塔の関連(YSミニ辞典)

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神戸ポートタワー(Kobe PortTower)こうべ‐ポートタワー : 通称「ポートタワー」。
    神戸市中央区波止場町5−5にある展望塔。港の景色が楽しめるように、
    中突堤(埠頭)上に1963(昭和38)年11月21日に開場した避雷針高108m、建物本体高94.7m、
    展望台(5階)床面高90.8mの展望用のタワーで、
    神戸の特徴である山の緑と海の青によく映える赤を基調としている。
    その後、1980年代のメリケンパーク造成により東岸が、1990年代の
    中突堤中央ターミナル造成により西岸が其々埋め立てられ、現在は埠頭上には位置していない。
    世界初の鋼管パイプを組み合わせて作られた建造物で、和楽器の鼓を長くしたような外観が特徴である。
    その独特の構造・形状から「鉄塔の美女」とも称され、高層建築物のモデルの一つとなっている。
    また日本で初めてライトアップされた建造物でもある。当時の神戸市長(第7代)であった原口忠次郎は、
    元内務省の技術官僚でもあったが、1959(昭和34)年にロッテルダムを訪れた際に、
    港を一望するユーロマストに感激し、このタワーの建設を思い立った。その4年後に実現することになる。
    以降、神戸港のシンボルとして広く知られ、修学旅行などの観光客が港町神戸を学習する際に
    その多くが立ち寄る拠点ともなっている。中には売店・レストラン・展望台がある。
    付近一帯はショッピングモールや遊園地からなるハーバーランドが1992(平成4)年にオープンして以来
    新しい観光スポットとして注目を浴び、船客ターミナルもリニューアルされるなど美しく整備された。
    そんな中にあってタワーだけが時代に取り残されている感がなきにしもあらずだが、
    隣接する神戸海洋博物館のレース編みのような白い飾り屋根とのツーショットは
    神戸の最も象徴的な風景として観光ガイドブックやパンフレットなどに好んで用いられている。
    参 : 神戸ポートタワー神戸港振興協会HP
    
    神戸ポートタワー(手前にシャトルバス)
    
    神戸ポートタワー前のシャトルバス
    
    ライトアップされた神戸ポートタワー
    
    神戸ポートタワーそばの神戸海洋博物館(カワサキワールド)
    
    メリケンパークの夜景
タワー展望台(たわあてんぼうだい) : 電波塔の役割を担っている物、単に観光名所として建設された物、
    広告塔としての存在価値がある物などとして、全国津々浦々に建設された展望台のこと。
    墨田区押上地区に急ピッチで建設されている「東京スカイツリー」は2012年の春に開業予定で、
    高さは現在日本一の東京タワーの333mを遙かに超える634mである。
    634mと言うのは「武蔵(むさし)」の語呂合わせで、地上デジタル放送を都内の超高層ビル群に
    遮られることなくクリアーに受信するためには必要な高さという。
    第1展望台は350m、第2展望台は450mの高さに作られる。    
    参 : 東京タワー(HP)、通天閣(HP)、横浜マリンタワー(HP) 、五稜郭タワー(HP)、
        神戸ポートタワー(HP)、瀬戸大橋タワー(HP)、京都タワー(HP)、さっぽろテレビ塔(HP)、
        東尋坊タワー(HP)、名古屋テレビ塔(HP)、海峡ゆめタワー(HP)、グローバルタワー(HP)、
        江の島展望台(HP)、福岡タワー(HP)、[YouTube](東京タワー)、[YouTube]

    眺めが素晴らしいタワー展望台ランキング(2010年6月12日、日経新聞より)
     @東京タワー(東京都港区)A横浜マリンタワー(神奈川県横浜市)B神戸ポートタワー(兵庫県神戸市)
     C海峡ゆめタワー(山口県下関市)Dグローバルタワー(大分県別府市)
     Eさっぽろテレビ塔(北海道札幌市)F江の島展望台(神奈川県藤沢市)G京都タワー(京都府京都市)
     H福岡タワー(福岡県福岡市)I通天閣(大阪府大阪市)    
一度は上りたいタワー展望台ランキング    
順位 展望台 記事(高さ、所在地、展望台の料金、開業年の順) 票数
東京タワー  333m、東京都港区、大展望台(150m)大人820円、
特別展望台(250m)はプラス600円、1958年
土日祝日の午前11〜午後4時まで約600段の外階段を開放
 1490
通天閣 100m、大阪市浪速区、大人600円、1956年
「天に通じる高い建物」の意で命名。現在の通天閣は2代目
 1240
横浜マリンタワー 106m、横浜市中区、大人750円、1961年
かつては灯台として活躍。2009年に改装オープン
1194
五稜郭タワー 107m、北海道函館市、大人840円、2006年
函館山や津軽海峡、五稜郭の星形城郭が一望できる
1189
神戸ポートタワー 108m、神戸市中央区、大人600円、1963年
2010年4月に新装オープン。360度回転の喫茶店もある
 968
瀬戸大橋タワー 132m、香川県坂出市、大人800円、1988年
瀬戸大橋開通の記念で建設。展望室部分が回転しながら昇降
 933
京都タワー  131m、京都市下京区、大人770円、1964年
JR京都駅の真正面。天気の良い日は大阪方面まで見渡せる
 878
さっぽろテレビ塔 147.2m、札幌市中央区、大人700円、1957年
札幌でのテレビ放送開始を機に、市中心部に建設された
557
東尋坊タワー 55m、福井県坂井市、大人500円、1964年
海抜100mの展望台で、日本海を見渡すことができる
 368
10 名古屋テレビ塔  180m、名古屋市中区、大人600円、1954年
市中心部の大通りの真ん中に立つ。2006年に大幅改装
 310
2010.6.19の朝日新聞に掲載、朝日新聞「アスパラクラブ」会員によるアンケートより。
回答総数3466人。約30の選択肢から5つまで選んでもらった。
「タワー展望台に期待すること」も尋ねたところ、
回答者の8割が「眺望の良さ」を挙げ、「夜景の美しさ」「展望台の高さ」が続いた。
通天閣(つうてんかく) : 大阪市浪速区の歓楽街、通称、新世界の中心にある展望塔。
    通天閣とは、「天に通じる高い建物」という意味で、命名したのは明治初期の儒学者・藤沢南岳である。
    1903(明治37)年の第5回内国勧業博覧会会場跡地の西半に娯楽地「新世界」を開発した際、
    その中心にパリのエッフェル塔を模して1912(大正元)年7月3日に竣工したが、
    第二次大戦中に撤去され、現在のものは1956((昭和31)年に再建された2代目である。
    初代の通天閣が完成した1912年の7月3日にちなみ、この日を「通天閣の日」とされた。
    国の登録有形文化財。大阪のシンボルの一つとして親しまれ、観光名所としても有名である。
    5階の展望台には、足の裏を撫でると幸運が訪れるという言い伝えがある
    幸運の神様「ビリケン(billiken)」の像が安置されている。
    通天閣観光株式会社(Tsutenkaku Kanko Co, Ltd)により運営されている。
    避雷針を含めた高さは103m(塔自体の高さは100m)。
    設計者は、ほぼ同時期にできた名古屋テレビ塔、東京タワーなどを手がけた内藤多仲。
    建設を施工したのは奥村組である。
    
    南方面の早朝の通天閣(2007.9.26撮影)
    ここにもビリケンが。幸運が訪れるという足の裏が撫でられるわけだ。

    
    南方面の通天閣(2011.8.2撮影、大阪のK.Kさん提供)。照明のLED化工事中
    完成翌年の1957(昭和32)年7月22日から、塔の側面に総合電機企業の日立製作所が
    広告を出している。現在のネオンは、2006年10月28日の通天閣開業50周年記念に向けて、
    リニューアルしたものであり、11代目のネオンになる。通天閣のネオンは東西南北の合計4面あり、
    その大きさは、1面が横幅・約5.3m、高さ・約45mと国内でも最大級クラスを誇る。
    ネオン管の総本数は7630本で、総延長に換算すると9160mにもなる。
    2006年10月のリニューアルでは、塔の縦横に走るネオンラインにゴールド色を新たに採用した。
    
    北方面の早朝の通天閣(2007.9.26撮影)
    
    南西面の夕暮れの通天閣(2011.4.1撮影)

    
    左から、春、夏、秋、冬用のネオン
    通天閣グリーンにライトアップ
     地球温暖化対策が主要議題となる主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の開催に合わせ、
    通天閣(大阪市浪速区)2008年7月5日夜、地球環境にやさしい「グリーン・エネルギー」の
    普及を呼びかけるため、シンボルカラーの緑にライトアップされた。
     
    通天閣が緑色にライトアップ
     経済産業省が5〜11日を「グリーン・エネルギー促進ウイーク」とし、期間中は通天閣のほか、
    レインボーブリッジ(東京都)や札幌市時計台(北海道)など、
    各地のランドマークが緑のライトアップに参加する。
     グリーン・エネルギーは風力や太陽光などの自然エネルギーによって発電された電力で、各施設は、
    自然エネルギーを管理する新エネルギー財団(東京都)から「グリーン電力証書」を購入することで、
    グリーン・エネルギーを使ったとみなされる。通天閣では期間中、
    一般家庭1000世帯が1日で使う電力量を、グリーン・エネルギーでまかなうという。
    
    LED化工事後の通天閣(2011.10.8撮影)
    
    LED化工事後のライトアップ(2011.11.13撮影、大阪のK.Kさん提供)
    参 : タワー展望台通天閣オフシャルサイト
(a tower、a steeple:尖(せん)塔、a pagoda:寺院の)とう : @仏語。
     古代インドの梵語「stupa(ストゥーパ)」が中国での音読みで「卒塔婆(そとば)」、
     およびその略である「塔婆(とうば)」の略で「塔」となった。
     我が国で仏塔といえば接地面積の割には大変高い五重塔などの建造物をイメージするが、
     インドのストゥーパとは高さも低い饅頭型の円墳で、我が国での古墳時代の円墳のような建物である。
     わが国でも塔とは「峠(タオ、タワ)を意味し、「峠の丸い山」に由来されているという。
     頂・堆土の意でもあり、供養・祈願・報恩のために建てられる多層の建造物のこと。
     元来は、釈迦の遺骨「舎利」を祀ることに始まった仏教の象徴的な建造物で、
     仏の遺骨や遺品を収めた各種の建造物をいう。
     死者の墓の上に建てられる木や石の墓標なども塔と呼ばれ、国や時代により形態は多様である。
     (例)釈迦塔。多宝塔。庚申塔。佛心塔。文昌塔。五輪の塔。二重塔。三重塔。五重塔。
     日本三名塔(五重塔) : 法隆寺(奈良)、醍醐寺(京都)、瑠璃光寺の五重塔(山口)。
     三大名塔 : 根来寺多宝塔(和歌山県岩出市)、勝鬘院(しょうまんいん)多宝塔(大阪市天王寺区)、
             慈眼院(じげんいん)多宝塔(大阪府泉佐野市)。
     日本三大塔 : 清水寺の大塔、高野山・金剛峯寺の大塔、高野山・根来寺の大塔ほか、
               円乗院の多宝塔(埼玉)、東寺の五重塔(京都)、切幡寺(徳島)、
      などがネットで見られるが、円乗院の多宝塔、東寺の五重塔、四国八十八カ所の
      第10番の切幡寺は日本三大塔の一つと言われながら、他の2つがはっきりしていない。
      三大は大きさだろうか、それとも国宝や重要文化財や古さで比較しているのだろうか。
    
    高さ約31.5m(基檀上より)で、我が国最古の法隆寺「五重塔」(国宝)
    
    薬師寺の東塔(国宝)
    
    世界遺産、奈良の興福寺の五重塔(国宝)(ゆんフリー写真素材集より)
    
    醍醐寺五重塔(国宝)
    
    東寺五重塔(国宝)
    
    羽黒山五重塔(国宝)
    
    室生寺五重塔(国宝)
    高さは16m強で、国宝・重要文化財指定の木造五重塔で屋外にあるものとしては日本最小である

    
    瑠璃光寺五重塔(国宝)
    
    仁和寺の五重塔(重要文化財)2011.4.12撮影
    
    厳島神社五重塔
    
    福岡の唐人町にある浄土宗・大圓寺の五重塔(2011.7.17撮影)
    
    浄瑠璃時三重塔(国宝)
    
    島根県安来市の清水寺(きよみずでら)根本堂から見た三重塔(鳥取の錦織梨園の錦織さん提供)
    
    滋賀県大津市にある石山寺(いしやまでら)の多宝塔(国宝)
    
    高野山・根来寺多宝塔(国宝)
    
    勝鬘院多宝塔(大阪市天王寺区)
    
    慈眼院多宝塔(大阪府泉佐野市)
    
    円乗院の多宝塔(埼玉)
    参 : 仏塔のお話中西忠さんのHP)、タワー展望台全日本タワー協議会(HP)    
日本一の塔
順位 塔名(道府県) 回答数(人)
法隆寺五重塔(奈良) 6190
薬師寺東塔(奈良) 3020
興福寺五重塔/三重塔(奈良) 2381
醍醐寺五重塔(京都) 2307
室生寺五重塔(奈良) 2283
羽黒山五重塔(山形) 1256
教王護国寺(東寺)五重塔(京都) 1247
瑠璃光寺五重塔(山口) 1201
厳島神社五重塔(広島) 694
10 浄瑠璃時三重塔(京都) 606
2008.11.26、朝日新聞「アスパラクラブ」
会員によるアンケートより
日本画家・平山郁夫さんと編集部で候補選定
     平山郁夫さんと編集部で候補を選んだことから、仏塔のみとなっているが、
     東京タワー、ランドマークタワー、名古屋テレビ塔、通天閣、さっぽろテレビ塔、
     海峡ゆめタワーなどの高層タワーも候補に入れるべきで、これでは仏塔ベストテンでしょうね。

    A高くそびえ立つ細長い建物。(例)東京タワーのような放送用の電波塔。エッフェル塔。
     ひめゆりの塔。鉄塔。太陽の塔。草木塔。蒸留塔。冷却塔。白い巨塔。バビルの塔。
    
    地デジ化余波でテレビ塔収入激減、名古屋など存続危機YAHOO!JAPANニュースより)
     テレビの地上デジタル放送への移行に伴い、アナログ電波を送り続けてきたテレビ塔の
    再活用問題が浮上している。国内初のテレビ塔の名古屋テレビ塔(名古屋市中区)は、
    事業の柱だった放送関連収入が減少し存続が危ぶまれる状態だ。
    こうした状況から、通天閣(大阪市浪速区)など全国20のタワー事業者で構成する
    「全日本タワー協議会」は、観光事業の強化に乗り出すなど、新たな収益策の確立を急いでいる。
     運営会社「名古屋テレビ塔」の若山宏常務は「今年度は黒字を維持できそうだが、
    2012年度以降は厳しい」と打ち明ける。アナログ停波に伴い、テレビ局が支払っていた
    年間約8千万円の放送機器やアンテナの設置料が無くなるためだ。設置料はテレビ塔会社の
    売上高の3割にあたり、赤字が続けば数年で資産を食いつぶす可能性もあるという。
     名古屋テレビ塔は「アナログ後」の活性化策としてリニューアル計画を策定。
    放送関連機器が設置されていた部分を飲食や物販などのテナントに改修し、
    現在30万人弱の入場者を50万人に引き上げる。減収分を「入場料でカバーする」(同社)考えだ。
     ただ、改修費(35億円)を全額自前で調達するのは難しいとして、
    耐震補修費など15億円分の負担を株主の名古屋市に求めている。
    これに対し市側は「税金投入には市民の理解が必要」(文化観光部)としており実現のハードルは高い。
     同様に電波塔の役割を果たす東京タワー(東京都港区)も、
    地デジ送信機能は、完成後の東京スカイツリー(同墨田区)に移管される予定だ。
    放送事業者からの収入は、不動産収入の8割程度に上り、
    運営会社の日本電波塔は「新規事業や観光事業の強化策を検討している」と話す。
     テレビ局頼みの事業構造からの脱却に向け、
    電波塔や他のタワー事業者は、観光事業のてこ入れを急ぐ。
     名古屋テレビ塔の入場者は最盛期の3分の1以下に落ち込んでいる。
    同様にラジオ放送の送信に特化するさっぽろテレビ塔(札幌市)も、
    22年度の入場者数は約34万人と、3年間で10万人も減り、収支も赤字が続く。
    さっぽろテレビ塔の運営会社は「東京など大都市は別格だが、地方のタワーは厳しい」という。
     一方、通天閣は電波塔と異なり、受信したテレビ電波をケーブルで難視聴世帯に送信していたが、
    2011年7月末で終了。展望事業も23年3月期は団体客や割引切符により入場者数は横ばいだが、
    収入は前年を1%割り込んだ。
     こうした中で全日本タワー協議会は、観光事業強化を目的に、各タワーの担当者らで組織する
    実務者会議を設置。20タワーめぐりのスタンプラリーを始めるなど、事業者間の連携を強めている。
     同協議会は2011年9月に名古屋で会議を開き、外国人観光客の誘致に向けた施策を話し合う方針。
    事務局は「新たな施策を考え、タワー観光を盛り上げたい」と話している。
東京スカイツリー(Tokyo Sky Tree)とうきょうすかいつりー
    東武鉄道と関連会社が出資する「東武タワースカイツリー株式会社」が東京都墨田区の
    業平橋(なりひらばし)・押上(おしあげ)地区に建設する地上デジタル放送用電波塔の愛称で、
    1万8606件の全国公募から学識者らによって6候補に絞られて全国投票によって決定した。
    
    東京スカイツリーのイメージパース(東武鉄道・新東京タワー提供)
    
    300mの高さに到達した東京スカイツリー(東京都千代田区大手町のサンケイビルから)
    
    2010年4月8日の東京スカイツリー(ドーミーイン浅草ホテル6階の部屋より)
    
    2011年10月27日の夕日に映える東京スカイツリー(ドーミーイン浅草ホテル8階の部屋より)
    まだ第1展望台の上にはクレーンが乗っている
    東京タワー(333m)の1.8倍にもなる高さ634(当初は610.58)mの自立式電波塔で、
    世界一高い放送塔となるが、世界一高い建造物としては、
    現在アラブ首長国連邦のドバイに建設中の「ブルジュ・ハリファ」というビルで、828mになる。
    2008年7月14日に着工、2011年12月に竣工し、2012年春に開業予定である。
     タワー内には、放送施設のほか、展望施設(第1展望台350m、第2展望台450m)、
    ショップ、レストランやカフェなどが入る。総事業費は約650億円。
    設計は日建設計で、施工は甲子園球場や六本木ヒルズを施工した
    スーパーゼネコンの「大林組(HP)」である。ちなみに東京タワーは「竹中工務店(HP)」が施工した。
     東京タワーは4つの脚で立っているが、敷地の関係でスカイツリーの地下部分は3本脚である。
    地上では、一辺約70mの正三角形の各頂点から鉄骨を積み上げ、
    横や斜めにも網の目状に組み合わせる。2009年6月8日で高さは50mになった。
     施工する大林組によると、主柱用は1つが直径90cm〜2.3mの円筒形で、
    中は空洞だが鉄板の厚さは最大10cmあり、強度は標準的な鉄骨の2倍である。
    長いもので12〜13m、重いと約30トンにもなる鉄骨を積み上げては溶接する。
    32トンの鉄骨を420mつり上げられる新型クレーンを3基使い、工事が25m進むたびに、
    クレーンの支柱が伸び縮みしながら、上部の操縦室を押し上げる形で上昇する。
    350mの位置の展望台ができたら、その屋上にもクレーンを固定して、鉄骨を中継する。
    アンテナは地上で造った後で、タワー中心軸の空洞を利用してワイヤで引っ張り上げ、
    495mより上の部分に取り付けられる。アンテナの取り付け後、空いた空洞部に、
    鉄筋コンクリートで直径8mの円筒の「心柱(しんばしら)」を設ける。
    これを、バネのように伸び縮みする装置で外側の鉄骨とつなぐ。この仕組みで、
    地震や風による揺れを弱める。耐震性に優れていると言われる五重塔の構造を参考にしたという。
    塔が風や地震の力で引っ張られても抜けないように、杭が地下50mまで伸びて、
    先端に多くの突起が付けられている。上方にいくにつれて塔の断面が丸くなるのも、
    上空の強い風をなるべく避けるためであり、スカイツリーには色々な工夫がこらしてある。
     NHKと在京キー局は、電波塔機能を東京タワーから新東京タワーへ移すことを決めた。
    東京タワーはこの発表を「真しに受け止める」としながらも、各局と利用継続へ協議を続けるとしている。
    参 : タワー展望台東京スカイツリー(HP)、Rising East(HP)

    東京スカイツリー、2000台のLED照明器具でライトアップ、パナソニック電工製を採用
     東武タワースカイツリーは2010年3月1日、建設中の「東京スカイツリー」
    (完成時の高さ634メートル)の照明に省エネ性に優れたLED(発光ダイオード)を採用し、
    パナソニック電工を導入パートナー企業に決定したと発表した。
     東武タワースカイツリーは、パナソニック電工がタワー用に
    新たに開発する器具を含め約2000台のLED照明器具でライトアップする。
    器具以外にもイベントなど多彩な演出にも対応できるよう高度な調光制御システムも導入していく。
     照明のデザインは、江戸ではぐくまれてきた心意気の「粋」と、美意識の「みやび」がコンセプト。
    具体的には粋を水色、みやびを江戸紫色とし、
    夜間のタワー照明としてそれぞれの光を1日ごとに交互に点灯する。
    江戸紫に関しては新たに専用のLEDを開発するという。導入費用は明らかにしていない。
     長寿命のLEDは約10年間取り換え不要で保守負担を軽減できるほか、
    光源が小さく、器具を小型化できるのも特徴だ。
    パナソニック電工は、業界で先駆けて1998年にLED照明器具を製品化。
    国内の複数の多目的広場や博物館など大規模施設にLED照明器具を取り付けた実績が評価された。
    
    「東京スカイツリー」のライトアップ予想図(MSN産経ニュースより)
東京タワー(とうきょうたわー) : 東京都港区芝公園4−2−8にある、エッフェル塔を模した、
    赤色と白色を交互に塗装した電波塔で、正式名称は「日本電波塔」。
    当時、開局していたNHKや開局予定のテレビ局の電波塔を一本化するための
    総合電波塔として内藤多仲氏の設計で、竹中工務店が全体工事を請け負い、
    エッフェル塔の工期の7割という空前の11か月の速さで、昭和33(1958)年10月14日に完工し、
    開業は同年の12月7日で、総重量4000トン、総工費は28億円。
    
    増上寺からの東京タワー
    

    
    愛宕神社前から東京タワーを望む
    当時は日本の技術、国産の材料による世界一の自立鉄塔で、
    地上333メートルはエッフェル塔の 324メートルより9メートル高く、
    戦後の急速な経済成長のシンボルとして注目を集めた。333メートルの高さは、
    電波の見通し距離計算で関東エリア半径100Kmをカバーするのに必要な高さで決められた。
    風速90mを目途として設計され、地震に対しても関東大震災級(マグニチュ−ド7)以上の
    ものにも耐えられる。ちなみに名称は一般公募で選ばれた。
    運営は昭和32年5月設立の資本金12億円の日本電波塔株式会社。
    開業以来の入場者数は1998(平成10)年に1億3千万人を突破。
    平成14年10月には1億4千万人に達成している。
    高さ150mの大展望台へは、1階展望券売場にて、大展望台までのチケットを購入。
    高さ250mの特別展望台へは、大展望台2階で、特別展望台行展望券を購入する必要がある。
    大展望台1階には、床の一部がガラス張りで、150mの高さを実感できる「LOOK DOWNウインドウ」が
    数箇所設置されていて真下の景色を見ることができる。
    大展望台と特別展望台からは、富士山や筑波山、東京の街が一望に見渡せる。
    水族館やレストランのほかにロウ人形館やトリックアートギャラリーを備えたアミューズメントなども
    充実している。日没から深夜0時までの間、美しくライトアップされる。ただし、アンテナ関係の定期点検や、
    照明のテスト、またその他の工事が行われる場合は、ライトアップ消灯の時間が若干前後する場合がある。
    ライトの色は季節によって異なり、夏は白色、春・秋・冬はオレンジ色である。大規模地震を想定して、
    東京圏を走っている列車の防護のために、緊急停止信号を発信するアンテナも設置されている。
    電波塔として以外には、東京都公害局の風速計、温度計、硫黄酸化物測定器等が取り付けられている。
    アクセスは、都営地下鉄三田線御成門駅、または地下鉄日比谷線神谷町駅から徒歩10分ぐらい。
    年間の主なイベント
    ●元旦の「初日の会」は午前6時に開場●お正月・春休み期間・夏休み期間は子供向け催事
    ●2月は節分豆まき。4月には花祭り●10月10日の体育の日には、体育の日ファミリーラリー。
    親子や友人の3〜4人位で1チームを組んで大展望台までの590段の階段を登り下りし、
    その所要時間が予め設定した時間に最も近いタイムを競うラリー。
    参 : タワー展望台東京タワー(HP)、特別展望台からの360度の夜景(HP)、
        東京発フリー写真素材集の「観光名所」から(HP)、日本全国の夜景・瀬戸の夜景(HP)、
        東京タワーをちょっと皮肉っているレポート(HP)、東京スカイツリー

    東京タワーがなくなる?新タワーと混同、問い合わせ相次ぐ
    東京タワーはなくなりません。東京・墨田区での新タワー建設計画を受け、
    港区にある東京タワー(333メートル)が解体されるのではと心配する問い合わせが
    運営会社「日本電波塔」に数多く寄せられ、同社が火消しに躍起になっている。
     こうした声は、新タワーの新設をタワー施設の移設と誤解しているために出ているとみられる。
    存廃に関する問い合わせを同社が受けるようになったのは、新タワー(610メートル)建設の話が
    出てきた数年前から。新タワーは東武鉄道グループが2011年度の完成を予定。
    両タワーの事業主は全く別なのだが、「同じ会社が『世代交代』を進めている」と考える客が多いらしい。
横浜マリンタワー(Yokohama marine tower)よこはまマリンタワー : 神奈川県横浜市中区山下町にある
    横浜港のシンボルともなっている展望塔である。1959年横浜港開港100周年記念行事の流れの中から、
    横浜港を象徴するモニュメントを建設しようという計画が起こり1961(昭和36)年に建設された。
    日本の高い塔は、ほとんどが4角型で建設されているが、設計デザインの段階で20種類以上の案が
    提出され、海上からでも陸上からでも、どの角度からも同じ姿に見えるというメリットから
    10角型のスタイルが選ばれたといわれている。高さ106m。12000トン。
    2006年末にいったん営業を終了したマリンタワーは、「マリンタワー再生事業」に基づき、
    横浜市が改修し、公募された事業者が借り上げる形で外観のリニューアルや屋内の改装などが行われ、
    開港150周年にあたる2009年の5月23日にリニューアルオープンした。
    外観は紅白からシルバーとブラウンオリーブになった。2011年1月15日に開業50周年を迎えた。
    当初は灯台としても機能していたが、2008(平成20)年に機能廃止した。山下公園に隣接している。
    全日本タワー協議会に加盟している。
    参 : 横浜マリンタワー(HP)、横浜マリンタワー50周年スペシャルサイト
    
    横浜マリンタワー
    
    ポートタワーより「みなとみらい21」方面を望む。
    左の高層ビルが296.33mの「横浜ランドマークタワー」。
    中央の細長い建物は約253mの「横浜メディアタワー」。右側の「風をはらんだヨットの帆」の
    形を模した外観が特徴の高さ140mの「ヨコハマ・グランド・インターコンチネンタルホテル」。
    「横浜メディアタワー」の右下には大観覧車「コスモクロック21」が見える。
    右下の茶色の建物は「横浜赤レンガ倉庫」。

    
    ポートタワーより1989(平成元)年9月27日に開通した長さ860mの「横浜ベイブリッジ」方面を望む
    
    ポートタワーより「港の見える丘公園」(中央の林)方面を望む
    
    ポートタワーより「東京タワー」方面を望む
    
    ポートタワーより全長163.3m、11622トンの日本郵船「氷川丸」を望む。手前は山下公園




















































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