起こる。心拍数が速くなりすぎると、脳に十分な血液がいかなくなることから、
    意識喪失が起こる。QT延長症候群の人の一部は生まれつき耳が聞こえない。
    しかし約3分の1の人には何の症状もみられない。
     突然に予期しない意識喪失を起こす子供や青年は心電図検査(ECG)を受けることが勧められる。
    この検査は、安静時や薬剤の静脈内投与を受けた後、あるいはトレッドミルでの歩行や
    自転車でのペダルこぎなど、いわゆる運動負荷試験を行った後などに実施される。
     QT延長症候群は様々な病態から成り立ち、多形性心室頻拍や心室細動などの重症な不整脈をきたし、
    死亡の原因ともなりえる病態で、電解質異常など後天性のものから遺伝子異常まで
    さまざまな原因で起こすことが言われており、遺伝性のものでは先天性聾を伴い
    常染色体劣性遺伝を示すJervell and Lange−Nielsen症候群と先天性聾を伴わず
    常染色体優性遺伝を示すRomano−Ward症候群が有名だが、
    実際には聴力が正常ではっきりした遺伝を示さない散発例がかなりあると言われている。
     現在、心筋イオンチャンネルに影響を及ぼす遺伝子座に異常を来すLQT1、LQT2、LQT3、ming−Kの
    4タイプのものが既に報告されており、日本でも現在40家系の家族性QT延長症候群が知られている。
     従来報告されているQT延長症候群の症例では強い感情の変化や肉体的ストレスによる
    急激な交感神経の活動性の亢進が誘因となって,失神または心停止を来すことが報告されている。
    一方、クモ膜下出血後や頭部外傷などの中枢神経障害により単独でもQT延長を来すことが
    報告されており、古くから脳出血後や脳手術後に心電図変化や不整脈の誘発が知られている。
    これも、その発生機序として自律神経関与によるものが示唆されている。
Q熱(Q frver)きゅうねつ : リケッチア性疾患の一つで、
    コクシエラ属リケッチア(Coxiella burnetii)の一種によって起こる家畜の熱性伝染病のこと。
    「コクシエラ菌」は、牛、羊、山羊、犬、猫など家畜の唾液や排泄物、
    またはダニの媒介によって人間にも感染し、発熱・頭痛・せき・胸痛などの症状を呈するが、
    人から人には伝染しない。この「コクシエラ菌」に感染することで発病するのが『Q熱』である。
    『Q熱』は感染後、数カ月から数年で「全身への倦怠感」などが徐々に現れ、
    「発熱」「頭痛」「疲労感」「嘔気」「筋肉痛」「呼吸器障害」などを引き起こすという。
    1937(昭和12)年に初めて報告され、名前は発生地クイーンズランド(Queensland)にちなむとか、
    原因不明の病気Query(謎の)Fever(熱)に由来しているなどと言われている。
     リケッチャは、細菌に近い病原体だが、細菌とは異なりたとえ環境中に充分な栄養があっても
    独自では生きていけなく、生きた動物細胞の中でないと生息できないというウイルスの性格も持っている。
     同じようにリケッチャが病原体となる病気には、ツツガムシ病や発疹チフス、
    それに(日本)紅斑熱などがある。これらの病気は節足動物(ダニやノミなど)により媒介されるが、
    Q熱の病原体は、様々な環境に対して抵抗力がとても強いため、Q熱に感染したウシ、ヒツジなどの
    分泌物の中でも生きていて、これらの動物の分泌物で汚染されたほこりなどを吸い込んだ
    ヒトに直接感染し、発症させる可能性のある感染力の高い病原体である。
    ごく稀に、未殺菌の乳製品を飲食することによっても感染する。
    また、感染した人の約半数の人しか症状は出ないが、
    急性の場合、2〜4週の潜伏期の後、40℃前後の高熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、咽頭痛、発汗、嘔気、
    嘔吐、下痢、腹痛、など多様な症状が急激に出現し、初発症状出現2週目には乾いた咳、
    胸痛(胸部レントゲン写真上では肺炎の像)が出現し、高熱は多くの場合1〜3週間持続する。
    治療をしなくても数カ月の内に、患者の大多数は健康を回復する。
    また、全快した人は、終生にわたる免疫を獲得する。
    慢性(6カ月以上の感染)の場合、急性のQ熱となった患者が、
    最初の感染から1年後に慢性のQ熱を発症することもあれば、20年経ってから発症する場合もある。
    重症の合併症は、心内膜炎で、心臓の弁が侵されることがあり、致死率が高いので注意が必要である。
    また、慢性肝炎、骨髄炎なども起こす。万一感染が確認された場合でも、
    有効な抗生物質があるので、適切な治療を受ければ心配はない。


























































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