鳥関連(YSミニ辞典)

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アイガモ農法 = アイガモ農法(別掲)
アホウドリ(an albatross)アルバトロス : 信天翁。阿房鳥。学名:Diomedea albatrus。
    「アホウドリ」という和名は、長大な翼のために助走無しには飛び立てず、
    陸上で動きがのろく、容易に捕まえられることからの「阿呆な鳥」に由来する。
    
    @ミズナギドリ目アホウドリ科の海鳥の総称。
     北半球ではアホウドリ・コアホウドリ・クロアシアホウドリの三種が生息する。
     いずれも太平洋の小島で集団繁殖し、繁殖期以外は海洋上で生活している。
     全長約95cm、翼開長約240cmで、海鳥としては最大である。翼の先が黒く、くちばしはピンク色。
     成鳥は頭から首にかけて黄色で胴体が白い。若鳥は背中全体が黒褐色をしていて、
     成長するにしたがい体の羽毛が白っぽくなってゆく。
     グライダーのような細く長い翼をもち、海上をはばたくことなくゆったりと飛翔する。
     この飛び方は「帆翔(はんしょう)」と呼ばれ、風の力を有効に利用してジグザグに飛行するという
     独特なものである。長大な翼は風をとらえるのに都合がよいが、羽ばたくのは苦手で、
     海面や地面から飛び立つには向かい風と長い助走が必要となる。
     鶴やオシドリと同じく一夫一婦制で、一度つがいになると死ぬまで相手を変えない。
     アホウドリは1回に1個の卵しか産まない少産で、オスメス交代で温め、2カ月ほどでヒナが誕生し、
     そして3カ月半ほどをかけてゆっくりと大きくなる。その間食べ物は親からもらい、
     羽ばたきの練習もする。寿命は約20年と言われている。
    Aアホウドリ@の一種。体は白色で、翼と尾は黒色。全長約1メートル。体重約7キログラム内外、
     翼を開くと2.5メートルにもなる大型の海鳥で、伊豆諸島の鳥島および尖閣列島でのみ繁殖する。
     19世紀末に羽毛業者による乱獲・火山の爆発などで個体数が激減し、一時は絶滅したと
     思われていたが、再び発見・保護され、近年回復に向かいつつある。
     国の特別天然記念物・国際保護鳥。絶滅危惧(きぐ)種U類に指定されている。
     繁殖が終わる5月頃に北上し、夏から秋にかけてベーリング海やアリューシャン列島近海で過ごし、
     10月ごろに以前巣立った繁殖地に戻る。
     鳥島に繁殖地をもつアホウドリが将来の火山活動で壊滅的な被害を受けるのを避けようと、
     日本とアメリカの協力で鳥島で生まれる年200羽ほどの「ひな」のうち約10羽を船で
     300キロ以上離れた小笠原諸島の無人島・聟島(むこじま)へ運ぶという、
     2008年春からの「移住」計画が進み、繁殖地を広げる試みがなされている。
     アホウドリは、巣立った島に戻って子育てをする性質があるため、
     数年後には新しい繁殖地になるという。
    Bアルバトロス(英名) :  ダブル・イーグル。ゴルフで、そのホールの基準打数(パー)より
     3打少ない打数でホール・アウトすること。
    
    ゴルフでは基準打数以下の成績に「−1」は「birdie(バーディー=小鳥)」、
    「−2」は「eagle(イーグル=鷹)」で、次の「−3」に当たるのが「albatross(アルバトロス=アホウドリ)」
    と鳥の名前を付けているが、大きい鳥ほど名誉があるということでしょうか。
    でも、和名のアホウドリは名誉のある鳥の名とは思えませんね。
    早く終える「速さ」の順位から「falcon(ファルコン=)」の方が良かったかも。

(うぐいす) = (別掲)
(うそ) = (別掲)
オーストンオオアカゲラ(Owston’s White−backed Woodpecker)オーストンおおあかげら
    オーストン大赤〈啄木鳥〉。学名は「Dendrocopos leucotos owstoni」。
    本州のオオアカゲラの固有亜種で、成熟した常緑広葉樹林を中心に生息するキツツキ科の鳥類。
    明治時代初期、日本での動物採集に取り組んでいたイギリス人、アラン・オーストン(Alan Owston)が、
    奄美大島で発見した美しいキツツキである。全長28cm前後で、キツツキの仲間では中型である。
    他亜種に比べ、頭から尾までの体下面が著しく褐色味が強いこと、
    胸はほぼ黒で翼の白色斑が小さいこと、翼と尾が長いこと、
    雨覆羽(あまおいばね)の先っぽに白い紋がないことなどが特徴となっている。奄美大島には、
    オーストノオアカゲラの他にアマミコゲラしか生息していないので、島内での区別は容易である。
    主に広葉樹の大木の樹幹に穴を穿って営巣し、朽木の中に潜むカミキリムシ類の幼虫などを採食する。
    個体数についてはよく分かっていない。本種の分布域の南限である奄美大島にのみ生息する。
    
    オーストンオオアカゲラ(朝日家庭便利帳1990年5月号より)
    本種の生息を脅かす要因として、常緑広葉樹林の伐採、林道建設による生息地の分断、
    外来捕食者であるネコや在来の捕食者であるハシブトガラスの増加などが考えられる。
    1971(昭和46)年に天然記念物、1993(平成5)年に国内希少野生動植物種に
    それぞれ指定されている。また、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧IB類(EN)とされてきたが、
    その後の見直しを受け、2006年12月に公表された新レッドリストでは絶滅危惧II類(VU)と
    ランクダウンしている。 参 : [YouTube](オーストンオオアカゲラ)
大水薙鳥(streaked shearwater)おおみずなぎどり : 大水凪鳥。学名は「Calonectris leucomelas」。
    動物界脊索動物門鳥綱ミズナギドリ目ミズナギドリ科オオミズナギドリ属の海鳥。
    ミズナギドリ科では大型種であることが和名の由来。
    全長46〜51cm、翼開長110〜122cm。体重0.6〜0.9kg。
    日本列島周辺の島で繁殖するが、冬季はフィリピン近海に渡る。親鳥の行動範囲は広く、
    島から半径200kmの海にも及び、沿岸から沖合いで小魚やイカなどをとらえて食べる。
    夕方島に戻り、地中に掘った巣内の雛(ひな)に給餌(きゅうじ)し、早朝海に出る。
    京都府舞鶴市沖の冠島で繁殖するオオミズナギドリは、
    2月ごろ南からやってきて、十数万羽が秋までを島で過ごす。
    上面は羽毛の外縁(羽縁)が白い暗褐色の羽毛で被われ、白い波状の斑紋が入っているように見える。
    下面は白い羽毛で被われる。頭部は白い羽毛で覆われ、不明瞭な褐色の斑紋や斑点が点在する。
    尾羽の色彩は黒や黒褐色。大雨覆や次列風切の色彩は淡褐色で、飛翔時には不明瞭な
    アルファベットの「M」字状に見える。翼下面の色彩は白いが、初列下雨覆の外側(外弁)や
    風切羽下面の色彩は黒や黒褐色。嘴の色彩はピンク色がかった淡青色で、後肢はピンク色。
    [季語]夏−動物。
    
    オオミズナギドリの雛
    
    オオミズナギドリ
    日本では伊豆諸島御蔵島(みくらじま)ほかの繁殖地のうち、
    1924(大正13)年に京都府舞鶴市の冠島が「オオミズナギドリ繁殖地」、
    1928(昭和3)年に北海道松前町の渡島大島が「オオミズナギドリ繁殖地」、1935(昭和10)年に
    岩手県釜石市の三貫島(さんがんじま)が「三貫島オオミズナギドリおよびヒメクロウミツバメ繁殖地」、
    1938(昭和13)年に島根県西ノ島町の星神島が「星神島オオミズナギドリ繁殖地」、
    1940(昭和15)年に島根県西郷町(現:隠岐の島町)の沖ノ島が「沖島オオミズナギドリ繁殖地」、
    1972(昭和47)1972年に新潟県粟島浦村の粟島が「粟島のオオミズナギドリおよび
    ウミウ繁殖地」として繁殖地が国の天然記念物に指定されている。
鴛鴦(おしどり) = 鴛鴦(別掲)
(magpie)かささぎ : 学名は「Pica pica」。鳥綱スズメ目カラス科に分類される鳥類の一種。
    アジアの大部分とヨーロッパと北アメリカ西部に分布する全長約45cmの尾の長い鳥で、
    肩と腹部が白いほかは主として金属光沢のある黒色をしている。
    日本では佐賀平野を中心に北九州西部の低地にのみ周年生息するが、
    これは1600年ごろに大陸から輸入放鳥されたものがすみ着いたとする説や、豊臣秀吉
    朝鮮出兵の折り、肥前佐賀と筑後柳川の両藩主が持ち帰ったという説があるが定かではない。
    九州では農村の集落などにつがいで狭い縄張りをもって半集団的に樹上に営巣する。
    巣はカラス科の他種と異なり径1mほどの大きな球形で、出入口は側面にある。
    1腹の卵数は5〜8個。成鳥は一年中つがいで生活するが、
    巣立った若鳥は秋冬の間は群れになって暮らしている。採食は主として地上か低木で行い、
    ほかのカラス科の鳥と同じく雑食性である。また、カチカチと聞こえる鳴き声から「勝鴉(カチガラス)」、
    佐賀県を中心に生息するため「肥前鴉(ヒゼンガラス)」の別名をもつ。
    また「高麗鴉(コウライガラス)」とも呼ぶ。中国語では「喜鵲」と表記。
    1923(大正12)年3月7日、カササギおよびその生息地が佐賀県の天然記念物に指定され、
    現在は同県の県鳥にもなっている。[季語]秋−動物。
    
    カササギ(朝日家庭便利帳、1991年11月号より)
(a crow)からす : @鴉。スズメ目カラス科カラス属の鳥のうち、大形でくちばしが大きく、
     全体に黒色のものをいう。南アメリカとニュージーランドを除く世界中に約40種が分布している。
     日本では、くちばしの太い「ハシブトガラス」と細い「ハシボソガラス」が全国に生息している。
     全長33〜61センチメートルで、全体に黒色か、黒に灰色や白色の部分をもち、羽には光沢がある。
     田園や人家近くにすみ、雑食性で何でも食べる。
     古くから、神意を伝える霊鳥とされたが、現在は凶兆を告げる鳥と考えられることが多い。
      烏という名前の語源は「カラ」の部分がカーカーという鳴き声で、
     最後の「ス」はウグイスやホトトギスなどと同じく鳥を意味する言葉だといわれる。
     「気をからす:悪気(邪気)をからす(取り除く)」というところから付けられたという説もある。
      烏という漢字の語源は、カラスが黒いので、目がどこにあるのかわからないところから
     「鳥」の字を一画省略したとされる。鴉の子(からすのこ)の[季語]夏−動物。
    
    ハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)
    
    ハシボソガラス(Corvus corone)
    Aカラスの性質に似通うことから、
     (ア)口やかましい人。口うるさい人。
     (イ)物忘れのひどい人。よく物忘れをする人。
     (ウ)意地汚い人。
     (エ)うろついている人。(例)旅烏。
     (オ)物の名などに付けて、色の黒いことを表す。(例)烏蛇。
    参 : 烏合の衆
軽鴨(Spot−billd duck、Spotbill)かるがも : 学名は「Anas poecilorhyncha」。
    カモ目カモ科の水鳥で、全長60センチメートルほどになる。
    雌雄とも全体に地味な暗褐色で、目の上とのどは黄白色、くちばしのほとんどが黒く、
    先端と脚は橙黄色である。アジア東部・南東部に分布している。
    
    カルガモの親子(鳥撮りDIARYより)
    「夏鴨(なつがも)」とも呼ばれ、他の鴨類のように、冬になると北の地へ渡ったりしないので、
    日本では年間を通じて見られ、各地の平地の湿地や池で繁殖する。
    アイガモ農法で使う鴨は軽鴨ではない。[季語]夏−動物。
冠鶴(かんむりづる) = 冠鶴(鶴関連に別掲)
(Japanese pheasant)きじ : 雉子。キギス。キギシ。キジ目キジ科の鳥。
    雄は全長80cmほど、尾が長く40cm近くあり、深緑色を主色とした羽色で美しい。
    雌は雄より小さく、全身黄褐色で尾が短い。
    
    
    
    きじ(雄)
    
    きじの雄と雌(右)(湘南おやじの写真専科より)
    
    台湾雉の雄と雌(右)(山と雲と台湾人より)
    地上で餌(えさ)をとり、春先に繁殖期を迎え、雄はケンケーンと鋭い声で鳴いて雌を求める。
    とくに白い雉は瑞祥として尊ばれ、古代には白雉(はくち)という年号もある。
    北海道以外の各地に分布している日本特産種で、1947(昭和22)年に日本の国鳥に指定された。
    [季語]春−動物。 参 : 高麗雉
啄木鳥(a woodpecker)きつつき : ケラ。ケラツツキ。啄木(たくぼく)
    キツツキ目キツツキ科の鳥のうち、アリスイ類以外のものの200種類以上の鳥の総称。
    スズメ大からカラス大までの種類があり、ふつう森にすむ。一般に雄の頭部に赤か黄色の部分がある。
    指は前向きに2本、後ろ向きに2本で、鋭い爪がある。足と尾羽を用いて木の幹に縦にとまり、
    強いくちばしで幹に穴をあけ、中の虫を長い舌で引き出して食べる。
    巣穴の入り口は直径4〜6cm、深さ20〜40cmある。
    日本には赤ゲラ・緑(アオ)ゲラ・子ゲラ・ヤマゲラ・クマゲラなど10種がいる。[季語]秋−動物。
    
    巣立ち前の幼鳥に餌を与えるアカゲラ(Naoki’sPhotoAlbumより)
    啄木鳥の戦法とは、啄木鳥が虫を食べる際に、まず穴の反対側をつつき、
     驚いて穴から出てきた虫を捕らえて食べることから、武田軍の軍師であった山本勘助が
     編み出した戦法に名付けたもので、上杉謙信と戦った川中島の戦いで武田信玄は、
     山本勘助進言の「啄木鳥戦法」を採用し、別働隊に妻女山の上杉軍背後を衝かせ、
     山から追い落とされた上杉軍を、八幡原に控える本体とともに挟撃しようとしたが、
     謙信は武田軍が大きな攻勢をかけてくる事を予想して前もって山を下り、
     守備が手薄になっている武田軍本隊を攻撃したことから、山本勘助は討死したといわれる。
     最終的には川中島を占領した武田方の勝ちであったが、合戦自体は五分の引き分けだとされる。
     合戦の後、武田方は戦死者6千人余の遺体を敵味方の別なく、手厚く首塚に葬った。
     これに感激した謙信は、後年甲斐が駿河・今川に塩止めされた際に塩を送って恩に報いたという。
    中学を退学した石川啄木が書斎にいて文学への道を模索していた時、
    啄木鳥の音に心慰められ、ペンネームを「啄木」にしたと言われている。
孔雀(a peacock:雄、a peahen:雌)くじゃく : 広義には鳥綱キジ目キジ科のコンゴクジャク、
    およびコクジャク属とクジャク属に含まれる鳥の総称で、狭義にはクジャク属だけをさす。
    雄は尾の付け根にある上尾筒(じょうびとう)の羽毛が著しく発達して1.5mに及ぶ。
    その各先端には華麗な彩りの眼状紋があり、尾羽を大きく扇状に広げて雌に求愛する。
    褐色をした実際の尾羽はその下にあり、繁殖期が終わり上尾筒が脱落した後や
    ディスプレイの最中などに観察できる。日本には597年に新羅(しらぎ)から献上された記録がある。
    羽は工芸品に広く分布されてきたほか、主にサソリ等の毒虫や毒蛇類を好んで食べるため益鳥として
    尊ばれる。さらにこのことが転じて、邪気を払う象徴として孔雀明王の名で仏教の信仰対象にも
    取り入れられた。クルド人の信仰するヤズィード派の主神マラク・ターウースは、
    クジャクの姿をした天使である。また、ギリシア神話においては女神ヘーラの飼い鳥とされ、
    上尾筒の模様は百の目を持つ巨人アルゴスからとった目玉そのものであるとする説がある。
    主な種類は@インドをはじめとする南アジアに分布し、羽が青藍色のインドクジャク
            インドクジャクはインドの国鳥となっている。
           A中国から東南アジアに分布し、翠系の光沢を持つ美しい羽色のマクジャク
            マクジャクはミャンマー(ビルマ)で国鳥扱いされている。
           Bアフリカのコンゴ盆地に分布し、長い上尾筒を持たないコンゴクジャク
    の3種類に分けられる。日本の動物園にいるのは、ほとんどがインドクジャクで、マクジャクもいる。
    インドクジャク(Pavo cristatus) : 印度孔雀。動物界脊索動物門鳥綱キジ目キジ科クジャク属に
     分類される鳥類。インド、スリランカ、ネパール南部、パキスタン東部、バングラデシュ西部に
     自然分布し、オーストラリア、日本(南西諸島の一部)、ニュージーランドなどへ移入した。
     最大全長230cm。メスは全長86〜90cm。翼長オス44〜50cm、メス40〜42cm。
     体重オス4〜6kg、メス2.8〜4kg。頭頂には扇状に羽毛が伸長する(冠羽)。
     虹彩は褐色。卵の長径7cm、短径4.5cmで、卵を覆う殻は淡黄色。
     オスの成鳥は尾羽基部の上面を被う100〜150枚の羽毛(上尾筒)が発達する。
     頭部や頸部は濃青色、体側面は青緑色、腹部は黒緑色の羽毛で被われる。冠羽の先端は青緑色。
     翼は青い光沢のある黒で、初列風切の色彩は赤褐色。嘴の色彩は灰黄色、後肢の色彩は灰褐色。
     メスの成鳥は全身が褐色、顔や腹部が淡褐色みを帯びた白い羽毛で被われる。
     冠羽の先端は褐色。嘴や後肢の色彩は黄褐色。
    
    徳山動物園の説明板
    
    徳山動物園のインドクジャク(雄)(2010.2.24撮影)
    
    同上。尾羽を広げた状態
    
    徳山動物園のインドクジャク(2010.6.23撮影)。
    手前のオスは尾羽がすべて抜け落ちていた。止まり木の左にいるのはオスのように美しくないメス。

    マクジャク(Pavo muticus) : 真孔雀。、動物界脊索動物門鳥綱キジ目キジ科クジャク属に
     分類される鳥類。最大全長300cmとクジャク属のみならずキジ科、キジ目最大種。
     メスは全長86〜110cm。翼長オス46〜55cm、メス42〜45cm。体重オス3.8〜5kg、
     メス1.1〜1.2kg。オスの尾長60cmほど。頭頂には羽毛が伸長する(冠羽)。
     頭部は青色、腹部は黒色の羽毛で被われる。頸部や背、胸部は青く外側へ向うにつれ
     緑や緑褐色が入り、羽毛の外縁(羽縁)が黒い羽毛で被われる。初列風切の色彩は赤褐色。
     虹彩は褐色。嘴の色彩は灰色で、先端は黄色みを帯びる。後肢の色彩は淡褐色みを帯びた灰色。
     卵は長径7.3cm、短径5.4cmで、卵を覆う殻は淡黄色。
     オスの成鳥は尾羽基部の上面を被う羽毛(上尾筒)が発達する。翼は青緑色の光沢がある黒。
     メスの成鳥は腰を被う羽毛や翼は黒と褐色。中国南部・インドシナ・ミャンマー・インドネシアに分布。
    
    徳山動物園の説明板
    
    徳山動物園のマクジャク(雄)(2010.2.24撮影)
    
    同上。尾羽を広げた状態
    
    徳山動物園のマクジャク(雌)。檻を隔てて尾羽を広げて求愛しているのはインドクジャクのオス
(a White stork)コウノトリ : 鸛鶴(こうづる)。学名は「Ciconia boyciana(キコニア・ボイキアナ)」。
    コウノトリ目コウノトリ科のツルに似た体重4〜5kg大形の鳥。全長1mほどで、翼開長は2m前後。
    全体は白色で、風切り羽は黒色。くちばしは黒色で長く太く、脚は赤色で長い。
    一般にオスはメスより大きい。成鳥は声を出さないが、クチバシをカタカタとならすクラッタリングをする。
    優雅な外見と裏腹にコウノトリは気性が荒く、相性が悪いと仲間を攻撃して殺すこともある。
    動物食で、ドジョウ、フナなどの魚類をはじめ、カエル、ミミズ、バッタなどの生きた小動物も餌とし、
    大木の樹上に直径約2mの巣を作る。
    
    コウノトリの群
    
    コウノトリの親子
    ヨーロッパからアフリカ北部、ロシアと中国の極東地域(主にアムール川流域)を主な繁殖地とする鳥で、
    ロシアの生息地の火災などでその数は約2000羽と推定され、
    絶滅が危惧されている世界的にも希少な鳥である。
    極東地域で繁殖したコウノトリは、中国揚子江周辺とポーヤン湖、さらに台湾、韓国、
    日本に渡り越冬することもある。国の特別天然記念物に指定されていたが、
    1971(昭和46)年に豊岡盆地で国内最後の野生コウノトリが姿を消し絶滅した。
    しかし、中国やロシア産を導入した繁殖・増殖作戦が実り、飼育数が118羽に達し、
    2005年9月24日に5羽が兵庫県豊岡市の郷(さと)公園の近くから試験放鳥された。
    近縁種にはヨーロッパで85万羽以上が分布していると推測されているシュバシコウがいる。
     古来「松上の鶴」として画題にされているのは、ツルではなくコウノトリである。
    また、北ヨーロッパには、人間の赤ん坊を運んでくる鳥という伝説があり、
    日本の赤ちゃんポストにも「コウノトリのゆりかご」と名付けられた。
高麗雉(Korean ring−necked pheasant、Common pheasant)こうらいきじ : クビワキジ。
    学名は「Phasianus colchicus karpowi」。鳥綱キジ目キジ科の鳥。同科に属するキジの1亜種。
    世界中に42亜種いて、米国・南ダコタ州の州鳥に指定されている。
    コウライキジの名前の由来は高麗(朝鮮)のの意であり、中国東北部から朝鮮半島にかけて分布し、
    日本では朝鮮半島および中国吉林省中央部および南東部と遼寧省南東部原産の
    亜種(英名:Korean pheasant)が1924年に名古屋市近郊の津島市に狩猟用として移入され、
    さらに坂根から1930年に北海道の長万部町と日高郡に移入された。
    八丈島と三宅島には1965年から1966年にかけて移入されているが、
    圧倒的に多いのは北海道と対馬である。
    対馬(つしま)と瓜島には、すでに中世に朝鮮半島から移入されていたとされる。
    警戒心が強く、昼間は鳴き声すら聞こえないほどで、姿を見せるのは餌を食べに出てくる
    早朝の数時間である。雄は全長85cm、全体に光沢のある褐色の羽色をしており、
    頸(くび)には白い輪がある。雌は雄より小さく全長60cm、じみな褐色である。
    雑食でバッタなどの昆虫や雑草の実を好物とする。
    一般には、同様の羽色をもつほかの亜種をも含めてコウライキジの名でよんでいることが多い。
    
    コウライキジ
四十雀(a tit)しじゅうから、しじゅうがら : スズメ目シジュウカラ科の小鳥。
    全長15cmほどのスズメ大の小鳥。背面は灰青色、腹面は白色で、頭は黒、頬は白い。
    のどから尾まで続く太い黒帯が目立つ。全国各地の林にすみ、活発に飛び回る。
    巣箱でもよく繁殖する。広くユーラシアに分布。[季語]夏−動物。
    
    シジュウカラ

    京都府長岡京市天神2丁目の長岡天満宮で、境内に置かれたさい銭箱の中に
    2006年4月上旬ごろ、シジュウカラが巣を作り、親鳥が卵を産み落としたが、
    注意を呼びかける張り紙に気づかなかった参拝客がさい銭を入れたため巣が大量の小銭で埋まり、
    親鳥の姿がまったく見られないため、神社職員が残念がっている。ということだが、
    その賽銭箱を横にずらして新たな賽銭箱を正面に置くような対処をしない限り、
    多くの参拝者が押しかけた場合など、注意書きの張り紙を見ることができないでしょう。
    せめてもの罪滅ぼしとして、卵がつぶれていなければ、動物園などに孵化の依頼をしてもらてたいね。

十姉妹(a common finch、Bengalese Finch)じゅうしまつ、じゅうしまい : スズメ目カエデチョウ科の
    100品種以上いる飼い鳥で、全長12センチメートル、13〜15gほどで、寿命は4〜10年くらいである。
    羽色は純白から黒に近いものまで、変異が多い。東南アジア産のダンドク(コシジロキンパラ)が
    原種といわれる。江戸時代の享保年間(1716〜35)に中国から輸入され、日本で改良された。
    群れをなしてピーピーと非常にうるさく泣き叫ぶさまが、古代中国の女性たちが井戸端会議で
    ワーワーと群れてさわいでいる様子に似ていたことから、中国語で無数に・多くのことを表す「十」に
    女性たちを意味する「姉妹」とと書いて「シーツーメイ」と名付けられ、
    日本に入ったときに「ジュウシマイ」から「ジュウシマツ」と呼ばれるようになった。
    品種
     ★並十姉妹(黒や茶色の割合が多い十姉妹)
     ★小斑十姉妹(黒や茶色の割合が少ない十姉妹)
     ★白十姉妹(全身真っ白な十姉妹)
     ★芸物十姉妹(巻毛になった十姉妹)
     ★ヨーロッパ十姉妹
    羽根の色や形状により
     ●梵天(頭だけ、巻き毛)●千代田(胸だけ、巻き毛)●中納言(首筋だけ、巻き毛)
     ●大納言(頭・胸・首が、巻き毛)●キング(全身、巻き毛)に分けられる。
    参 : 日本十姉妹アカデミークラブ(HP)
(すずめ) = (別掲)
(a hawk)たか : @タカ目タカ科に属する鳥のうち中・小形のものの総称。
    
     
     大形のものは一般にワシの名がつけられている。鋭い嘴(くちばし)は鉤(かぎ)形に曲がり、
     脚には強い爪があり、多くは肉食で生きた小形の動物を捕らえる。
     オオタカ・ハヤブサ・ハイタカ・ノスリ・チュウヒ・トビなどの種類があり、
     オオタカ・クマタカ・ハヤブサは古く鷹狩に用いられた。[季語]冬−動物。 参 : 鷹派
    A目が鷹の目に似るところから、能面の一つ。怪士(あやかし)の一種。
     「船弁慶」や「項羽」などの後ジテに使う。
    B近世の下級の街娼。夜鷹。
鷹狩(hawking、falconry)たかがり : 放鷹(ほうよう)。鷹野(たかの)
    飼いならした(はやぶさ)を山野に放って、野鳥や小獣を捕えさせる狩猟のこと。
    古く朝鮮半島から伝来したといわれ、貴族や武家の間で行われ、明治維新後は皇室に継承された。
    現在はごく一部の民間にその技法が残るにすぎない。
    鷹の名産地として有名なのは奥羽である。そのため、東北地方の武将は鷹を外交時の贈り物としても
    利用していた。その主な例としては、上杉謙信が織田信長に鷹を贈った事などが挙げられる。
    [季語]冬−生活。
丹頂(たんちょう) = 丹頂(鶴関連に別掲)
(つばめ) = (別掲)
(つる) = (鶴関連に別掲)
朱鷺(a Japanese crested lbis)とき、しゅろ : 鴇。桃花鳥。コウノトリ目トキ科の鳥の一種。
    学名は「Nipponia Nippon(ニッポニア・ニッポン)」。体長は約76cm、体重約2kg。
    翼開長は約140cm。全身が白色の羽毛に覆われ、後頭部にある冠羽(かんう)と呼ばれる
    やや長めの羽毛が特徴で、気持ちのいい時や驚いたとき扇状に広げる。
    朱色の皮膚が露出している顔、トキ亜科特有の下方に湾曲した約17cmの
    長いくちばし(黒色で先端は赤い)で土の中の虫などを探して食べ、
    ドジョウやカエル、サワガニ、コオロギなどの昆虫も好物である。
    翼の下面や尾羽は淡紅色(朱鷺色)を呈し、顔の裸出部と脚は朱色で、虹彩は橙色である。
    全身は白っぽいが、春から夏にかけての繁殖期には首すじから黒い分泌物が出て、
    これを体に塗り付けるため頭から背のあたりが羽色や灰黒色に変わり、
    夏の終わり頃にはまた白くなる。外見でオスとメスを見分けるのは難しい。
    幼鳥は全身灰色で、頭部が黄色である。サギ類が飛翔時に首を折り曲げるのに対し、
    トキは首を伸ばしたまま飛ぶ。また、クロトキなどとは異なり、飛翔時に脚の先が尾羽から出ない。
    
    佐渡トキ保護センターの剥製(2007.5.11撮影)
    
    同上骨格
     中国やロシア、日本など東アジア一帯に広く分布していたが、
    美しい羽毛を狙った猟師の乱獲や開発によって19世紀後半から20世紀前半にかけて激減した。
    日本では1981(昭和56)年に野生種は絶滅し、2003年に10月に新潟県の佐渡島(さどがしま)
    最後のメスのトキ「キン」が36歳で死亡したことにより、国産のトキは絶滅した。現在、
    中国陝西(せんせい)省で繁殖が確認されているのみで、中国と日本で人工繁殖が進められている。
    日本では野生復帰を目指して「佐渡トキ保護センター」が中国産のトキを移入して繁殖を試み、
    約10年かけて約130羽まで増えてきたことから、
    2008年9月25日、ついに10羽(オス5羽、メス5羽)が大空に放された。
    市民団体や非営利団体(NPO)などがボランティアで環境改善などに取り組んでいる。
    また、鳥インフルエンザによる被害を未然に防ぐため、トキの分散飼育も検討され、
    多摩動物公園(東京)でも飼育されているが、見ることはできない。
    人工繁殖により野生に復帰しても、生育範囲の環境の整備をしなくては元の木阿弥となる。
    つまり、トキが口にするドジョウやカエル、昆虫、水などが農薬などに汚染されていないことだ。
    佐渡島全島での無農薬栽培の田畑にすることが可能なのだろうか。
    放鳥された10羽は新潟県や長野県、福島県や山形県など広い範囲に移動することが分かり、
    本州の環境にも左右されることになることから繁殖までは難しそうだ。
    しかも、多くの鳥は、オスが自分のなわばりを守って生きるのに対し、
    メスはペアとなる相手を探して広く飛び回ることから、放鳥のトキもメスばかりが島を出てしまったという。
    美しい羽毛の乱獲による激減も絶滅の原因の一つだったが、
    人間が持ち込んだ強い農薬を長期に渡って田んぼで使用してきたことから、
    農薬の蓄積したドジョウやカエルを食べたニッポニア・ニッポンのトキは、
    内臓の疾病や繁殖能力の低下などで絶滅してしまったのである。
    国の特別天然記念物で国際保護鳥の美しい日本のトキの飛ぶ姿はもはや目にすることはできない。
    中国産のトキにしても、佐渡島を昔の汚染のない環境に戻すことが、
    トキへの罪滅ぼしであり恩返しでもある。
    2008年9月25日、中国生まれの親から人口繁殖で増やされたうちの10羽が佐渡の空へ放たれたが、
    生きていくための田んぼが激減し、車の行き交う道路が激増した現在、生育・繁殖は困難だと思う。
    中国も、日本の40〜50年前と同じように大気汚染と農薬に頼る農業を続けている限り、
    中国のトキも絶滅の運命をたどるのは、それほど遠くはないかもしれない。
    当時の日本は大気汚染などの環境破壊が地球温暖化やオゾン層の破壊に至ることが
    分かっていなかったが、地球の危機が迫っている現在、
    開発途上国といえども、先進国と同様きれいな地球に戻す努力をすべきだ。

鍋鶴(なべづる) = 鍋鶴(鶴関連に別掲)
白鳥(はくちょう) = 白鳥(白鳥関連に別掲)
ハシピロコウ(Shoebill、Shoe−billed Stork、Whale−headed Stork) : 嘴広鸛(はしびろこう)
    学名は「Balaeniceps rex」。コウノトリ目ハシビロコウ科の鳥類の一種である。
    コウノトリに近いとされているが、首をすくめて飛ぶ姿勢はサギの仲間に近い特徴とされ、
    DNA分析による分類ではペリカン目に近いのではないかという報告もあり、謎の多い鳥である。
    アフリカ東部から中央部のパピルスが繁る湿地やその周辺の草原地帯に生息している。
    スーダン・ウガンダ・ブルンジ・タンザニア・マラウィ・ザンビア・コンゴ(旧ザイール)・
    中央アフリカ・ルワンダ・エチオピアの10カ国で生息が報告され、
    野生での生息数は、1,000〜2,000という説や約10,000羽いるという調査報告もある。
    ハシビロコウ亜科は、ハシビロコウ1属1種のみで、ワシントン条約で国際取引が
    規制されている希少種である。体長約1.2m、体重5〜6kgの大型の鳥類である。
    ハシビロコウの主食は「魚」で、沼地のほとりで、ひたすら魚に気が付かれないように、
    ジーっと動かずに待ち続け、魚が水面に上がってきたときに、一挙に襲いかかるという食事習性から、
    獲物を狙うときは数時間にわたってほとんど動かないのが特徴である。
    これは大きな図体で動き回り魚に警戒感を起こさせることを避けるためと考えられる。
    大型のハイギョ等を好み、ハイギョが空気を吸いに水面に浮かび上がる隙を見て素早く嘴で捉え
    丸呑みする。動物園では生きたコイを与えている。
    消化には数時間を要し、その作業に1日に消費するエネルギーの30%を費やす。
    巨大な嘴を持ち重い鳥だが、空を飛ぶのは得意で、両羽を広げた時の長さは約2mにもなる。
    基本的には単独行動を好む。近種のコウノトリと同じく滅多に鳴かず、クラッタリングという行為をする。
    嘴を叩き合わせるように激しく開閉して音を出す行動でディスプレイや仲間との合図に用いられる。
    また、首を振りお辞儀をする様は相手に対し親愛を意味しているという。
    実際の寿命は解明されていないが、高齢になるに従い瞳の色が金から青に変化する。
     凛々しくてカッコ良いルックスと、ほとんど動かないクールさからか、
    上野動物園では、いなくなったパンダに代わって最も人気があるという。
    
    
    
    
    ハシビロコウを見ることができる動物園
     ★上野動物園(東京都台東区) 5羽
     ★千葉市動物公園(千葉県千葉市) 3羽
     ★伊豆シャボテン公園(静岡県) 1羽
    参 : 動くハシビロコウ(東京ズーネットBBで)
ハチドリ(a hummingbird)ハミングバード : 蜂鳥。はちすずめ。アマツバメ目ハチドリ科に属する鳥の総称。
    「ブンブン」と蜂のような羽音を立てるため、ハチドリと名付けられた。
    南北アメリカに約300〜340種が知られ、主に熱帯・亜熱帯林にすむ。
    北アメリカのトリニダード・トバゴでは国鳥とされている。全長10センチ以下のものが多く、
    最小種は約5センチで、鳥類中でいちばん小さく、体重は2〜20g程度である。
    「飛ぶ宝石」と云われるように、雄の羽色は多彩で金属光沢があり、身体は玉虫色で、
    光源とその明るさによって様々な色に変化する。雌はそれより地味である。
    毎秒約55回の高速で羽ばたきながら後進や静止(ホバリング)まででき、
    空中に静止して細長いくちばしで主食としている花の蜜を吸い、小昆虫を捕食する。
ハチドリの一滴(はちどりのひとしずく) : 南米のアマゾン地方、エクアドルの先住民に伝わる民話で、
    山火事に、口ばしで一滴の水を懸命に運び、火を消そうする体長7センチほどの
    小さなクリキンディという名のハチドリに向かって、『焼け石に水』と笑う動物たちに、
    『私にできることはこれだけです』とハチドリは言いました。これだけの短い話だが、
    「燃える森」は地球温暖化、戦争、飢餓、貧困など深刻な課題を表しているように読め、
    ともすれば無力感にさいなまれる心に、ハチドリが勇気を与えてくれる。
    その共感の輪が静かに広がり、2005年に「わたしにできること」を「ハチドリ計画」として、
    世界中で雫を運ぶ人たちや企業、NPOなどが飛び立たちはじめたそうで、
    「ハチドリ計画」は、生命豊かなこの地球を未来の世代に手渡すために、
    一人ひとりの「私にできること」をしていこうという活動である。
(a pigeon、a dove)はと : ハト目ハト科に属する鳥の総称。翼長9〜40センチメートル。
    頭部が小さく胸から腹にかけてやや膨らむ。
    家禽(かきん) として飼育されるドバトはカワラバトを改良したもので、
    伝書用・観賞用・食用などの用途別に多くの品種がある。
    日本の野生種としてはキジバトが多い。世界に約320種が知られる。
    旧約聖書の「ノアの方舟(はこぶね)」で洪水の後、鳩がオリーブの枝をくわえて戻ってきたことから、
    「平和の象徴」とされている。鳩が「クゥクゥ(九九)」と鳴くことからや、鳩の羽ばたきの音
    「ハタハタ」から付けられたと言われている。鳩は完全一夫一婦制で絶対に浮気をしない。
    子育ても夫婦で協力して行い、その習性まで、“平和”な鳥とされる。[季語]は「鳩の巣」春−動物。
(はやぶさ) = (別掲)
比内地鶏(ひないじどり) : 「秋田比内地鶏」。「食用比内鶏」。縄文時代以前から米代川流域の
    比内地方(現在の秋田県北部)で飼育されてきた、日本固有の種であり国の天然記念物でもある
    比内鶏(ひないどり)の雄とアメリカ原産のロードアイランドレッド種の雌の交配種の家禽(鶏)である。
    秋田県大館市比内町の生産者らと県畜産試験場が品種改良を繰り返し、
    1973(昭和48)年に生産が始まった。
    現在では、多くの日本地鶏のなかにあって、歯ごたえと、肉の味が濃い、濃厚な脂の旨みが特徴で、
    ことさら美味であることから、 鹿児島の薩摩鶏や愛知の名古屋コーチンと並ぶ日本三大美味鶏の
    一つ として天下にその名を知らしめるようになった。
    出荷数は年間78万羽(2008年)。卵は約1千羽あたり500個出荷されると見積もられている。
    参 : 美の国あきたネット(HP)、秋田県大館市(HP)
(ural owl)ふくろう : フクロウ目フクロウ科の肉食、夜行性の鳥なので、昼は森の梢や洞にじっとしている。
    木菟(みみづく)と同属で似ているが、頭部横の外耳状の羽毛(羽角)はない。
    全長約50cm。背面の羽毛は褐色で濃褐色、灰色、白の斑紋が入る。
    腹面の羽毛は灰色で褐色の縦縞が入る。虹彩は黒い。
    幼鳥は全身が白い羽毛で覆われている。昼間眠り、夜活動する。
    [季語]冬−動物。
    
    フクロウ
    
    徳山動物園のフクロウ
    木葉木菟(scops owl)コノハズク : 木葉梟。学名は「Otus scops」。
     鳥綱フクロウ目フクロウ科の鳥。「ブッポーソー」(仏法僧)と鳴く声の主。
     ユーラシア中部以南、アフリカ中部以南、マレー諸島の一部に分布する。
     日本では、北海道から沖縄諸島、先島(さきしま)諸島にまで分布しており、奄美(あまみ)大島
     以南のものは留鳥、それ以外のものは夏鳥である。愛知県の県鳥に指定されている。
     全長約20cmで日本一小さなフクロウである。
     全体に褐色の羽色をしており、上下面ともに暗褐色の縦斑(じゅうはん)がある。
     頭部には小さい外耳のように見える羽毛(羽角)がある。虹彩(こうさい)は黄色。
     
     コノハズク
     よく茂った森林にすみ、夜、ゴミムシ、オサムシ、バッタ、コガネムシなどの昆虫類をとって食べる。
     沖縄諸島、先島諸島のものは、人家付近の林にも生息しており、密度が非常に高い。
     これらの地方のものは鳴き声が異なり「コホッ、コホッ」としか鳴かない。
     樹洞を巣とし、球形に近い白色卵を4、5個産む。巣箱を利用することもある。
     抱卵は雌だけが行い、育雛(いくすう)は雌雄ともに行う。
     近縁種にオオコノハズク(O.bakkamoena)がいる。
     コノハズクよりも一回り大きく、虹彩は赤っぽい。クウィーという声で鳴く。
    島梟(Blakiston’s Fish Owl)シマフクロウ : 昔北海道の生物や動物の研究をおこなった
     Blakiston博士の名前を冠している。学名は「Ketupa blakistoni」または「Bubo blakistoni」。
     フクロウ目フクロウ科の鳥。体重約4kg、体長約70cm、翼を開くと2m近くに達し、
     日本最大でしかも世界最大のフクロウ類の一つ。ワシミミズクに似ているが、耳角が大きく、
     眼の色は鮮やかな黄色で、オレンジ色の眼のワシミミズクと区別することができる。
     体は灰褐色、腹部と尾は淡い褐色、黒い縦条がたくさんあることからこの名がつけられたものと
     考えられる。北海道・南千島・サハリン・北方領土の一部など、
     アジア東北部の限られた河川・湖沼周辺の原生林に単独ないしはペアで暮らし、
     他のフクロウと同様基本的に夜行性で、魚類・両生類を捕食し、ひなには魚のほか、カエルなども運ぶ。
     大木の樹洞(じゅどう)に巣をつくるが、大きな木が減り、最近では巣箱を利用するものもいる。
     ボボーゥという鳴き声は1km先でも聞こえるほど大きな声を出す。
     
     シマフクロウ
     シマフクロウは、かつてアイヌ民族からコタンコルカムイ(村の守り神)とされ全道に生息していたが、
     分布域が狭く、現在は、伐採や河川の改修などの様々な開発のあおりを受けて生息環境が悪化し、
     レッドデータブックでも個体数が減少している絶滅危惧種で、国の天然記念物に指定されており、
     北海道の一部に130羽程度しか生息していない希少な鳥で、世界でも千数百羽しかいない。
     1993(平成5)年より環境省の監督下で保護増殖事業が始まり、僅かずつ個体数は増えて
     きているものの生息環境の保全は追いついておらず、いまだ絶滅の危機を脱していないが、
     人工巣箱の設置など繁殖数を増やすための努力がなされている。
     また、釧路市動物園では世界で初めての繁殖に成功し、無事にヒナが生育している。
     参 : 特定非営利活動法人シマフクロウ・エイド(HP)
    白梟(snowy owl)しろふくろう : 学名は「Nyctea scandiaca」。
     鳥綱フクロウ目フクロウ科の鳥。北極圏の周囲で繁殖する大形フクロウで、翼を開くと1.4mにも及ぶ。
     羽色は全体に白く、黒っぽい横縞(よこじま)がある。全長50〜60cm。
     ツンドラ地帯の荒れ地や沼沢地にすみ、夜だけでなく昼間も狩りをする。
     飛翔(ひしょう)はタカ類のように軽妙で、地上のレミング(タビネズミ)をおもにとって食べる。
     地上にじかに産卵し、産卵数や産卵回数はレミングの数によって変動する。
     普通3〜11卵、レミングが多い年には13卵も産むことがあり、しかも2回繁殖する。
     巣の大きさは食料の供給状態に左右され、特に食料の乏しい時期は、
     通常一夫一婦であるフクロウのつがいはまったく繁殖活動をしないこともある。
     親鳥には縄張り意識があり、巣に向かってくるものはすべて、たとえそれが狼であっても攻撃する。
     日本には、まれな冬鳥として北海道や本州に渡来することがある。
     シロフクロウ(特にオス)は、年を重ねるにつれて少しずつ白くなる。
     メスはオスより黒ずんでいて、暗色の斑点があり、完全に白くなることはない。
     一部の年老いたオスは完全に白くなるが、多くは暗色の小斑点を持ち続ける。
    
    岩の上にとまるシロフクロウ(ナショナルジオグラフィックより )
    
    シロフクロウ
    
    シロフクロウ
ペンギン = ペンギン(別掲)
ミツオシエ = ミツオシエ(別掲)
ヤンバルクイナ = ヤンバルクイナ(別掲)
ルリカケス = ルリカケス(別掲)
渡り鳥(わたりどり) = 渡り鳥(別掲)




























































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