帯状疱疹(YSミニ辞典)
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帯状疱疹(Shingles)HZ、たいじょうほうしん : ヘルペス。神経痛を主とした再発型の「水ぼうそう」のこと。
水痘帯状疱疹ウイルスの感染により神経に沿って帯状に痛みを伴った発疹ができる病気だが、
水ぼうそうと違い、人にうつる心配はない。
子供の頃にかかった水痘(水ぼうそう)のヘルペスウィルスが再活性化することが原因の病気で、
完治した後でも
ウィルスは体内の「脊髄神経節」というところに残留していて、
数十年後に帯状疱疹として再活性することがある。過労やストレス、病気などで
免疫力が低下したときなどによって発症することから、「二度目の水ぼうそう」とも言われる。
特に60歳を超えた人々や、
ガンの化学療法を加療中の体内の免疫力が衰えた方に多く見られる。
症状 : 身体の左右どちらか片側の、神経の通っている部分が帯状に赤くなり、チクチク、
ピリピリと刺すような痛み、やがて水ぶくれができると神経痛のようなひどい痛みを感じるようになる。
このような痛みをともなう発疹で普通、胴体(胸や背部)や顔面に表れるが、帯状疱疹にかかった患者の
約半数については帯状疱疹後神経痛と呼ばれる痛みが数カ月、時には数年間も持続することがある。
原因不明の胸部や腹部の筋肉痛として発症することもある。
症状は神経節が通っている頭、顔面、胸、背部、臀部、脚など全身に起こりうる。
原因が見当たらない
頭痛、
リンパ節の腫れや発熱、全身倦怠も見られることが多い。
ほとんどが上半身と下半身に帯状に発症するが、耳の周辺や後頭部にできた場合には発見が遅れて
治療が長引くので、ビリピリとした痛みがあり、水泡が1つでも確認されたら早めに医師に相談しましょう。
応急手当
水疱の処置 : ●水疱は潰さずにしておく。
潰す、または破れるとそこから細菌感染が起こる。自然とした水疱が治るまでのサイクルを待つ。
患部を温めることは疼痛を緩和する : ●温めることは神経痛を和らげる効果があり、
入浴・カイロ・温湿布なども効果的だが、乾燥肌・敏感肌の人は痒みを増長させることがあるので
止めたほうが良く、帯状疱疹後神経痛の予防にもつながる。
患部を冷やすのは要注意 : ●帯状疱疹は体の一部を損傷して出来たものではなく、
神経の疾患であるため、患部を冷やすことはウイルスを活発化、神経痛を悪化させることになる。
入浴の有無 : ●医師との相談にもよるが、基本的に入浴はしても大丈夫だが、
水泡を潰さないように気をつける。乾燥し、痂皮
(かさぶた)になっていれば問題ないが、
水疱が破れたばかりだと細菌が侵入してきて、感染症を起こし、悪化する可能性がある。
入浴後、薬を処方された場合はそれを塗るなどしましょう。
妊娠中 : ●妊娠中は体の中で赤ちゃんを育てる為、免疫力が下がると言われので、
女性で帯状疱疹を発症させやすい時期でもあるのが妊娠中なのである。しかし帯状疱疹が胎児へ
与える影響はほとんどなく、妊娠中になった方の多くが元気な子を出産している。
帯状疱疹への不安は退いたものの、薬への不安は尽ない。鎮静剤や抗ウイルス剤の服用は
確率的には低いものの、胎児へ障害を持って生まれてくるかもしれない。
軟膏などの塗布薬や入浴で清潔を保ったりしましょう。また帯状疱疹と間違えるのが、
腹部に強い掻痒感を伴ってできる水疱で妊娠性疱疹という。
妊娠12週以降にできるもので、出産直後にもみられる。帯状疱疹と違い、水疱自体に痒みはない。
授乳中 : ●水痘・帯状疱疹ウイルスは飛沫感染・空気感染なので、
同じ空間に居るだけで免疫のない赤ちゃんには感染してしまうかもしれない。
また母乳を媒介として赤ちゃんの体の中に侵入する恐れも否めない。
妊娠中の時と同じく、抗炎症薬、抗ウイルス剤なども服用するため、基本的に授乳は中断となるが、
薬剤を服用しなければ授乳を断続しても良いとか、勝手に服用を中止するのは
体に影響が出る可能性があるので、自己判断せずに医師と相談しましょう。
治療 : 発症して3日以内の早期に抗ウイルス剤を使用することが極めて有効で、
痛みも発疹も軽減され、症状を押さえ後遺症の予防にも役立つといわれている。
抗ウイルス剤は点滴、内服、外用等あり、どの科でもみてもらえるが、
特に痛みが強い場合は後遺症の神経痛を起こさないよう、麻酔科的にブロックを受けたほうが良いが、
ブロックは点滴等療法と平行して行い約1カ月の入院が必要となる。一般的に発症後、
3週間前後で治癒するが、高齢者では後遺症として帯状疱疹神経痛が残ることがある。
漢方では体表がウイルスに侵襲されて陽気が外に発散できず「気」がうっ滞するために痛みが起こり、
発熱、発赤すると考え、「葛根湯
(かっこんとう)」、「五苓散
(ごれいさん)」、
「越脾加朮湯
(えっぴかじゅつとう)」、「消風散
(しょうふうさん)」、「十味敗毒湯
(じゅうみはいどくとう)」、
「温清飲
(うんせいいん)」などを用いる。
参 :
口唇ヘルペス
2005年の2月18日に突然に左手から左腕の数箇所に、押さえると痛む発疹ができた。
風邪の治療中だったので、若い内科の医師が、「皮膚科のことなので、効くかどうか分からないが
軟膏剤をだしておきましょう」ともらって塗布したが、全く効かなくて痛みが増すばかりなので皮膚科の
医院に行ったら「内科の先生でも帯状疱疹くらい分かるはずだが」と言って帯状疱疹に効く
軟膏をもらった。内科の軟膏剤は「リンデロン−VGクリーム0.12%」という皮膚炎の薬だったが、
10グラムもあり10日以上は使えそうなのに、2本も処方していたので使っていない1本は返品した。
しかし、その薬代は返してくれなかった。皮膚科の帯状疱疹の塗り薬は、
抗ウイルス剤の「シオスナール軟膏3%」の5グラムのチューブで、4〜5日で全快した。
たまたまダメ医師にあたったのが悪かったのか、5日間も効かない薬を塗り、痛みが長引くことになった。
問題の内科の先生は研修医で1カ月くらいで姿を消した。いつも診てもらっていた医師がいるのに、
病院は患者に医師を代える意向も聞かずに、高齢者ばかりを実験台にしているものと思われる。
その研修医が血液検査で漏らしていた項目を再採血して、1週間後に結果を聞きに行ったが、
なんとその項目を検査票に入れていなかったのである。「このためにわざわざ指定日にきたのに、
いいかげんにしてくれ」と言うと、「ほかの先生を紹介しましょうか」と平然と言うのである。
その病院は5人いた整形外科の医師が次々と辞めていって2人になり、8時前に診察券を出しても
12時過ぎになるので事務長に苦情を言うと、来月から医師が増えると言っておきながら、
2年にもなるのに元のままである。しかし、患者は他の病院にに移ったのか少なくなっていた。