情報(YSミニ辞典)

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情報開示(Disclosure)ディスクロージャー : 情報公開ともいう。
    否定を表す接頭語の「Dis」と閉ざすを意味する「Close」の名詞形が合わさった言葉で、
    「閉ざすことをしない」「終わらない」という意味から
    「情報を出すこと」「情報を公開すること」という意味になった。
    情報開示には、企業が投資者や取引先などに対し、経営内容を公開する「企業内容開示」のほか、
    「企業財務情報開示」、「技術情報開示」、「医療(診療)情報開示」、「行財政情報開示」、
    「市政(区政)情報開示」、「研究情報開示」、「入試情報開示」、「議会情報開示」、
    「個人(自己)情報開示」、「公文書情報開示」、「知的財産情報開示」、「事業別情報開示」、
    「決算等に関する情報開示」、「国税関係の情報開示」、「介護保険認定関係情報開示」、
    「固定資産税に関する情報開示」、「企業における環境情報開示」、「介護サ-ビスの情報開示」、
    「出資法人の情報開示」、「発信者情報開示」、「電子情報開示」など
    様々な情報開示があるが、私たちに身近な「医療(診療)情報開示」の例を紹介しましょう。
    診療記録等の開示(ある病院の例)
    1.診療情報の開示を請求できる方
      診療情報の開示を請求し、受けることができるのは次の方々に限られる。
      @患者本人
      A患者の判断能力に問題がある場合は、その保護者
      B患者から代理権を与えられた3親等内の保護者
      上記の場合を除いて、たとえ家族からの要求であっても診療情報の開示はできない。
      これは患者のプライバシーを最優先し、患者が気兼ねなく診察室で話ができるようにするため。
      患者が亡くななった場合にも、同じ理由から遺族への診療情報の開示はできない。
      患者が亡くなった場合の死因に関する情報は例外である。
    2.診療情報の開示を求める方法
      主治医にまず相談し、臨床心理士の定期的な面接を受けている方は、臨床心理士にも相談する。
      所定の申請書に必要事項を記載し病院長宛に情報開示を請求する。
      通常は主治医が開示について可能かどうか判断し、主治医単独で判断できない場合や主治医が
      すでに退職している場合、主治医と臨床心理士の両方の面接を受けている場合、または患者が
      主治医の判断を不服とする場合は、当院のカルテ委員会が合議の上で情報開示について決定する。
      入院カルテについては全てカルテ委員会が決定する。訴訟を目的とする場合には上記の方法ではなく、
      弁護士を通じて一般に行われている法的な手続きをとる。
      私は医事課に相談して、病院規定のA4版「診療記録等診療情報提供申請書」に該当項目を記入し、
      A4用紙の運転免許証の写しを添付して病院長宛に請求した。提供可否の審査で可となり、
      3日(通常1週間以内)でカルテのコピー85枚の提供を受けた。
    3.診療情報の提供の方法と開示に要する料金
      カルテのコピーによる提供。提供のための費用については健康保険の適用はないので実費を
      負担する。開示基本料が2千円で、開示資料は病院によって異なりコピー代が1枚20〜50円、
      エックス線写真等は大きさによって料金が異なり1枚500〜900円程度。
      医師の説明を受けると30分で1万円かかり、要約書の交付を受けると5千円以上かかる。
    4.診療情報を開示できない場合
      @病状が不安定で診療情報の閲覧で却って病状が悪化すると予想される場合
      A病状が重く提供された診療情報を理解できないと考えられる場合
      B診療情報の開示により、第三者に著しい迷惑が及ぶ場合
      Cその他、情報開示が不適当とする相当な理由がある場合
    株式の投資家としては、投資する企業のディスクロージャーの
    良し悪しを見ることも重要な投資判断ポンイントの1つとなる。
    ディスクロージャーの悪い企業は、最悪の場合何か悪い情報を隠している可能性もあるし、
    そうでなくても、悪いうわさが広まってしまいがちになることも多い。
    企業にとっては良い情報も悪い情報も誠実にディスクローズしていくことが、
    結局のところは投資家からの信頼を得て高株価を実現する重要な条件になる。
    参 : 情報公開(総務省HP)

    病院のカルテやレントゲンフィルムなどは、診察や手術後から通常5年
    (カルテのみ10年残す病院もある)で焼却処分されるので、どうせ焼くのなら焼却の手間も省けるし、
    検診や再発時にデータが参考になるので、請求すれば元資料を無料で手渡してくれればよい。
    情報提供申出書の提出はしかたがないにしても、
    焼却するカルテのコピー代まで取ってまで提供する必要はないと思う。
    開示基本料の2千円と、開示に伴う医師の説明料の30分が1万円、30分〜1時間までが2万円、
    1時間を越える場合は、30分ごとに1万円加算に要する料金は高過ぎるが認めてもよいとしても、
    カルテやレントゲンフィルムは診察や検診時の料金に含まれているので二重取りではないだろうか。
    私の場合は医師の説明は受けなかったので、開示基本料の2千円とカルテの
    コピー代(85枚×50円)の4,250円と消費税の313円の計6,563円支払ったが、
    すべてに健康保険が適用されなく、コピー代の4,250円は納得いかない。
    カルテを借りてコンビニなどでコピーすれば、1枚10円なので850円ですむのである。
    私の場合の「診療記録等診療情報提供申請書」への記入は、
    申出に係る診療記録等の内容にはX線写真は5年で焼却処分されていたので、
    診療録、手術記録、麻酔記録、各種検査記録の4項目を○で囲んで請求したら、
    4項目の他に看護記録が開示された。
    申出の理由は、「手術後10年でカルテ類が焼却処分されると聞いていたので、
    手術からの記録を保持しておき、検診などのデータとの比較参考にしたいため」で開示提供可となった。

    私の主張
    訴訟を目的とする場合以外の情報開示によるカルテやX線写真は、基資料を無料で提供すべきである。
    無料に出来ない場合は、せめて健康保険が適用されるようにしてほしい。
    病院を変更したり転勤や引越しの場合の基資料は患者にとって必要不可欠のものであり、
    個人で住所変更先の病院や医院に手渡しする方法が、資源の有効活用にもなり最良と思われる。
    私の場合は、若いときの肋膜炎で肋膜が肥厚し、X線写真では肺の内部が撮影不可なので
    断層写真による検診を受ける必要があり、当時のフィルムがあれば比較検討できるということで、
    会社の診療所のフィルムを借りてきたことがあるが、すでにすべてが焼却処分されている。
    「がん」などの病状が再発の場合にも基の資料は非常に参考になるので、個人が希望する場合は
    5年で焼却するときに、カルテやX線やCT、MRI写真などは無償提供できるようにしてほしい。

情報収集衛星 : 2003年3月28日、鹿児島県南種子町にある宇宙開発事業団の種子島宇宙センターから
    H2Aロケット5号機によって打ち上げらた日本初の2基でペアを組んだ地上撮影目的の人工衛星のこと。
    1998(平成10)年8月に北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン」が発射され、日本列島を飛び越したことを
    きっかけに導入が決まり、宇宙から地上を観察する「目」を持つ事実上の偵察衛星なので、
    政府は衛星の詳しい性能や宇宙空間をどのような軌道で飛んでいるかなどは公表していない。
    それぞれの衛星は上空400km〜700kmで、1日に地球を南北の方向に15〜20周回する。
    1基(IGS1A)には晴天の昼間に画像を撮影する光学センサー(超望遠カメラ)が、
    残りの1基(IGS1B)は夜間や曇りの日でも撮影可能な合成開口レーダーがそれぞれ備わっている。
    精度は高いが、晴天の昼間しか撮影できない光学衛星(解像度約1メートル)を、
    夜間や曇天でも撮影できるレーダー衛星(同1〜3メートル)で補完する2基1セットで運用する。
    地上の物体を見分ける性能を示す識別能力(解像度)は光学センサーで1メートル、
    合成開口レーダーで1〜3メートルといわれているが、
    米国の軍事目的偵察衛星KH11の光学センサー識別能力15センチと比べると技術格差があり、
    政府は光学3号機で60センチを実現できるよう技術開発を進めている。
    宇宙航空研究開発機構は2003年11月29日、政府の情報収集衛星2基を搭載した国産主力ロケット
    H2A・6号機の打ち上げたが、第1段ロケットの脇に取り付けられた大型補助ロケット2基のうち、
    1基を分離できずに予定の軌道を外れ、地上からの指令で爆破し、打ち上げに失敗した。
    前回の2機と合わせた4機分にかかる費用は地上の受信設備を含めて総額約2500億円。
    ロケットの打ち上げの費用は約100億円。2組4基で運用する計画だったが、
    第2回目の打ち上げが失敗したため、当面は2機体制。4機体制が確立すれば地球の自転とあいまって、
    地球上の任意地点を毎日最低1回は観測可能となる。
    情報収集衛星の運用に関する2007(平成19)年度予算は約600億円。 参 : ALOSスパイ衛星
   
    情報収集衛星1基故障し、北の核監視に「死角」 安全保障に懸念浮上
    政府の情報収集衛星4基のうち「レーダー1号機」が耐用年数を前に故障した問題で、
    今後約4年間、北朝鮮の軍事基地など「地球上の任意の場所を1日1回以上観測する」構想が
    実現不可能となったことが2007年4月1日、明らかになった。政府は解像度向上の技術開発を優先し、
    後継機打ち上げの前倒しに消極的だ。北朝鮮の核・ミサイル開発などを監視する「独自の目」に
    生じた「死角」は、日本の安全保障に重大な懸念を投げかけている。
     日本の情報収集衛星は、光学、レーダーの衛星各1基をセットで運用し、
    2セット計4基で地上を監視するシステム。このため、1基でも故障すれば1セットが機能しなくなり、
    「独自の目」としての全体の衛星運用に支障をきたす。
     とりわけ、光学1号機が耐用年数を終え、光学3号機の運用を開始する平成21年度までの
    約1年間は2基体制への逆戻りが濃厚に。また、レーダー2号機は、後継機(レーダー3号機)との
    重複期間がほとんどない“自転車操業”で、曇天時や夜間の監視に不安が残ることとなった。
情報保全隊(じょうほうほぜんたい) : 2000(平成12)年9月、現職海上自衛官がロシア大使館駐在武官と
    接触し機密情報を流していた事件を機に、防衛庁(現防衛省)は情報保全体制の強化に乗り出し、
    2003(平成15)年3月、陸海空の各自衛隊の「調査隊」を改編して発足させた。
    自衛隊の関係する犯罪や事件を捜査する「警務隊」とともに、
    防衛機能保全を主として担っているところの部隊である。
    情報保全隊の活動はその名の通り情報保全、自衛隊の持つ機密情報を守り、その漏洩を防ぐ事で、
    警務隊のような犯罪捜査権は持たないが、防諜のための各種調査活動は行っている。
    定員は2006年末現在で、陸自668人、海自103人、空自156人の計927人。
    情報保全隊の活動内容
    ●自衛隊に対する外部からの働きかけ等から部隊を保全するために必要な資料及び情報の収集整理
    ●職員と外国駐在武官等との接触状況に係る資料及び情報の収集整理
    ●部隊等の長による職員の身上把握の支援
    ●庁秘または防衛秘密の関係職員の指定に当たって、
     当該職員が秘密の取扱にふさわしい職員であることの確認の支援
    ●立入禁止場所への立入申請者に対する立入許可に当たって、
     秘密保全上支障がないことの確認の支援
    ●政府機関以外の者に対する庁秘または防衛秘密に属する物件等の製作等の依頼の許可に当たって、
     秘密保全上支障がないことの確認の支援
    ●各種の自衛隊施設に係る施設保全業務の支援
    ●施設等機関等の情報保全業務の支援

    「自衛隊が市民監視」共産党が「内部文書」公表
    共産党の志位和夫委員長は2007年6月6日午後、国会内で記者会見を開き、
    陸上自衛隊の情報保全隊が、自衛隊の活動に批判的な全国の市民団体や政党、労組、
    ジャーナリスト、宗教団体などの動向を調査し作成した「内部文書」を入手したと発表した。
     イラク自衛隊派遣に関連し監視対象となっているだけでも全国41都道府県の293団体・個人に上り、
    高校生も含まれている。情報保全隊は、部隊を外部の働き掛けから防護するために必要な情報収集を
    主な任務としており、監視活動が本来任務の範囲内かどうか、議論を呼びそうだ。
     志位氏は「国民のあらゆる運動を監視し、詳細に記録していたことを示している。
    個人のプライバシーに対する侵害行為で、憲法違反だ」と強調、鈴木政二官房副長官に中止を要求した。
    表向き内部情報管理のための機関がこうした調査を行っていたのは、明らかに逸脱行為と、
    纐纈 厚(こうけつあつし)山口大教授(政治軍事史)は話しているが、私もその通りだと思う。
    久間防衛相は6月6日夜、情報収集していた事実を認め、共産党が公表した文書については
    「3週間ぐらいで破棄する文書だから、正しいかどうかは調べようがない」と話しているが、
    本来の任務から逸脱しているかどうかのことなのに、文書保持期間は関係ないことで、
    内部通達文書だとしても、こんな秘密文書をたった3週間で破棄はしないでしょう。

























































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