鮫関連(YSミニ辞典さ)

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(a shark)さめ : 軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち、鰓裂が体の側面に開くものの総称。
    鰓裂が下面に開くエイとは区別される。世界中に現存するサメの種類は、
    ネコザメ目・カグラザメ目・ネズミザメ目・ツノザメ目など12目21科74属で370種を超え、
    日本近海に約100種がいるが、多くは熱帯から温帯の海域に分布し、
    一部は淡水域にも進出する。また、深海性のサメも知られている。
    骨格は軟骨性で、体側に5〜7対の鰓孔(えらあな)があり、口は腹面にある。
    性質が荒いメジロザメ・ホオジロザメ・シュモクザメなどのほか、
    12トンもあり全長20mに達するジンベイザメから、
    200g、20cm前後のツラナガコビトザメまでさまざまであるが、平均的には1〜3mのものが多い。
    古くから「ワニ(鰐)」ともいい、関西地方では「フカ(鱶)」ともいう。
    水産資源としてのサメは、肉、鰭(ひれ)、深海鮫の肝臓からビタミンAなど薬品や化粧品の原料に、
    皮は、楯鱗(じゅんりん)と呼ばれる鱗を、サンドペーパーがわりのヤスリや、
    わさびのおろし金、また鞣して皮革製品に、有効利用されている。
    サメの中で、革として利用出来るものは、約20種で、鮫肌の所以(ゆえん)である、
    リン酸カルシウムからなる楯鱗(じゅんりん)という硬い表皮がある。
    この表皮を塩酸で脱鱗処理後、鞣す。革として使用されるものは主にヨシキリザメで、
    サメ革の表面の特徴は、頭部から尾部に向け、細かい連続した網目状に凹凸がある。
    一般に、サメは獰猛で危険な生物というイメージが定着しているが、
    人に危害を加えるおそれのある種は20〜30種程度とされ、サメ類全体の1割にも満たない。
    残りの9割以上は、よほど怒らせたりしない限り人には無害である。
    本来サメは海中で人と遭うと、餌でないと分かって去ってしまう。
    ホホジロザメなどに代表されるような鋭い歯と力強いあごを持つ種は危険であるが、
    その多くは外洋性で人との接触の機会はあまりない。まれに海水浴場など人のいる沿岸域に
    そのようなサメが現れると、安全の為そこは遊泳禁止になったり、
    サメよけネットが張られるなどの対策が講じられる。
    「サメ」の語源は諸説あるが、その体のわりに目が小さい事から、
    小さい目→小目→サメとされる説がよく知られている。
    また、同様の理由で、狭い目(狭い眼)→狭目(狭眼)→サメという説もある。
    海中における捕食と繁殖に特化した生物と言え、4億年前から現在に至るまで
    ほとんど形態に変化がないのは、すでにこの形態が捕食・繁殖に最も適合した
    究極の進化形態であるからとする見方もある。
    尚、同様に数億年間そのままの形態でいる生き物にゴキブリやワニがいる。
シュモクザメ(hammerhead shark) : 撞木鮫。
    軟骨魚綱メジロザメ目シュモクザメ科Sphyrnidaeに属するサメの総称。
    全世界の温熱帯海域に分布する。シュモクザメ科には1属9種がある。
    シュモクザメ類は、その名のように頭部が槌(つち)形やシャベル形をしているのが特徴で、
    その先端に目や鼻孔がある。この横に張り出た部分にはロレンチーニ器官と呼ばれる微弱な電気を
    感知する器官があり、シュモクザメは他種のサメに比べて非常に発達したロレンチーニ器官を持っている。
    これらはおもに頭の形で分類され、その張り出しの程度などで大きく3つのグループに分けられる。
    もっとも大きく張り出したシュモクザメはインド洋に生息する。張り出しのもっとも少ないシャベル形の
    頭をしたものは新大陸の太平洋および大西洋岸に分布する。また、槌形に張り出したものは4種あり、
    そのうちの3種は世界中の海に広く分布し、日本にもこの3種アカシュモクザメ(Sphyrna lewini)、
    シロシュモクザメ(S.zygaena)およびヒラシュモクザメ(S.mokarran)が分布する。
    これらの和名は肉の色および頭の形に基づいて命名されている。
    シュモクザメ類は、いわゆる「人食いザメ」で、日本に分布する種は3〜4mになり、危険な種である。
    サメとしてはめずらしく群れを成して行動する。その数は時には数百匹の単位に及ぶことがある。
    食用にされ、ひれはフカひれとして中華料理の材料になる。
    
    大阪の水族館「海遊館」のシュモクザメ
ジンベエザメ(Whale Shark) : 標準和名はジンベイザメ(甚兵衛鮫)。ミズサバ(沖縄名)。
    ネズミザメ目の海魚。魚類の中では世界の最大種で、成長すると10〜13mになり、
    全長18メートルを超すものもある。背面から体側にかけて数本の隆起線が尾の方へ走る。
    
    海洋博公園内の沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館にて(2008.4.19撮影)
    
    大阪・海遊館の「ジンベエザメ」(2011.4.18撮影)
    
    同上
    体の割に目も歯も小さく、性質はおとなしい。世界の熱帯から亜熱帯の暖海の表層に生息する。
    模様が夏着の甚平に似ていることからジンベエと名付けられたとされている。
    大きな身体をしているが動物プランクトン等の小さな餌しか食べない極めて穏和なサメで、
    ダイバーが近づいても逃げようとしない。サンゴの産卵時期には水面に漂う卵を食べたり、
    時には立ち泳ぎをしながら水面近くの餌を食べることが知られている。
    生態はほとんどわかっておらず、卵生とされていたが、1995(平成7)年、台湾で捕獲された
    母ザメの体内から約300個体の胎児が見つかったことで胎生であることが判明した。
ネコザメ(Japanese bullhead shark) : 猫鮫。学名は「Heterodontus japonicus」。
    ネコザメ目ネコザメ科に属するサメの一種で、日本近海に生息するネコザメ科の代表種である。
    臼歯状の後歯で殻を噛み砕いて食べるため、サザエワリ(栄螺割)とも呼ばれる。
    日本には他にシマネコザメ(H.zebra)が分布するが、こちらは比較的珍しい。
    太平洋北西部。日本では北海道以南の沿岸で見られる他、朝鮮半島、東シナ海の沿岸海域に
    分布する。水深6〜37mの浅海の海底付近に生息し、岩場や海中林などを好む。
    最大全長120cm。背鰭は2基で、いずれにも前端に鋭い棘を備える。
    これはとくに幼魚が大型魚の捕食から逃れるのに役立っている。
    臀鰭をもつ。体型は円筒形。薄褐色の体色に、縁が不明瞭な11〜14本の濃褐色横帯が入る。
    循鱗は大きく、頑丈である。吻は尖らず、眼の上に皮膚の隆起がある。
    この眼上隆起を和名ではネコの耳に、英名ではウシの角に見立てている。
    歯は他のネコザメと同様、前歯が棘状で、後歯が臼歯状である。
    底生性で岩場や海藻類の群生地帯に住み、硬い殻を持つサザエなどの貝類やウニ、
    甲殻類などを好んで食べる。日中は海藻や岩の陰に隠れ、夜間に餌を求めて動き回る夜行性である。
    遊泳力は弱いが、胸鰭を使って海底を歩くように移動することもある。
    卵生で、日本では3〜9月にかけて産卵が行われ(3〜4月が最盛期)、
    雌は卵を一度に1個ずつ、合計6〜12個産む。卵は螺旋状のひだが取り巻き、
    岩の隙間や海藻の間に産み落とされた卵を固定する役割がある。
    仔魚は卵の中で約1年かけて成長し、約18cmで孵化する。雄は69cmで成熟する。
    
    名古屋港水族館のネコザメ(大阪のK.Kさん提供)





















































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