YSミニ辞典(牛関連)

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石垣牛(いしがきぎゅう) : 八重山郡(竹富町、与那国町)内で生産・育成された登記書及び
    生産履歴証明書を有し、八重山郡内で生後おおむね20カ月以上肥育管理された
    純粋の黒毛和種の、去勢牛及び雌牛のことを言う。
    出荷期間は、去勢牛で24〜35カ月、雌牛で24〜40カ月の出荷範囲以内である。
    品質表示は、日本食肉格付協会の格付を有する枝肉で、特選=歩留等級(A・B)、
    肉質等級(5等級・4等級)。銘産=歩留等級(A・B)、肉質等級(3等級・2等級)の2種類。
    以上の条件を満たした枝肉に対し石垣牛ラベルが発行される。
     周囲162kmの八重山郡島内で飼育される黒毛和種は、およそ3万5000頭にも及び、
    まさに大繁殖地帯であり、石垣島には悠々と牛を飼育できるだけの土地、
    燦々と照りつける日差しを受けて一年中青い草地、起状ある土地に蓄えられた豊な水、
    厳寒を知らない温暖な気候と、和牛の繁殖経営に適した条件が揃っている。
     2000年沖縄サミットでは、晩餐会で各国首脳に絶賛され、それをきっかけに
    高級和牛として多くの注目を集めるようになった。なお松坂牛などのブランド牛は、
    石垣島で産まれた子牛が競り落とされて、各地でブランド牛として育てられているという。
    
    Amazon.co.jpで販売されている石垣牛焼肉用ロースセット(6300円:2011年10月30日現在)
    問い合わせ : 0980−88−8633(石垣市特産品販売センター)
(cattle)うし : @学名は「Bos taurus」。哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。
     家畜の一種。ただし、広義にはウシ科ウシ亜科に属するすべての種をさし、家畜牛のほかに、
     スイギュウ、バイソン、ヤク、ガウル、バンテンなども含まれる。
     ヨーロッパなどに分布していた野生の原種(オーロックス)は絶滅し、家畜化されたものだけが現存する。
     家畜としては、ヨーロッパ系の品種とアジア系の品種(インド牛、ゼブ)の2系統に大別される。
     古くから乳用・肉用・役用として改良され、現在はホルスタインやヘレフォード、
     褐毛和種などの品種が普及している。     
    A牛肉(ぎゅうにく) : 現代では食用の肉は「ぎゅう(牛)」という。
    
    牛の部位
    
    大山放牧場の乳牛(鳥取の錦織梨園の錦織さん提供)
    参 : 焼き肉
    B竹や木を家の棟木(むなぎ)のように組んで立て、物を寄せかけられるようにしたもの。
    C「牛梁(うしばり)」の略。
牛タン焼き(ぎゅうたんやき) = 牛タン焼き(料理関連に別掲)
狂牛病(Bovine Spongiform Encephalopathy:BSE)きょうぎゅうびょう
    羊のスクレイビーやヒトのクロイツフェルド・ヤコブ病(老人性痴呆症の一種)など
    伝達性海綿脳症の一つで、牛に認められる「牛海綿状脳症」のこと。
    人と動物との共通の病気としては、オウム病や狂犬病などがよく知られているが、
    牛海綿状脳症もその一つで、人間が罹った時には「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」と言う。
    1986年にイギリスで初めて報告され、報告した二人の人の名前が付けられて、覚えにくい名前になった。
    この病気は細菌でもウイルスでもなく、プリオンというタンパク質の立体構造が何らかの理由で
    異常に変形することによって、感染因子となる。感染があった後、正常プリオンが異常プリオンに変わる
    ことによって、がスポンジ状になり、運動障害を起こして神経細胞等を死に至らしめることになる。
    感染から発病までの期間が人間では数年におよび、症状は徐々に進行して痴呆(認知症)状態になる。
    食べる事によって消化器から感染するといった、今までになかった伝染の仕方をする病気であり、
    このカラクリを発見したプルシナーはノーベル賞に輝いた。
    スクレイビー感染の羊の臓物などを牛の飼料に使ったことにより感染が広がったとされ、
    草食動物に動物性飼料を与えるという効率至上主義、自然無視の産業エゴが招いた惨事と言える。
    ちなみに、口蹄疫はウィルス性の家畜伝染病。
    
    厚生労働省は2000年12月から医薬品について、英国をはじめ牛海綿状脳症が発生している
    ヨーロッパの国々から、牛の危険な部位やその素材製品の輸入を禁止するとともに、
    それらを使用禁止にしてきた。食品についても2001年2月より、発生国からの牛危険部位はすべて
    輸入禁止にしている。化粧品およびその材料についても、皮膚から感染するかどうかはまだ
    医学的結論は出ていないが、化粧品製造業者の協力により、医薬品と同様の規制にした。
    美貌のため利用した化粧品から、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病になるような事が起これば、
    取り返しがつかないからです。しかし、残念なことに2001年9月22日、
    日本においても牛海綿状脳症が発生したと農林水産省から発表された。
    輸入された飼料を摂取したためと推測されるが、まだ原因は明確になっていない。
    厚生労働省としては、直ちに国産牛の特定危険部位(脳、脊髄、眼および回腸遠位部位)を
    すべての牛で焼却し、使用を禁止するとともに、2001年10月18日よりと畜されるすべての
    牛について牛海綿状脳症のスクリーニング検査を行い、安心して牛製品を食べられるようにし、
    もし陽性反応が出た時には、ただちに確定検査を実施する。
    いずれにしても、牛肉や牛乳から感染する事はありませんので御安心ください。
    狂牛病(牛海綿状脳症)とはどんな病気か(坂口厚生労働大臣)の
                    小泉内閣メールマガジン特別寄稿から抜粋(修正箇所あり)
    BSE対策
    BSEの病原体がたまる危険部位の除去と、感染牛を見つける検査の二つが柱となっている。
    危険部位は、日本は全月齢の牛で舌やほお肉を除いた頭部と扁桃(へんとう)、脊髄(せきずい)
    回腸の一部、脊柱を除去しているが、米国では脳や脊髄は30カ月齢以上の牛の場合に除去している。
    検査は、日本は全頭、米国は30カ月齢以上で歩行困難な牛と健康な牛の一部で実施している。

    2005年12月、2年ぶりに再開された米国からの輸入牛肉に、
    牛海綿状脳症(BSE)の危険部位である脊柱(せきちゅう)が混入していたことが
    2006年1月20日に判明し、政府は直ちに米産牛肉の輸入を全面停止した。
    12月のの輸入再開から、わずか1カ月で重大な違反が見つかったのだから、
    当然のことだが、米国のお粗末極まる検査態勢と安全管理が明らかになった。
    米国でBSEの牛が見つかったのは2003年12月で、日本は輸入禁止に踏み切った。
    その後、早期輸入再開を求める米側の圧力が続く中、政府の諮問を受けた食品安全委員会は
    2005年12月に輸入再開を容認したが、その前提条件は、脳や脊柱などの特定危険部位を除去する、
    生後20カ月以下の牛に限定すること、の2つだった。ところが米政府の発表によると、
    検査官が危険部位の除去義務を認識しておらず、処理業者も輸出条件を誤解していたという。
    つまりは基本中の基本がなっていなかったことになる。加えて日本側は2005年12月、
    米国の施設に査察官を派遣、条件は順守されているとの調査結果を発表していて、
    農水省の検査官まで除去する必要性を認識していなかったのである。
    米側は、今回の問題が発覚した業者を対象リストから外し、
    検査官の増員などを含めた対策について日本側に協議を申し入れた。
    参 : 個体識別感染症

    2005年2月上旬、政府は、米国側が要請していた肉質による月齢判別法を条件付きで受け入れる
    方針を固めたが、食品安全委員会の答申や厚生労働省と農林水産省の食品安全委員会への
    諮問の後に消費者らとの意見交換会や食品安全委員会の輸入再開を認める答申が行われて
    やっと輸入再開にこぎつけられるが、米国の方法で感染の報告がないのだから、
    日本も基準を緩和して、安い米国産牛肉を食べたい人には門戸を開放してもよいと思う。
    このゴダゴタに乗じて、高価な国産肉の保護と販路開拓を図っているとしか思えない。

    2005年12月の輸入再開から、わずか1カ月で脊柱が混入されていた米産牛肉の輸入問題で、
    米農務省のジョハンズ長官は「書類を見れば脊柱が混入していることが分かるのに、
    除去が必要という事実を認識していなかった」と述べ、「輸出基準の解釈に誤解があった」と
    指摘しているが、両国間で取り決めた簡単なルールに解釈の誤解はないでしょう。
    小泉純一郎首相は1月23日、ゼーリック米国務副長官と首相官邸で会談し、
    特定危険部位が混入していた問題について、「日本には『災い転じて福となす』という言葉がある。
    こういうことを二度と起こさないようにしっかりと対応することがお互いにとってプラスになる」と
    再発防止を求めたが、それは2年前にも言えたことではないの?

闘牛(a bullfight、bullfighting、a fighting bull:牛)とうぎゅう : @牛と牛とをたたかわせる競技。
     また、その牛。牛相撲、牛突き、牛の角突き、うしあわせ、などと呼ばれ、岩手県久慈市、
     新潟県二十村郷(長岡市、小千谷市など)、島根県隠岐島、愛媛県宇和島市、鹿児島県徳之島、
     沖縄県うるま市などで行われている。スペインなどの闘牛とは異なり、むしろ闘犬に近く、
     相撲のような競技である。大相撲のような番付により牛の優劣が格付けされる場合もある。
     また新潟の牛の角突きでは勝負付けを行わず、引き分けにさせる。
     日本の「闘牛士」は「勢子」と呼ばれ、鼻綱で牛の体勢を調節したり、
     牛の傍でかけ声をかけ励ましたりする。また勝負の済んだ牛を捕まえ鼻綱を取らせるのも
     勢子の役割で、時には数人がかりでの大仕事となる。[季語]冬−行事。
    A闘牛士(a bullfighter、a matador)と牛とがたたかう競技。
     スペインをはじめ、フランス・ポルトガル・中南米でも行われているが、
     スペインでは国技とされ、特に発達している。(例)闘牛場(a bullring)。
    スペインの闘牛 : 毎年春から秋にかけて各都市の闘牛場で開催される。
     背中に刺されたヤリなどで興奮して突進する雄牛に対し、中世の衣装身を包んだ
     マタドールが巧みに身をかわしながら戦う。最後の剣の一撃で牛を殺し、
     その華麗さ、優美さによって称賛や賞金を得る。通常、1回の開催で6頭が殺される。
     18世紀以降、今に近い形が生まれた。起源ははっきりしないが、
     馬に乗って野生の牛をやりで突く中世貴族の風習が現在の闘牛の前身とする説もある。
     ピカソ、ヘミングウェー、コクトーら芸術家に愛好者が少なくない。
     スペイン闘牛では、「マタドール」と呼ばれる闘牛士が活躍するが、
     マタドールは正闘牛士のことであり、闘牛士全体の1割しかいない狭き門である。
     残りの9割は准闘牛士で、まともに活躍できるのはさらにその1割しかいない。
     シーズンは3〜10月で、各興行には3人の正闘牛士が2回ずつ出場し、
     6頭の雄牛と赤い布で牛を巧みにかわし、剣を突きさす。
     スペイン領内では1991(平成3)年、大西洋のカナリア諸島で初めて禁止された。
     2000年に入り、動物愛護運動からの強い批判反発や闘牛への人気不振を受け観客数が激減し、
     特に2007年8月、国営放送が闘牛の生放送を中止してからの衰退ぶりは激しい。
     2007年にはスペイン第2の都市バルセロナ唯一の闘牛場が閉鎖され、
     2008年からの闘牛禁止が決定した。若者たちの関心の薄れに加え、動物愛護精神の高まりや、
     この地方のスペインからの独立意識も作用して、観衆が集まらなくなったからだ。
     現在ではかつての闘牛に代わって、向かってくる牛を曲芸師がジャンプして躱すなど、
     牛を傷つけない曲芸が行われている。
     スペインの伝統芸能はフラメンコと闘牛だが、2010年7月28日のカタルーニャ州議会で
     賛成68票、反対55票を獲得し、2012年1月1日からスペイン本土で初めて
     北東部のカターニャ州(州都・バルセロナ)で闘牛が行われないことが決定した。
    B牛と犬が戦う競技。
特定危険部位(Specific Risk Material:SRM)とくていきけんぶい
    牛の体内で、BSE(狂牛病)の原因となる病原体・異常プリオン(タンパク質)が蓄積しやすく、
    感染性があると指定された危険部位をいう。
    OIE(国際獣疫事務局)により国際基準が取り決められ、決定は各国の判断にまかされている。
    日本では、牛の月齢にかかわらが、や脊髄(せきずい)、脊柱などの部位を厚生労働省が
    指定している。特定危険部位を食べないことが、BSEの人への感染を防ぐ、
    確実な安全対策といわれている。重要とされるのは、特定危険部位除去の管理体制を
    きちんと確立することにあるが、現在、国内においては、2001(平成13)年の国内のBSE発生に伴い、
    食用として処理されるすべての牛において、BSE検査を実施し、その検査結果や年齢にかかわらず
    全頭から特定危険部位は除去・焼却し、これらにより食肉等が汚染されることのないよう、
    衛生的な処理が義務づけられている。    
主要国における特定危険部位の範囲(国による規定の違いなど)
日本 米国 EU OIE
すべての舌、頬肉を
除く頭部、扁桃、脊髄、
脊柱、回腸遠位部
30カ月齢以上の牛の
頭蓋、脳、眼、脊柱、
三叉神経節、脊髄、
背根神経節とすべての
月齢の牛の小腸と扁桃
12カ月歳以上の
牛の頭蓋、脊髄、
脊柱(扁桃、腸、
腸間膜においては
すべての牛から除去)
すべての舌、頬肉を
除く頭部、扁桃、脊髄、
脊柱、回腸遠位部
ブランド牛(ぶらんどぎゅう) : 「銘柄牛」とも呼ばれ、全国に200種以上あり、
    個々の定義は各生産者団体が独自に設けている。
    牛肉の銘柄(ブランド)は、産地(地理的表示)、血統(品種)、枝肉の格付け、飼育法などにより、
    ある一定の基準を満たしたものに付けられているのが一般的である。
    ブランドの地理的表示には、同じ地域で肥育されたとしても、
    ある生産者組合に加入している者が肥育した場合のみ表示が許されるのが一般的である。
    各県ごとに名称が整理・統一されている場合もあるが、県内の地域ごとに
    ブランド名が異なることが多い。また、地域ごとではなく農協系と非農協系との間でブランド名が
    異なっている長野県の例や、栃木県に見られるように小売や飲食店段階の民間流通業者が、
    生産地域とは関係なく命名している例もある。産地による定義以外に用いられるのが、
    日本食肉格付協会が定める肉質の等級で、@脂肪がどれだけ入っているかの「脂肪交雑」(BMS)
    A肉の色つやB肉質のきめとしまりC脂肪の色つや――で、1〜5等級に分ける。
    佐賀牛、宮崎牛が「4等級以上のみ」などと厳しい定義を設けている一方で、
    全国的に有名な松阪牛や兵庫県産但馬牛は、等級に関係なく名乗れる。
    牛に限らず、銘柄家畜の命名や基準については、(社)中央畜産会が定めた
    「産地等表示食肉の生産、出荷等の適正化に関する指針」に従うことが望ましいとされている。
    
    松阪牛(松阪市にある松阪肉料理「和田金」より)
    参 : (社)中央畜産会HP日本食肉格付協会(HP)
日本一のブランド牛    
順位 ブランド牛(道府県) 回答数(人)
松阪牛(三重)   15086
神戸牛(兵庫) 11634
米沢牛(山形)  9259
近江牛(滋賀) 5293
飛騨牛(岐阜) 3947
前沢牛(岩手) 3727
佐賀牛(佐賀) 1809
太田原牛(栃木)  1177
十勝牛(北海道)  1147
10 宮崎牛(宮崎)  835
2007.7.31朝日新聞「be」掲載。
朝日新聞「アスパラクラブ」会員によるアンケートより。
角田信朗さんと編集部で候補を選択
見島牛(みしまうし) : 山口県萩市の北方45kmの日本海に浮かぶ離島「見島」に生息してきた和牛。
    日本では、明治維新に西洋の食肉文化が入ってきて以来、
    もともと体の小さかった和牛と、大型の海外品種による交配が進められてきた。
    その結果、日本古来の純粋な和牛は姿を消していったが、この「見島牛」は、
    離島という環境状況の中であったため、これまで他の品種との交配を免れ、
    世界でも稀に見る遺伝的に純度が高く、何世紀にもわたって純粋な和牛の血と姿を守り続け、
    1928(昭和3)年に国の天然記念物に指定された大変希少な牛で、現在一般公開されているのは、
    見島の現地と道の駅「萩往還公園」のほか、東京の上野動物園のみである。
    
    道の駅「萩往還公園」で飼育されている見島牛
    見島牛は1932(昭和7)年の最盛期には約700頭も飼育され、年に1回の子牛市場も開かれるなど
    流通も盛んに行われていた。しかし、農業の機械化により役用牛としての地位を失い、
    急減に頭数は減少し、1974(昭和49)年には31頭まで減少した。
    このため1967(昭和42)年に見島牛保存会が発足し、増頭に取り組みはじめた。
    1978(昭和53)年から増頭傾向に移り平成16年2月現在の飼育頭数は90頭(繁殖雌牛67頭、
    育成牛4頭、子牛19頭)となっている。現在、見島牛は見島牛保存会の7戸の農家によって保護され、
    育てられている。その中から食肉用として出回るのは年間12〜13頭と、非常に希少な牛で、
    和牛の霜降り肉の「起源」であり、和牛本来の「自然な」霜降りを持つのが見島牛である。
    純粋和牛の特質 : 見島牛は他の和牛と異なり、何世紀にもわたって純血を保ってきたため、
     遺伝的に脂肪交雑(霜降り)の能力が高まってきたと言われている。
     また、農耕用などの役用牛として使われてきたことと、草だけの低栄養に耐えてきたため、
     筋肉内にエネルギーを蓄える性質も高めてきた。
     そして見島牛の特質を生かす飼育方法でこのエネルギーを脂肪に転換することで、
     全身の肉が素晴らしい霜降り肉になる優秀な能力を持っている。
焼き肉(やきにく) = 焼き肉(料理関連に別掲)
レンタカウ(rental cow) : レンタカウ制度。雑草を食べて「除草」させるために農家などに貸し出すのこと。
    「レンタカウ」は「レンタカー」のもじりで、レンタル(借りる)とカウ(牛)を合わせた言葉。
    山口県柳井市の河内山哲朗市長の発案により、2002(平成14)年から始まったが、
    現在では京都府や大分県など他府県でも同様の取り組みが行われている。
    草刈りを必要とする土地に数頭の牛を派遣し、隣の田んぼのイネをウシに食べさせないために、
    弱い電流を流した柵で囲った区画で放牧を行うと、そこの草を牛が食べて
    きれいにしてくれるという仕組みになっている。農家では人手をかけずに除草ができ、
    畜産農家ではエサ代をかけずに牛を育てられるというメリットがある。
    「レンタカウ」は県の農林総合技術センターと畜産農家が貸し出している。
    レンタル料は、県から借りる場合は無料だが、畜産農家から借りる場合は
    レンタル期間や土地の面積、牛の輸送料などを借り主と相談して決める。
    山口県の施設にはおよそ60頭の“レンタカウ”が待機している。すべておなかに赤ちゃんのいる母ウシで、
    放牧にだすことで雑草から豊富な栄養をとり、運動不足からも解消される。
    山口県では、一人でも多くの人に利用してもらうために、“レンタカウ”の貸出しは無料にしている。
和牛(わぎゅう) : 産地のことではなく、品種のことを指している。
    その品種には、「和牛」の90%以上を占める「黒毛和種」の他に、北海道・東北地方の「日本短角種」、
    山口県の「無角和種」、高知県や熊本県などの「褐毛和種」があり、これらを総称して「和牛」と呼ぶ。
    国産牛(こくさんぎゅう) : その産地を指し、一定期間(3カ月)以上日本国内で飼育され、
     且つ、日本での飼育が最も長ければ「国産牛」となる。例えば、外国で産まれた牛でも、
     輸入されてから3カ月経てば(且つ外国での生育より長ければ)「国産牛」となる。
     従って、ホルスタイン種や交雑種(F1)などの品種は日本国産で「国産牛」であっても「和牛」ではない。
     反対に、「外国産の和牛」というのも存在し、例えば「豪州(産)和牛」などがある。




























































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