紫陽花関連(YSミニ辞典)
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紫陽花(a hydrangea)あじさい、しようか : 四葩(よひら)。手毬花。花色が淡空色・青紫色・淡紅色と、
    さまざまに変化するので七変化(しちへんげ)とも呼ばれる。
    6月15日の誕生花。花言葉は、花の色が七変化することからの「移り気」のほか、
    「いばりや」「無情」「あなたは冷たい」「あなたに会いたい」などがある。
    アジサイ科の高さ1.5メートル内外の落葉性小低木。アジサイの科名は、
    日本アジサイ協会の申し合わせ事項により、ユキノシタ科ではなくアジサイ科とされた。
    アジサイは、大きくは日本原産のガクアジサイ、その変種のアジサイ。そして、それらがヨーロッパで
    品種改良され日本に逆輸入されたハイドランジア(セイヨウアジサイ)に分けられる。
    ガクアジサイから日本で改良された園芸品種だが、西洋でさまざまな品種改良がなされ、
    今では、日本で約150種、西洋では400〜500種あると言われている。
    「東洋のバラ」と呼ばれるほど、ヨーロッパでは広く愛されている。
    この花に魅せられたオランダ商館医のシーボルトが、最愛の女性「お滝さん」にちなんで、
    アジサイの学名を「ハイドランジア・オタクサ」と名付けてヨーロッパに紹介したというエピソードがある。
    今では「ハイドランジア」の名で流通している。ハイドランジアは、ヨーロッパにおいてガクアジサイ、
    アジサイが鉢植え用に品種改良されたもので、装飾花がヨーロッパのアルカリ性土壌の影響を受けて、
    萼片の色がピンク、赤紫、紅など赤系になるのが特徴だという。
    日本原産種は生育地が酸性土壌のため青系か白。現在では、
    形はガクアジサイ系、アジサイ系、色は赤系、青系、白大きさは矮性種〜低木種と変化に富む。
    アジサイには、通常、アジサイ(紫陽花)と呼ばれるテマリ型のものや、マイコアジサイ、
    キヨスミサワガクジサイ、ウズアジサイ(渦紫陽花)、ガクアジサイ(額紫陽花)、
    ヤマアジサイ(山紫陽花)、カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)等の種類がある。
    墨田の花火、カメレオン、十二単、テマリなどの品種がある。葉は卵形で対生し、
    粗い鋸歯(きょし)がある。初夏、枝先に小花が密に集まり、大きな半球形の花序を形作る。
    花は萼(がく)が花弁状に発達した中性花。花色が淡空色・青紫色・淡紅色と変わる。
    雨の季節を彩る花で、雨の中、つややかに目を楽しませてくれる花だが、その葉には毒があり、
    人が摂取すると過呼吸や痙攣・麻痺などを引き起こし、死亡する場合もある。
    カタツムリも、アジサイの花は食べても、葉は食べないそうで、くれぐれも大葉と間違えて食さないように。
    昔から、赤いアジサイを6月の6のつく日に水回りにつるすと、お金がたまり、
    特に女性の厄除けになると言われている。また、家の裏鬼門に植えると良いともされている。
    [季語]夏−植物。
    管理方法 : セイヨウアジサイは日当たりのいいところを好むが、ヤマアジサイは半日陰を好むことから
     適した場所で育てましょう。水切れを繰り返すと弱ってしまうので、土が乾いたらすぐに水をやりましょう。
     丈夫に育てるには、根に見合った土の量が必要。買ってきたアジサイは、
     一回りか二回り大きな鉢に植え替えると水切れによる根の傷みを防げ、手入れも楽になる。
     鉢からアジサイをそっと取り出し、根鉢を崩さないように大きな鉢に入れ、土を足す。
     土が次第に古くなるため、2年に一度くらいは新しい鉢に植え替えた方がいい。
    花の色をきれいに出すには : 土が酸性だと青、中性や微酸性だと白やピンクがクリアに出る。
     一般的に日本の土壌は酸性である。白やピンクのアジサイを植える際は園芸用土1リットルに対し
     4〜5グラムの石灰を混ぜるとよい。最近は色に合わせた用土も売っている。
    挿し木の方法 : 挿し木には、元気の良さそうな茎や枝を選んで切り出し、切口を乾燥させないように、
     水をいれたペットボトルなどにすぐ浸す。鉢は通気性のよい素焼き製がお薦めで、
     用土は小粒の鹿沼土8、バーミキュライト2の割合で混合してつくる。
     ただ、水はけが良くなるように、混ぜる前に鹿沼土は1ミリのふるいにかけ、粉末状の部分を除いておく。
     鉢の底穴を網でふさぎ、軽石を敷いてから用土を入れる。肥料は必要ない。
     水の色が茶色から透明に変わるまで、水道で鉢の土に水をかける。
     ペットボトルから枝を取り出し、2〜3節ずつよく研いだ剪定ばさみか安全カミソリの刃で斜めに切る。
     原則として最下の節の葉は取り除く。初めに先端を削った割りばしの長さの半分から3分の1を土に挿し、
     切り口を傷つけないよう「通り道」をつくってから挿し穂を入れる。
     挿したら必ず指で土を押さえて密着させ、じょろで水をやる。
     完成後は、直射日光が当たらない軒下など明るい日陰に置く。水やりは霧吹きで全体にかかるようにし、
     晴れた日なら1日3〜4回行い、順調にいけば2〜3週間で発根する。
    参 : アジサイRiversideのHP)
    
    アジサイ寺頼光寺のアジサイ(無料素材を借用)
    
    山口県防府市のアジサイ寺「阿弥陀寺」にて(周南市の二家本さん提供)
    
    同上

    
    アジサイ寺頼光寺のアジサイ(無料素材を借用)
    
    紅白のアジサイ
    
    9月の半ばまで咲いていた紫陽花
    
    竜飛崎近くのあじさいロードのあじさい(2007.9.10撮影)
    
    山口県防府市のアジサイ寺「阿弥陀寺」にて(周南市の二家本さん提供)
    
    下松市内にて(2009.5.26撮影)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」の山あじさい(2009.6.13撮影)
    
    山あじさいの一種。光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)    
日本一のアジサイの名所
順位 場所(所在地の都道府県) 回答数(人)
箱根登山鉄道(神奈川) 2945
明月院(神奈川) 2532
三室戸寺(京都) 2212
矢田寺(奈良) 1311
六甲山・摩耶山一帯(兵庫)  1238
成就院(神奈川)  707
高幡不動尊金剛寺(東京) 604
神戸市立森林植物園(兵庫)  568
みちのくあじさい園(岩手)  550
10 本土寺(千葉)  398
2009.6.24朝日新聞「アスパラクラブ」会員によるアンケート
女優・いしだあゆみさんと編集部で候補を選ぶ
額紫陽花(がくあじさい) : 萼紫陽花。額の花(がくのはな)。額花(がくばな)。がくそう。
    花言葉は「素直」。6月11日の誕生花。学名は「Hydrangea macrophyllaa」。
    ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木で、庭木とされる。アジサイの原種で本州(南関東沿岸、伊豆半島)、
    四国(足摺岬)の暖地の海岸近くに自生し、高さが約2メートルにもなる落葉低木である。
    葉は対生し、楕円形〜広卵形で厚く、先が尾状にとがり、縁に鋸歯がある。
    6、7月頃枝先に直径10〜20センチの大形の散房花序をつける。
    花序の周囲に4、5枚の萼片から成る紫色または白色の萼(がく)からなる2.5〜4センチの
    装飾花に囲まれて、中央の小さい多数の両性花は目立たず一見蕾(つぼみ)に見え、結実する。
    周辺の花びら(装飾花)だけが開き、それがちょうど額縁のように見える。
    園芸品種にはより色鮮やかなものや、周りが八重になったものなどもある。[季語]夏−植物。
    
    
    
    
    
    
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    山口県防府市のアジサイ寺「阿弥陀寺」にて(周南市の二家本さん提供)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    アジサイ寺頼光寺のアジサイ(無料素材を借用)
    
    花びらが八重になっていて、夏の夜を彩る花火に似ている「隅田の花火」という額紫陽花
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    山口県防府市のアジサイ寺「阿弥陀寺」にて(周南市の二家本さん提供)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    
    光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)

    
    アジサイ寺頼光寺のアジサイ(無料素材を借用)

    
    額紫陽花。福岡博多区の民家にて(2009.5.31撮影)
    
    額紫陽花(2009.6.2撮影)
柏葉紫陽花(Snow Flake)かしわばあじさい : 学名は「Hydrangea quercifolia」。
    北米原産で、ユキノシタ科アジサイ属(ハイドランジア属)の耐寒性落葉低木で、
    樹高1〜2mの紫陽花の大型品種で、秋には葉が紅葉する。
    アジサイというより、ブッドレア(Buddleja:フサフジウツギ(房藤空木))に近い花であるが、
    装飾花の一花ずつを見るとアジサイであり、葉の形がカシワ(柏)の葉に似ていることから命名された。
    装飾花である白い花穂がボリュームのあるピラミッド状(長円錐状)となり、八重咲きと一重咲きがある。
    一重咲きの品種にはスノークイーン(Snow Queen)が流通している。
    また、カシワバアジサイの全部の花が装飾花になったものに、ハーモニー(Harmony)という品種がある。
    開花期は、5〜7月で、花穂高(花序高)は25cmくらいである。
    
    我が家の柏葉紫陽花(2009.5.24撮影)
    
    八重カシワバアジサイ。光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
日本アジサイ(にほんあじさい) : バラ目アジサイ科、日本原産のアジサイ。
    アジサイの仲間は日本以外にも、東南アジア、南北アメリカなどにも数十種の固定種が見られるが、
    日本において古くから栽培されているものを日本アジサイと呼んでいる。
    派手な印象の「西洋あじさい」と比べ、「日本原種のあじさい」は花も小さく楚々として控えめな印象で、
    華やかさでは劣るが、青紫色の基本種のほか、花の変化は多い。
    「あじさい」はもともと日本の固有種で、18世紀にヨーロッパに渡り、品種改良され、
    「西洋あじさい」が生れた。その後、「西洋あじさい」が日本に逆輸入され、日本の庭木として
    一般に広まった。その品種改良に使われたのが「がくあじさい」の種類、といわれている。
    日本アジサイと西洋アジサイの見分け方 : 葉っぱが、細長くてツヤの無いのが日本アジサイで、
     葉っぱが、丸くてツヤの有るのが、西洋アジサイである。
    管理方法 : 半日蔭〜日なたの腐植質の多い肥沃な土壌を好む。
     鉢植えでの栽培も簡単にできるが、毎年植え替えをした方がよい。
     その品種が持つ本来の花色を出すためには用土の酸度を調整する必要がある。
     日本の土壌は酸性になりがちで、青色は出やすい半面、赤色は出にくくなる。
     ピンク色〜赤色系の品種には石灰や赤色系アジサイ専用肥料などを株元に施し、
     本来の花色が出るように土壌を中性〜弱アルカリ性に調整する。
     枝が伸びすぎた場合は剪定を行うが、8月上旬までに行う。
     9月以降に枝先を切ると、翌年開花する花芽が無くなってしまうので注意しよう。
    参 : 日本アジサイ協会(HP)
    
    日本アジサイ
水無月アジサイ(みなづきあじさい) : 学名は「Hydrangea paniculata cv.Grandiflora」。
    ユキノシタ科アジサイ属。「水無月」とは陰暦6月を意味し、
    暑い時期の7月から9月下旬まで、長期間に渡ってに涼しげな白い花を咲かせる。
    花を円錐状に咲かせることから、「ピラミッド・アジサイ」とも呼ばれ、カシワバアジサイの仲間である。
    
    ミナヅキアジサイ
山アジサイ(やまあじさい) : 学名は「Hydrangea serrata」。一般的に、「がくあじさい」より小ぶりで、
    凛とした美しい花を咲かせる人気のあじさいで、装飾花が白から濃い赤に染まる人気の「紅」や、
    白い小さな八重の花を咲かせる「富士の滝」などがある。
    山アジサイ「クレナイ(紅)」
    
山アジサイの変種で、「サワアジサイ」とも呼ばれる。花は6月頃から始めは白で咲き出し、
    次第に紅色に変わる。アジサイより花が小さく、狭い庭向きで、花径も4〜10cmと清楚である。
    管理方法 : あまり暗い場所では花つきが悪くなるので、午前中に日光が当たる場所や、
     日中半日陰になる場所に置く。鉢土が乾かないように十分に水を与える。
     夏場は土が乾きやすいので、朝夕2回水をやる。肥料は春と秋に鉢花用固形肥料を与える。
     植え付け時期は10月か6月頃。西日や夏の直射日光の当たらない場所に堆肥や腐葉土を
     多めにすき込んで、水を十分に与えて植えつける。
     花が終わってから、花の下1〜2節くらいで剪定すると翌年も花を咲かせる。
    
    白から紅色に変化する山アジサイ「クレナイ」(周南市の二家本さん提供)
    
    山アジサイ「クレナイ」。光スポーツ公園内の「あじさい苑」にて(2009.6.13撮影)
    

    山アジサイ「富士の滝」
















































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