城関連(YSミニ辞典別掲)

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彦根城(ひこねじょう) : 日本の近世にあたる江戸時代に築かれた城の一つ。
    1600(慶長5)年の関ケ原の戦いに勝利した徳川家康は、徳川四天王といわれた武将の
    一人である井伊直政を、石田光成の居城だった佐和山城の藩主(18万石)とした。
    
    JR彦根駅前の井伊直政公像
    直政没後、滋賀県彦根市金亀町にある標高136mの彦根山に、鎮西を担う井伊直勝が
    1603(慶長8)年に築城を始め、途中、病弱な直継に代わり、弟・直孝が藩主となり、
    約20年の歳月をかけて1622(元和8)年に完成したのが彦根藩の連郭式平山城の彦根城である。
    また、現存例の少ない倭城築城の技法である「登り石垣」が良好な形で保存されている。
    なお、城の北側には玄宮園・楽々園という大名庭園が配されており、これらは国指定の名勝である。
    彦根山は「金亀山(こんきさん)」との異名を持つため、城は金亀城(こんきじょう)とも称される。
    多くの大老を輩出した譜代大名の名門、彦根藩井伊氏14代の居城で、
    幕府の西に対する備えの一角を担っていたが、幕末を迎えた。
    明治初期の廃城令による破却を逃れた数少ない城であり、
    天守閣・天秤櫓(てんびんやぐら)・三重櫓・太鼓門などが現存し、
    国宝に指定された現存天守のある4城の一つに数えられる。
    日本に12箇所現存する、安土桃山時代から江戸時代にかけて建造された天守を有する
    城郭の一つである。その12箇所の中でも、修復等を繰り返しつつも
    ほぼ創建当時の姿を維持し続けているものは、彦根城と姫路城の2城のほかには無い。
    彦根城は高松城と姉妹城縁組をしているが、これは高松城の第11代藩主頼總(よりとし)の奥方として、
    彦根藩主であった井伊直弼の次女千代姫が輿入れしている縁から、1966(昭和41)年に結ばれた。
    
    表門橋。2004(平成16)年1月19日、表門橋の最後の仕上げとなる擬宝珠(ぎぼし)の
    取り付けを行い、橋の本体工事が完了した。同年2月7日の竣工式終了後、表門橋が開通した

    
    2004年に架け替えられた「表門橋」。奥に見えるのは彦根城博物館
    
    「廊下橋」を渡って「天秤櫓(てんびんやぐら)」に入る。天秤櫓にかかる廊下橋は、
    山を登って天守に攻め込む敵に対して、橋を落とすことによってさらに防御を固めるためのもの

    
    天秤櫓(重要文化財)。門を中心にして両端に同じような2重2階の隅櫓を設置した形が
    まるで天秤の様な左右対称な形をしていることから、この名が付けられた。
    この櫓は羽柴秀吉の長浜城から移築したものといわれ、
    石垣はこの右側が築城当時の牛蒡積、左側は整った落とし積になっている。

    
    太鼓門櫓(重要文化財)。本丸への最後の関門である一重櫓門で、
    昔は太鼓を備え付けて登城合図に鳴らしたと言われている

    
    同上
    
    太鼓門櫓(天守側)
    
    国宝の彦根城天守附櫓(つけやぐら)及び多聞櫓(たもんやぐら)(東面)
    右端にある梯子の様な急な階段を上り、天守入り口に入って3階の天守に至る。

    
    同上。桜の木を外して撮った天守
    
    本丸天守の瓦
    
    彦根城より琵琶湖方面を望む
    
    東側の広場から望む天主正面(東南面)。3重3階白亜の天守。
    この天守は、日本全国で4件のみの貴重な国宝天守(ほかは姫路城、松本城、犬山城)の1つ。
    櫓に望楼をあげた古い形式の天守で、戦国時代から江戸時代への過渡期の形式と言われている。

    
    北西より望む天守と石垣(北西面)
    
    黒門参道
    
    同上、黒門橋側より
    馬屋(うまや) : 表門の外、内堀と道路を隔てた二の丸佐和口多聞櫓の下方にある
     細長い建物が馬屋で、常時10数頭の馬が藩主の出陣、野掛け、狩様として用意されていた。
     建立は元禄(1688〜1703)の頃とされている。
     現存する馬屋は全国でここだけで、国の重要文化財に指定されている。
     馬屋の建物はL字形をしており、佐和口の櫓門に接する東端に畳敷の小部屋、
     反対の西端近くに門があるほかは、すべて馬立場(うまたちば)と馬繋場(うまつなぎば)となっている。
     その数は21。つまり21頭もの馬を収容することができた。
     1968(昭和43)年に解体修理され、柿葺(こけらぶ)きの美しい稜線をもつ屋根と、
     白壁に簓子(さざらこ)下見板張りの外周との調和が素晴らしい。
    
    馬屋(外観)
    
    馬屋(内部)
    玄宮園(げんきゅうえん) : 玄宮楽々園。彦根城の北東にある、
     大池泉回遊(だいちせんかいゆう)式の旧大名庭園で、琵琶湖や中国の瀟湘(しょうしょう)八景に
     ちなんで選ばれた近江八景を模して造られた縮景園。第四代藩主直興が1677(延宝5)年に造営した。
     毎年9月中「虫の音を聞く会」が催され、大名庭園ならではの初秋が味わえる。
    
    玄宮園
    
    同上
    
    同上。右側に鳳翔台が見える
    凰翔台(ほうしょうだい) : 茶室。玄宮園内の築山に建つ趣のある建物。
     かつては、藩主が客人をもてなすための客殿であった。
     この凰翔台から眺める玄宮園の美しさはすばらしく、庭園を鑑賞しながら抹茶を楽しむことができ、
     池に浮かぶ蓮や菖蒲(しょうぶ)の花が咲く初夏の季節は、花の香りが園内を包む。
    
    池に映える鳳翔台越しに望む彦根城天守
    彦根城・玄宮園への問い合せ : 0749−22−2742(彦根城管理事務所)
                          0749−23−0001(彦根観光協会)
    アクセス : 東海道本線JR彦根駅下車、徒歩10〜15分
    
    彦根城・玄宮園観覧券(表)原寸10.6×7.4cm
    
    彦根城・玄宮園観覧券(裏)
    
    国宝の「彦根屏風」(部分)2000.4.23、朝日新聞より
    17世紀前半、各94.5×43.0〜48.2cm、紙本金地着色、彦根城博物館蔵

    
    「彦根屏風」
    参 : 彦根市(公式HP)、彦根観光協会(HP)、彦根城博物館(HP)




















































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