世界の島(YSミニ辞典)

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ガラパゴス諸島(Galapagos Islands)ガラパゴスしょとう : 南アメリカ、エクアドル本土より
    西方約900kmから1200kmの赤道直下の南東太平洋上に散らばる大小多くの島と岩礁からなり、
    最も北のダーウィン島と南のエスパニョーラ島の間は220km離れている。ガラパゴスはスペイン語で
    「亀」の意で、正称は「コロン諸島」といい、コロン諸島州としてエクアドルの一州をなす。
    赤道直下に位置しているが、南極からペルー海流(寒流)が流れてきているせいで涼しい。
    諸島で唯一、島の北部を赤道が通過し、諸島で最も大きい島であるイサベラ島を含め、
    サンタ・クルス島、フェルナンディナ島、サン・サルバドル島、およびサン・クリストバル島の5つの
    大きな島を中心に30の島々と無数の岩礁からなり、現在、ガラパゴスの123の島に名前が付いている。
    フェルナンディナ島を除く主要4島にのみ住民がいて、約2万3千人が居住し、主要言語はスペイン語。
    面積は7844kmで、最大のイサベラ島は面積4640km、島内のウォルフ火山は
    海抜1707mの高さである。ナスカプレートとココスプレートの境界をなす
    カーネギー海嶺(かいれい)上にある玄武岩質岩石からなる火山島で、2009年4月に噴火し、
    最近もっとも活動的なラ・クンブレ火山(フェルナンディナ島)をはじめ大小無数の火山がある。
    大陸とは隔絶されていたからかペンギンが住んでる他、ガラパゴスゾウガメ、
    ガラパゴスリクイグアナ、ウミイグアナなど固有種の生物が多数生息している。
    天敵になるような大型の陸棲哺乳類は少ない。1835年に探検船ビーグル号
    この島を訪れて6週間にわたる観察を行ったチャールズ・ダーウィンが「種の起源」を著して
    進化論についての基礎的アイデアを得た島として有名である。
    1535年に発見されて以来、海賊の隠れ場所や捕鯨船の基地であったが、
    1830年にエクアドル領となった。サン・ク リストバル島に行政中心都市・プエルト・バケリソがある。
    1978年に世界遺産の自然遺産として登録されている(2001年海洋保護区も含め登録地域を拡張)。
    参 : ガラパゴス諸島(アートツアーHP)、[YouTube](ガラパゴス諸島)
グアム(Guam Island) : 西太平洋、マリアナ諸島南端にある面積541kmの小島だが、
    マリアナ諸島では最大の島で、コプラを産する。人口は約18万人。先住民チャモロが住んでいたが、
    16世紀にスペインが領有するようになり、1898年の米西戦争からアメリカ合衆国の領土になった。
    1941(昭和16)年から1944(昭和19)年までは、日本軍が占領統治していたが、
    当時は「大宮島(だいきゅうとう)」と呼ばれていた。
    1950(昭和25)年に合衆国議会によりグアム自治法(Guam Organic Act of 1950)が制定され、
    「アメリカ合衆国自治的・未編入領域(organaized unincorporated territory)」という政治的地位となり、
    米国が全面的に防衛権を持つことになった。このために土地を収用することもできる。
    1968(昭和43)年以降は公選によって選ばれた知事が内政執行にあたり、
    スキナーが初の民間人知事となった。グアム議会は立法院のみの一院制である。
    自主憲法草案が上程されたが、1979(昭和54)年の住民投票で否決された。
    その後も米国連邦政府による独立や自治の勧告は無視して、大国との
    特権的な関係から得られる利益を選んでいる。現在でも国際連合非自治地域リストに掲載されている。
    自治権の拡大に伴い、1972(昭和47)年以降、合衆国議会下院に、
    代表を1名選出できるようになったが、本会議での議決権のない「代議員」に過ぎず、
    住民にも大統領選挙の参政権がないなど、「準州」という扱いになっている。
    なお、現在、グアムにおいては死刑制度は廃止されている。
    現在まで米軍の太平洋戦略上、重要な空・海軍基地の一つとしてグアム島は活用され、
    近年は日本からの観光客を中心とした観光地、リゾート地として発展を遂げている。
    日本語では「グァーム」、「ガーム」と発音されることが多いが、
    近年は「グーアーム」の発音も主流になっている。
クリスマス島(Christmas Island) : @キリスィマスィ島(Kiritimati)。ハワイから真南に2000km、
     キリバス共和国の最東端、赤道直下に位置し、海抜1m以上のところがない低いフラットな島で、
     「地上最後の楽園」と世界中のダイバーやフイッシャーマン達から絶賛されている。
     人口はわずか3000人あまり。公用語はキリバス語と英語。
     ハワイ諸島を発見し、キャプテンクックの名で知られるイギリスのジェームス・クックが
     1777年12月24日のクリスマスイブに上陸したことにちなんで命名された。
     1957〜1958年にイギリスが、1962年にアメリカが、それぞれ大気圏内核実験を行った。
     回数は合計で20回以上に上る。実験は全て島の南東側、もしくは島から離れた場所の高空で行われ、
     さらに卓越した東よりの貿易風のために、島に放射線の影響は大変少なかったとされる。
     日付変更線の関係でキリバス共和国は世界で一番早く夜明けを迎える国で、
     その中でも東端に位置するクリスマス島は世界で一番早く21世紀の朝日が昇る島として話題になった。
     珊瑚礁だけで出来た島としては世界最大388kmの面積がある。
     東京23区620kmの半分以上の大きさがあり、キリバス共和国の国土面積の約半分に当たる。
    
     クリスマス島(キリバス共和国)
     珊瑚礁で出来たクリスマス島には「土」が無いため、農作物の収穫は見込めず、
     港が貧弱なため漁業も大規模には行われていない。
     熟したヤシの実の内側の白い部分を乾燥させたヤシの実石鹸やヤシ油の原料となる「コプラ」や、
     優れた保湿成分を持つ海藻「キリンサイ」を養殖して輸出している。
     クリスマス島では民族ごとに居住地区が分かれていて、白人系は公共施設がある
     セツルメント(居留地)地区、中国系は山の中腹にあるプンサーン(広東語で「半山」)地区、
     マレー系はカンポン(マレー語で村の意味)地区に住んでいたが、
     最近では観光産業の拠点になっているセツルメントに中国系も移りつつあるという。
     飛行機の便が悪いので大量の観光客が来ることはないが、年に2000人程度、
     ダイビングとフィッシングの観光客がある。
     日本の宇宙開発事業団(NASDA)の衛星追尾用のレーダーステーションがある。
     日本製スペースシャトル(HOPE−X)の実験機の着陸実験場の建設が行われている。
     日本から行くには、ホノルルで飛行機を乗り継ぎ、週1回の定期直行便で約3時間のフライト。
     クリスマス島の海の塩(Christmas Island Solar Salt)
      海水が流れてくる東側約7200km先のガラパゴス諸島まで一つの島もなく、
      ここには世界で最も汚染のない美しい海水が流れている。また、不思議な島の形によって、
      西から太平洋の豊かな南赤道海流をたっぷり迎い入れることも上質の天然海水塩ができる理由の
      ひとつである。この塩は、釜で煮るなどの一切の人工加熱をしていない。
      「世界一美しい海」と言われるクリスマス島のきれいな海から海水を汲み上げ、
      それを3〜5カ月かけて、熱帯の強烈な日差しと風の力だけで干し上げた。
      良質のナトリウムを主体として、カルシウムマグネシウムカリウム鉄分などのミネラル分が、
      海水のバランスそのままで結晶化している。ミネラル分が多く、
      塩化ナトリウムの含有量が少ないため、市販の塩のような「刺すようなしょっぱさ」がない。
      クリスマス島の塩は国連の援助で開始された塩田で、一時中断していた事業を
      日本の有志の手によって数年前に再開され、現在は日本のみに輸出されている。
      まるも株式会社(MHS)やスローネットなどが他の関連商品とともに販売を担っている。
     参 : クリスマス島ホームページキリバス共和国ホームページクリスマス島旅行ガイド
    Aインド洋の西オーストラリア州、パースの北西2360km、インドネシア、ジャカルタの南500km、
     ジャワ島の南300kmにあるオーストラリア連邦領の島で、同国交通地域省が治める。
     面積は143kmで、その63%が国立公園になっており、熱帯雨林で覆われている。
     クリスマス島はもともと無人島で、17世紀のはじめに発見され、
     1643年のクリスマスにイギリス東インド会社の船が改めて確認したのでこの名前がついたが、
     実際に上陸したのは1688年が最初だった。1887年に島で燐鉱石が見つかったため、
     海洋学者のジョン・マーレー卿やココス諸島を統治していたクルーニーズ・ロス家の要請で
     翌1888年にイギリスが領有を宣言し、1958年にオーストラリア領となった。
     首都はザ・セトルメント。公用語は英語で、通貨はオーストラリア・ドル(AUD)。
     燐(りん)鉱石の輸出が主産業だが衰退傾向にある。
     多数のアカガニが産卵期に島を埋め尽くすことで有名である。人口約1400人(2010年)。
     アクセス : オーストラリア、パース国際空港(国際線ターミナル)から「National Jet Systems」が
      週2〜3便、直通またはココス諸島ウェスト島経由(エクスマウスも経由する便あり)、所要時間6時間。
      国内線ではあるが、パースから出る際出国カード、パースに着いた際は入国カードが必要。
      着空港での検疫もある。外国人はパスポート提示要。
      ウェスト島経由の場合は、ウェスト島で機内に荷物を置いて一旦飛行場外に出て休憩できる。
      その際、搭乗券とパスポートを必ず所持すること(再搭乗の際、提示を求められる)。
      インドネシア、バリ島デンパサール国際空港から「Austasia Airlines」が週1便、直通、1時間半。
マダガスカル島(Madagascar Island)  : 自然の宝庫」として名高いマダガスカルは、
    アフリカ大陸モザンビークの沖合約400kmのインド洋南西部に位置する島国である。
    1960年にフランスから独立し、全域がマダガスカル共和国の領土となっている。
    首都はアンタナナリボ。北西にはコモロ諸島、東にはモーリシャスがある。
    島の総面積は587,041kmで、日本の1.6倍と想像以上に広く、グリーンランド島、ニューギニア島、
    ボルネオ島に次ぎ、世界第4位の面積を持つ島で、人口は2128万(2010年)である。
    島は南北方向に長く約1600kmで、東西方向で約570km。中央を南北に高い山が連なる。
    大昔、大陸から切り離されたために、固有の動植物がとり残された。
    この島には、アジア人が最初に移住し、その後、アフリカ、インドなどからも人が集まってきた。
    基幹産業は農漁業で、コーヒー・バニラ・タバコなどを産出。住民はマレー系ホバ族が多い。
    国内交通網や宿泊施設など観光面で問題はあるが、
    珍しいキツネザルやバオバブの木を見るだけでも訪れる価値は十分にある。
山口県の島(やまぐちけんのしま) = 山口県の島(別掲)


















































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