診療関連(YSミニ辞典)
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診療所(a clinic)しんりょうじょ : 医院。クリニック。医師または歯科医師が診察・治療を行う施設。
医療法では、患者の収容能力(ベット数)が19人以下の施設をいい、20人以上になれば「病院」となる。
通常、個人経営の小規模な医療施設を「医院」というので、
公的機関の小規模な医療施設を「診療所」と思っていたが、ベット数で分けられているとは知らなかった。
何故19人以下に決められているのかを厚生労働省に聞いても「昔のことで分からない」とのことだが、
当時より何十倍もの人口になり、設備や医療技術も格段に良くなっているので、
50人以下などに変えてもいいんじゃーないの。
診療報酬請求(しんりょうほうしゅうせいきゅう) : 医療機関が患者(
国民健康保険などの被保険者)に
施した手術や入院などの処置について、それぞれの診療行為には公定価格が決まっており、
医療機関は薬や診断、治療方法などを診療報酬明細書(
レセプト)に記載し、
厚生労働省が決めた点数(1点10円)を各都道府県の
国民健康保険団体連合会や
社会保険診療報酬支払基金などの医療保険の審査・支払い機関に提出して医療費を請求することをいう。
治療(医師の技術料など)に対して支払われる「本体部分」と、
薬や医療材料などの「薬価等」に対して払われる部分に分かれる。
審査・支払い機関は、レセプトの記載内容をチェックして、
問題なければ請求のあった医療機関に診療報酬を支払うという流れとなる。
保険者は審査・支払い機関を通じ、医療機関に患者の自己負担分を差し引いた金額を支払う。
原則2年ごとに行われる
診療報酬改定で、総額が決められ、それに応じて点数の配分が決まる。
レセプトのオンライン化 : 政府・与党が事務の効率化を目指して2005年の医療制度改革大綱で
診療報酬の電子請求義務化の導入を決めた。紙による請求だと審査や送付に手間と時間がかかり、
保管場所の問題もある。手書きの場合、不正請求の温床になりかねないとの批判もあった。
オンライン請求は2008年4月から原則義務化され、2011年4月から完全義務化される。
請求件数が年間1200件以下の医療機関には当面、紙での請求が認められる。
しかし、高齢の医師たちは、IT対応への不安が強いうえ、数百万円ともいわれるコンピューターソフト
などの費用面の負担の大きさを理由に、離島やへき地を中心に医師が廃業を検討し始めていることが、
全国保険医団体連合会などの調査でわかり、離島などでは医師がいなくなる恐れも出てきた。
有人離島が全国で一番多い長崎県の県保険医協会が離島の医療機関123カ所に聞いたところ、
病床数20床以上の病院では79%が「対応できる」と答えたが、
20床未満の診療所66カ所では「対応できない」「分からない」が計61%に上った。
さらに、開業医の6%、歯科医の10%が「開業医を辞める」と回答している。
診療報酬の仕組みを悪用し、医療機関が不正請求や水増し請求をして、医療保険をだまして
金銭を受け取るといった事件があとを絶えないが、今の仕組みを改善しない限り無くなることはない。
せっかくレセプトのオンライン化という改善策が施行されたのに、数万円から数十万円のパソコンに比べて
あまりにもソフトが高過ぎるのである。政府が改革した制度なので、共通ソフトは国が無料で配布すべきで、
医療の本質と関係ない制度によって医師が廃業に追い込まれることは避けるべきだ!
それでなくても離島や山間へき地は医師不足なのに、
多額の費用負担によることの理由での医師廃業はあってはならない。
現在のデータベースソフトは既存ソフトの設定変更だけで利用できるものがほとんどなのに、
なぜ数百万円もする新たに開発したソフトを使う必要があるのだろうか。
悪知恵を働かす頭の良い官僚の手で、ソフトの開発くらいできるでしょう。
私は、厚労省の役人とソフト開発業者との裏取引があるとみている。
診療報酬の改定(しんりょうほうしゅうのかいてい)
治療や検査などの診療行為、薬についての公定価格である診療報酬は原則2年に1回実施される。
総額は政府・与党で決められ、これをもとに厚生労働省の諮問機関である
中央社会保険医療協議会(中医協)が改定案をまとめ、数千種類ある個別の価格を決める。
点数表示された公定価格は、厚生労働大臣が官報で告示する。
利害が対立する支払う側と受け取る側が、医療費のパイの配分について交渉する。
平成16年の診療報酬本体の伸びはプラスマイナスゼロ。
小児、在宅、精神医療などの報酬を手厚くする一方、検査料などを減額する。薬価については1%減らす。
参 :
入院患者の栄養管理
10年近く中医協の委員のポストに座り続け、現在、健康保険組合連合会副会長の
下村健容疑者が日本歯科医師会(日歯)の汚職事件に関与していたが、
こんな裏工作があるから医療費が上がる一方になるのだ。
ここ2〜3年歯科の診療費が極端に高くなってきたのは、こんなことがあるからだろう。
目薬についても2本以上とれば何割増しとか、薬価に有利になることばかり改悪し、
1回の診療費が3年前に1000円くらいだったのに1500円を超えてしまった。
各種保護・福祉は切り捨て、年金受給額は下がる一方、税金や診療費は上がる一方で、
国民には多少の痛みは受けてほしいと言われても、
長年まじめに働き続けてきた高齢者には頭を縦にふることはできない。
診療報酬の改定で、2006年4月から障害がある人のリハビリの個人療法が、180日を上限として
医療保険の対象からはずされることになった。また、集団療法も保険の対象からはずされた。
しかし、脳梗塞、脳卒中やパーキンソン病などでは機能回復するまでのリハビリが最も大切で、
よくなってもそれまでのリハビリを怠っていれば、手足の筋が固まり2度と歩くことができなくなり、
寝たきりとなるのである。ほとんどの医師はそのことを患者の家族に告げないために、
マヒが回復した患者には寝て「死」を待つのみとなる。したがってリハビリを医療保険の
適用外としたことは、障害者には「死ね」ということにも通じる。
診療報酬明細書 =
レセプト(別掲)