地球(YSミニ辞典)

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地球温暖化防止条約 = COP(別掲)
地球環境問題(ちきゅうかんきょうもんだい) : 高度経済成長などにより、
    有限な資源やエネルギーをこれまで恒常的に大量生産・消費・廃棄してきた社会の仕組みや、
    世界人口の急激な伸張などにより生じ、待ったなしの21世紀の大きなテーマ・問題となっていて、
    被害や影響が一つの国や地域にとどまらず、地球規模にまで広がる環境問題や、
    先進国を含めた国際的な取組が必要とされる発展途上国を中心とした環境問題のことをいう。
    次の9つに分類されていて、今日の地球をむしばむ典型的な病といわれている。
     @地球温暖化(global warming、the greenhouse effect)
      人間の活動により大気中の温室効果ガス二酸化炭素、メタン、フロンなど)が
      増大して「温室効果 」が高まることにより、地表面の温度が上昇すること。
      その結果、北極の氷がとけたり海水の膨張等による海面の上昇や、
      気候の急激な変動により、農作物や生態系に大きな影響をもたらすといわれている。
      全地球の平均温度が1.5〜3.5℃上昇した場合、海面が20〜110cm上がると言われていて、
      海面が1m上昇したら、モルジブなど海抜の低い国では水没の可能性もあるといわれている。
      地上の氷の約9割は南極にあるが、残りの大半はグリーンランド(デンマーク領)にあって、
      北極の陸氷の大部分を占めている。海に浮かぶ氷がとけても
      海面レベルにはあまり影響しないが、陸氷は、とけると海面上昇に直結する。
      南極に比べ、人間の生活圏が近い北極は、より環境変化の影響が出やすい。
     Aオゾン層破壊 : オゾンは大気の上層部にある成層圏に多く存在し、
      太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収することによって、地球上の生物を守る働きをしている。
      このオゾン層が、大気中に放出されたフロンやハロンなどのオゾン層破壊物質によって破壊され、
      オゾンホールの拡大が進行している。オゾン層の破壊が進行すると、
      地上に到達する有害な紫外線が増加し、皮膚がんや白内障など健康への影響、
      プランクトンや農作物をはじめ様々な動植物に対する影響が生じる恐れがある。
     B酸性雨 : 産業革命以来、私たちは石油や石炭など大量の化石燃料を使用するようになったが、
      化石燃料の燃焼は、多くの硫黄酸化物や窒素酸化物を発生する。
      酸性雨は、これらの工場の排煙や自動車の排気ガス(NOx、SOxを含む)などの
      酸化物が大気中に放出され、やがて、雨や霧に取り込まれて地上に降ってくる現象で、
      海の酸性化の原因にもなっている。ヨーロッパや北アメリカでは、
      酸性雨や土壌の酸性化などによって、森林の衰退や遺跡・建物などの劣化が進行したり、
      湖沼の酸性化によって魚が死滅するなどの影響が現れている。
     C熱帯林の減少 : 熱帯林は、木材の重要な供給源であると同時に、野生生物の生息地として、
      また、地球の温暖化の主な原因とされている二酸化炭素を吸収したり
      蓄えたりする重要な役割を果たしている。しかし、大規模な焼畑農業や商業用の伐採によって、
      毎年約1、540haも減少していると推測されている。熱帯林の減少により、
      大量の生物種の絶滅や生態系の破壊、地球温暖化への影響などが心配されている。
      太古には空気中に36%あった酸素は、百年前に26%に減少し、今は20.9%しかないそうで、
      このまま森林の伐採が続けば、数百年後にも地球上の生物は窒息死しそうだ。

     D野生生物の種の減少 : 地球上の生物の全種数は、
      学問的に確認されているだけで約175万種とされているが、
      実際には1,000万種あるいは1億種を超えるのではないかともいわれている。
      しかし、人間の活動による生息地や成育地の破壊、乱獲などによって、
      野生生物の種の数は急激に減少しており、貴重な遺伝子資源が失われたり、
      生態系が変化することなどが心配されている。
     E海洋汚染 : 河川からの汚染物質の流入、
      タンカーなど船舶の事故や石油などの海洋資源開発に伴う油による汚染、
      農薬合成洗剤の使用、廃棄物の海洋投棄などによって、海の汚染が進行している。
      このため、魚類や水鳥などに悪影響が出たり、赤潮の発生による水産業への被害が発生している。
     F有害廃棄物の越境移動(ゴミ問題) : 人間活動の拡大に伴って、
      廃棄物の量は大幅に増大し、処理費用の負担も大変大きなものとなってきた。
      このため、再生利用可能な物質を含む一部の廃棄物は、発展途上国に持ち込まれるようになったが、
      廃棄物の中には有害な物も含まれているため、適切な処理が行われない場合は、
      こうした発展途上国の河川や地下水、土壌などを汚染することとなり、国際的な問題となっている。
      「使い捨て文化」に終止符を打ち、ゴミの減量化、資源化、再利用化を徹底し、
      不必要な物はつくらず、買わず、使わない。つくった物はできる限り長く使用するなど
      生活スタイルを根本的に変えることが、ゴミに病める地球を救う第一歩となる。
     G砂漠化 : 砂漠化は、気候変動に伴う降雨量の減少によって乾燥化が進んだり、
      開発途上国での人口増加に伴う過剰な耕作、放牧や薪の採取、
      また、休耕期間が短く土地がやせていくことなどによって引き起こされている。現在、
      地球の陸地の約4分の1、世界の人口の約6分の1(約9億人)が影響を受けているとされている。
     H開発途上国の環境問題 : 開発途上国では、人口の急激な増加と都市への集中に、
      交通、下水道、ごみ処理などの基盤整備が追いつかず、また、工場等の公害防止対策が不十分な
      ことなどから、衛生状態の悪化や大気汚染、水質汚濁などの公害問題が深刻化してきている。
    地球環境問題のキーワード“3R”とは
     ●リデュース(Reduce) : 設計段階から廃棄物抑制を配慮すること。
     ●リユース(Reuse) : 部品・製品を「再使用」すること。
     ●リサイクル(Recycle) : 廃棄製品から鉄・非鉄及び貴金属を回収し、
                       廃プラスチックを「再利用」すること。
    参 : 京都議定書低炭素社会クールビズウォームビズ適応クリーン開発メカニズム
        バイオマスライフサイクルアセスメントカープールグリーン購入フードマイレージ
        RPS制度今さら聞けない疑問にズバリ答える環境Q&A(日経BP、HP)、カーボンオフセット
        IPCC大気汚染物質異常気象美しい星50(環境省HP)、統合報告書宇部方式
        CO2削減のために一人ひとりができること(チーム・マイナス6%HP)

    温暖化「区別ある責任」強調、中国が気候変動対策計画
     中国政府は2007年6月4日、気候変動に対する中国の対策や国際協力の方針を盛り込んだ
    国家計画を発表した。6日からドイツで開かれる主要国首脳会議には
    胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席も出席する。地球環境問題が主要議題となるなかで
    米国に次ぐ温室効果ガス排出大国、中国の積極的な姿勢を示す狙いがある。
     国家計画は、気候変動への対応を国際社会が直面する「大きな挑戦」と位置づけ、
    中国を含む世界各国が共同で努力する必要性を指摘した。
    一方で、経済の持続的な発展を前提に途上国としての「区別ある責任」の堅持を強調した。
    温室効果ガスの排出削減はあくまで先進国が主導すべきだとの姿勢を変えていない。
     中国自身の対策としては、重工業中心の経済構造の転換、省エネ、再生可能エネルギーの開発、
    人口増加の抑制などに取り組む、としている。同じ規模の成長に必要なエネルギー量を
    10年までに2005年の水準から20%減らす計画の実行に伴い、
    二酸化炭素の排出量もそれに応じて減るとの見通しを示した。
    具体的には、石炭火力発電の改善や水力・原子力発電や新エネルギーの普及などで、
    二酸化炭素の排出量を減らす、としている。
    アジア上空の「褐色雲」の被害深刻、中国とインドで死者34万人
     国連環境計画(UNEP)は2008年11月13日、
    アジア上空に広がる汚染物質などを含んだ巨大な「褐色雲」によって、
    数十万人が死亡しているほか、氷河の融解や気候変動、農作物への被害などが発生していると警告。
    また、大気汚染を原因とする心臓血管や呼吸器などの疾患で、
    中国とインドの2カ国だけで毎年34万人が死亡しているとの推計を発表した。
     中国政府は、急速に進む経済成長の大部分が石炭燃料に依存しているとして
    温室効果ガスの排出規制は難しいとの立場を取っているが、
    地球温暖化問題への取り組みは急を要するとの認識をも示している。
    中国は過去に地球を汚染した先進国のみが温室効果ガスの排出規制をすべきだと言い、
    いまだに石炭燃料を多量に使用して地球を汚染し続けているが、
    イギリスの産業革命から日本の高度成長期には汚染物質がオゾン層を破壊したり、
    地球温暖化につながるとは分かっていなかったのであり、現在とは条件が違うのである。
    地球規模で温室効果ガスの排出削減をするには、中国やインドなどの開発途上国にも
    京都議定書と同じような規制を設けて環境破壊を食い止めるべきだ!

地球内部(ちきゅうないぶ) : 地球はいくつかの層から成っている。地球の半径は約6400kmだが、
    その表面は、陸地では厚さ30〜60km以上、海洋地帯では10km以下の地殻で覆われている。
    その下には、固い岩石の層があり、この層と地殻を合わせてリソスフェアという。
    リソスフェアの厚さは150kmくらいで、十数枚のプレートから成っている。
    その下には、アセノスフェアという柔らかく多少流動性のある層があり、
    そのさらに下にはメソスフェアという固い層がある。地殻の下の層からメソスフェアまでは
    マントルと呼ばれ、それよりも地球内部には、鉄やニッケルが液体となった地核がある。
    つまり地球は、ゆでたまごみたいに層になっており、ゆでたまごの殻にあたるのが地殻。
    その下の白身がマントル、黄身にあたる真ん中が核である。
    核はさらに液体の外核と個体の内核にわかれている。
    中心は高温・高圧の世界で、推定だが温度は5000度以上、圧力は364万気圧もある。
    地球は、とても小さい惑星どうしが衝突して、くっつくことを繰り返して次第に大きくなって
    できたと考えられている。衝突した時の大きなエネルギーが熱になり、
    誕生当時は、表面が溶けるくらい高温だった。今も内部が高温なのは、
    地球内部に熱源があるあるからである。地球内部の熱源とは、ウラン(ウラン235、ウラン238)や
    トリウム(トリウム232)、カリウム(カリウム40)などの放射能を持つ物質である。
    これらの元素が崩壊して放射線を出し別の物質に変わるときに熱も出すのである。
    
    地球内部の温度と圧力(2011.12.10、朝日新聞より)
地球の日 : アース・デイ。温暖化オゾン層の破壊熱帯雨林の破壊など、地球の危機に対する
    無力感・絶望感に打ち勝とうと、1970年4月22日、アメリカで最初に始められた。
    この市民運動がきっかけで、アメリカでは環境保護庁が設立。1990年のアース・デイには
    世界141か国で2億人以上がキャンペーンに参加するほどこの運動は世界に広まり、
    日本でも共鳴する市民グループがさまざまな環境問題をテーマにした催しを企画している。























































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