YSミニ辞典(航空関連)

[ホーム] [索引] [前項] [次項]                                          
伊丹空港(いたみくうこう) : 「大阪国際空港(おおさかこくさいくうこう)」の通称で、「大阪空港」は略称。
    大阪市の北西13kmにあり、2府県3市(兵庫県伊丹市と大阪府豊中市及び池田市)にまたがる
    国内線の基幹空港であり、航空法上の混雑空港で、レターコードは、ITM/RJOO。
    1939(昭和14)年1月開港。1994年(平成6)年9月3日までは国際線も
    発着していたが翌4日、泉州沖に関西国際空港開港と同時に国際線が全て同空港に移管された。
    滑走路はクロース・パラレルで1828mのA滑走路と3000mのB滑走路の長短2本が整備され、
    南方からの着陸・北方への離陸が主に行われている。
    B滑走路にはILSが設置されており、着陸機の誘導が行われている。
    
    伊丹空港(2011.7.27撮影)以下大阪のK.Kさん写真提供
    
    同上
    
    同上
    
    同上
    
    同上
    
    同上。離陸直前のJAL機
    
    同上
    
    同上。離陸滑走路まで誘導されるANA機
    
    同上。搭乗口接続間近のANA機
    
    同上
    
    同上
    
    同上

    
    同上。着陸ゲートに向かうANA機
    
    同上。離陸寸前のANA機
    府県の境界は、旅客ターミナルビル、モノレール駅、駐機場付近で複雑に入り組んでおり、
    各市の飛地も無数に存在する。警備する警察官は大阪府警察と兵庫県警察の
    両者(それぞれ所轄署は豊中警察署と伊丹警察署)が常駐している。
    そのため、他の第1種空港にあるような空港警察署は設置されていない。
    大阪市・神戸市・京都市などからなる京阪神都市圏のほぼ中心に位置するため利便性が高く、
    関西圏の国内線の基幹空港として利用されている。
    市街地に隣接していると言う立地上、周辺住民との間に騒音問題を抱えており、
    運用時間の短縮、総発着便数の規制(特にジェット機に対する規制)が行われ、
    2005年4月1日より、B747−400を除く3発・4発ジェット機の乗り入れが禁止され、
    2006年4月1日からは、残されたB747−400も乗り入れ禁止となった。
    逆に、市街地の空港のため制限区域が狭く、他の空港に比べ飛行機との距離が近いのが特徴で、
    近くには「千里川」という、頭上を飛行機がかすめていく有名な場所がある。
    2010年3月現在、大阪国際空港の国際線運航は中古機体の海外への売却回送や
    外国要人の専用機の発着が中心となっている。
    関西3空港の一つであるが、2011年5月17日、関西国際空港との統合法案が可決・成立した。
    参 : 大阪国際空港(公式HP)
     国際線はなくなったのに大阪国際空港の名を残しているのはおかしい。
    大阪空港も大阪にある関空とまぎらわしく、伊丹市にあることから「伊丹空港」のみですっきりする。

運輸安全委員会(うんゆあんぜんいいんかい) = 運輸安全委員会(別掲)
格安航空会社(Low−Cost Carrier:LCC)かくやすこうくうがいしゃ、ローコストキャリア : 新興航空会社。
    サービスの簡素化や食事や飲み物を有料にするなど、効率化の向上によって経費を大胆に見直し、
    大手より3〜7割ほど安い運賃で運航する航空会社のこと。
    大手の航空会社が提供する格安航空券とは別に、初めから格安、割安に設定された航空券を提供し、
    航空業界の規制緩和後に新規参入した航空会社をいい、
    米サウスウエスト航空やアジア最大手のマレーシア・エアアジアなどが有名である。
    日本では1990年代に航空関係の規制緩和が実施され、1996年にスカイマーク、
    北海道国際航空(エアドゥ)、1997年にスカイネットアジア航空、
    2002年にスターフライヤーの新興航空会社が誕生するに至ったが、誕生した後も
    依然として航空業界の厳しい規制が残っており、運航開始後数年で経営の苦境に立たされた。
    徐々に新興航空会社をとりまく状況が改善されるとともに、
    きめ細かい割引運賃の設定や徹底したコスト管理などにより、各社とも経営苦境から脱した。
    国を代表するナショナルフラッグキャリアなどの大手航空会社とは異なり、
    各国の国内線として運営することが多いが、最近では国際線も就航させる格安航空会社もある。
    海外の格安航空会社は経営状況も良好で、大手航空会社の買収をにらむ動きもでるほど、
    力をつけてきている。格安航空会社のビジネスモデルが脚光を浴びている。
関西空港(Kansai International Airport)かんさいくうこう : 「関西国際空港」の通称。「関空」は略称。
    大阪市の南西38km、大阪府南部、大阪湾内泉州沖5kmの人工島に作られた
    完全24時間運用の国際空港であり、航空法上の混雑空港である。レターコード(略号)は、KIX。
    1994(平成6)年9月4日に開港。日本の空港で初めて、旅客・航空貨物の両方の24時間運用を
    開始した。24時間運用開始は新千歳空港が先であるが、こちらは貨物便のみの運用であった。
    関西三空港(伊丹・関空・神戸)のひとつであり、関西の国際拠点空港として機能している。
    国際線が就航しているのは当空港のみである。2本のオープンパラレルの並行滑走路を有し、
    うち1本は成田国際空港と並び日本最長の4000m滑走路である。他の1本は3500m。
    空港所在地名は泉佐野市泉州空港北・泉南郡田尻町泉州空港中・泉南市泉州空港南。
    すべてが人工島からなる海上空港としては日本初のものである。
    日本初の海上空港は長崎空港であるが、こちらは元あった島を拡張・造成したものであり、
    ゼロから海を埋め立てて空港としたのは当空港が初である。
    
    関空ターミナル全景(パンフレットより)以下、大阪のK.Kさん写真提供
    
    連絡橋とりんくうビルをバックに着陸体制に入るANA機(以下、2011.7.22撮影)
    
    国際・国内の北ゲート
    
    国際線の発着場
    
    着陸後に搭乗ゲートに向かうUNITED航空機
    
    中国東方航空機
    
    中国南方航空機
    
    手前が離陸のANA機、奥が着陸体制のJAL機
    
    手前が離陸、奥が着陸のANA機
     当初は関空の開港に伴い大阪国際空港(伊丹空港)は廃港になる予定だったが、
    廃港推進派が存続に回るなどして伊丹空港は国内線のみ存続する事となった。
    また、関空の最有力候補地は当初は神戸沖であったのだが、神戸市がこれを拒否した為に
    大阪・泉州沖に決まった歴史がある。なお、その後神戸には神戸空港が開港した。
    2011年5月17日、関西国際空港と伊丹空港の統合法案が可決・成立した。
    アクセス : 鉄道(JR西日本・南海電鉄)やバス、高速船が利用されている。
            但し、風の影響で鉄道や車のアクセスに影響が出る場合もある。
    参 : 関西国際空港オフィシャルサイト
空港(an airport)くうこう : エア-ポート。航空機が発着し、旅客・貨物の航空輸送のための施設をもつ
    公共用の飛行場のこと。空港整備法によって指定され、国際路線用(第一種)、
    主要国内路線用(第二種)、地方の航空輸送用(第三種)に分かれる。
    
    小さな与那国空港
    針路なき交通政策(借金の山)
     空港は2009年8月現在、全国に98カ所(国管理26、自治体管理69、会社管理3)。
    2010年3月には茨城空港が開業予定である。
    国土交通省によると、国管理26空港のうち22空港は営業赤字(2006年度)である。
     日航は赤字路線の抱え過ぎが一因となり、政府保証付きの緊急融資を仰ぐところまで
    経営が悪化している。不採算路線の休止・減便を加速させつつある。
     県管理の青森空港は2008年度、約7億円の収入に対し、支出は約10億円。
    減便や休止があると、着陸料・停留料収入が落ち込む。
    一方で年間5億円前後かかる除雪費など維持管理費は軽くならない。
     約450億円の建設費を投じて2009年6月に開業した静岡空港に、
    県は「搭乗率保証」という奥の手で福岡便を運行にこぎつけた。
    搭乗率が70%を切った場合、運行する日航に対して運賃収入の不足分を県が税金で穴埋めする。
    2009年6〜7月の福岡便搭乗率は61.4%で、税金投入へ早くも黄信号がともっている。
     整備新幹線とともに族議員などの圧力で、最初から不採算と分かっている新空港や新路線を
    造ってきたが、このことが地方自治体だけでなく、借金大国の国も国の借金を加速させているのである。

    参 : 空港の需要予測ハブ空港空港整備法(法律)、F20

    神戸空港“誤算”多き1年、旅客数目標届かず、4年目にして財政計画は破綻
     神戸港沖の埋め立て地で開港した市営の神戸空港が、2007年2月16日で1年を迎えた。
     しかし、地方路線の低迷で、年間旅客数は目標の319万人に約50万人届かず、
     特に利用が少なかった新潟、熊本両路線は廃止が決まった。関西、大阪(伊丹)両空港がある
     関西エリアに、「造れば需要は生じる」と建設を進めた神戸市にとって「誤算」も多かった。
      神戸空港は神戸市が2006年2月に神戸港沖の埋め立て地に建設した海上空港で、
     総工費は3140億円(非公式なデータでは空港島の関連施設を含めると総工費1兆円とも)。
     5社が5路線22便を運航し、2008年度の利用者数は約258万人で前年度比約13%減で、
     着陸料収入も初年度を除いて見通しを下回り、2009年度は実質的な赤字となり、
     当初から採算性が疑問視されていた同空港の財政計画は開港4年目で行き詰った。
     日本航空は、2010年5月までに全面撤退する方針を市に伝えている。
      日本には空港が多過ぎる。離島を除いて赤字の空港から今の半分程度に減らすべきだ。
     年に数億円から数十億円もかかる空港の維持管理費も、すべて市民の税金が投入されているのだ。
     神戸市は2010年度に返済期限がくる空港島造成の借金395億円の償還が困難になったとして、
     新たに市債を発行し、返済を最長で20年間先送りする方針を固め、当初の財政計画は破綻した。
     多額の借金は造成地の売却収入で返す計画だったが、全体の数%しか売れず、資金調達の
     めどが立たなくなったのだ。ずさんな計画を立て、市民の税金の無駄遣いをした関係者よ、
     空港建設を許可した国の関係者とともに責任をとれ!!

    自民党時代の空港需要甘すぎた予測、2000年以降達成4空港のみ
     2000年以降、開港もしくは滑走路を拡張した全国30空港のうち、着工前の需要予測よりも
    実際の乗降客数が上回ったのは4空港にとどまることが、朝日新聞の調べでわかった。
    8割以上が結果的に「水増し」で、中には予測値の2割にも達しない空港もあった。
    全国の空港は現在97カ所。国や自治体の甘い予測値に基づき、
    次々に予算が付いていった構図が透けて見える。
     国土交通省によると、需要予測は滑走路やターミナルビルを新設・拡張する場合、
    実現すればどれだけの乗降客が見込めるかについて、事業主である国や都道府県などが人口増加率や
    経済成長率、航空機の運航頻度などから算出する。建設の適否や施設規模を決める重要な要素という。
     朝日新聞では、2000年以降の約10年間に開港や拡張を実施した30空港を対象に、
    例えば「開港5年後に100万人」などといった予測値と実際の乗降客数を比較し、「達成率」を割り出した。
    「2001年」「2005年」というように複数の予測値がある場合は、直近の「2005年」で算出した。
     この結果、実績が予測値を上回ったのは岡山、広島、山口宇部、天草の4空港。
    青森、高知、北九州など19空港は実績が予測値を下回った。
    達成率が最も高かったのは広島(110%)。滑走路の延伸に先立ち、
    1994年度に「05年度298万人」と予測した。05年度の乗降客数は329万人だった。
    逆に低かったのは、(1)奥尻(17%)(2)隠岐(21%)(3)北九州(24%)――の順。
    人口98万人の都市にある北九州の場合、1992年度に「2005年度522万人」と予測したが、
    実際は127万人(2006年度)。2002年度には「2007年度283万人」と下方修正したが、
    それでも126万人で、達成率は44%にすぎない。離島は生活路線とも言えるため、
    必ずしも高需要が求められているわけではないが、過大に見積もった例が多い。
    隠岐や種子島では「離島ブームで旅客増を期待しすぎた」という。
     一方、成田、羽田、静岡、関西の4空港は予測年度に達していなかったり、
    予測に盛り込まれた滑走路やターミナルビルなどが実際には造られていなかったりなどして、
    達成率は出できない。稚内、丘珠(おかだま)、沖永良部の3空港は
    「100メートルと短い延伸」(丘珠)などとして、予測そのものがなかった。(朝日新聞2009年11月22日)
空港コード → スリー・レター・コード(別掲)
空港スキャナー(full body scanner) : 全身透視型スキャナー。全身(透視)スキャナー。全身検査装置。
    服を透視して「全身(裸)」を確認する装置のこと。
    2009年のクリスマスに起きた米機爆破テロ未遂事件で、
    容疑者の男が金属探知機で検出できない粉末状の爆薬を下着に縫い込み、
    アムステルダム国際空港での保安検査をすり抜け、爆発物を機内に持ち込んでいたことから、
    このような爆発物を発見するため「空港スキャナー」と呼ばれる装置を導入する国際空港が増えた。
    これはX線やミリ波で搭乗者の体をスキャンして、衣類を透視した人体画像を表示できる装置である。
    これを用いると、衣類の内側にある爆発物や麻薬、セラミック製の武器などの異物を画面上で
    確認できるようになる。靴やベルトを脱ぐ手間が省け、数秒で検査が終わるという利点もある。
    事件現場となった米国やオランダが導入を始めたほか、日本でも導入の検討が始まっている。
     一方で、検査で得られる3D画像は性器の形や豊胸手術の有無まで映し出すため、
    プライバシー侵害との批判もある。これについてすでに運用が始まった現場では
    「検査官を現場から離して画像と人物をひも付けできないようにする」などの工夫も行われている。
    とはいえ広く国際世論の合意を得るまでには、時間もかかるものと思われる。
     今回の事件の容疑者が通過したオランダのスキポール空港には数年前からスキャナーが
    導入されていたが、プライバシー保護を理由にほとんど使用されていなかった。
    事件を受け、オランダ内務省は同空港でスキャナーの使用を開始すると発表した。
    米運輸保安局は2009年に150台購入し、2010年にはさらに300台購入して導入を拡大するという。
    義務化を求める声が強まりそうだ。スキャン検査は一部の搭乗客のみを対象とするとのことだが、
    万が一拒んだ場合には搭乗は許可されないとのこと。
     ヌーディスト協会が空港での全裸スキャナー検査に大賛成で、
    その理由は「空港職員が数秒間だけ乗客の裸を覗くことになるとしても、
    それは人体の自然のままの姿を目にするだけであり、その検査で空での安全が確保されるのであれば、
    これほど歓迎されるべきことはない」と正式コメントをしているが、私はヌーディストではないが、
    空港スキャナーには賛成だ。爆破されて死ぬよりは数秒間見られるくらいはがまんする。


    タンソンニャット空港にX線スキャナー検査機導入
     ベトナム航空局航空安全委員会はこのほど、ホーチミン市のタンソンニャット空港に
    旅客の全身をX線スキャナーで透視する検査機を導入すると発表した。
    計画では、2007年第3四半期から同空港を利用するすべての旅客に検査を義務付ける。
     同委員会によると、通常の装置による検査では、
    衣服の下に隠された麻薬や爆発物の発見が困難な上、麻薬密売者の中には麻薬を自ら飲み込み、
    体内に隠して税関を通過する手段を取る者も多くいるため、同検査機の設置を決定したという。
     ハノイのノイバイ空港でもこの検査機を導入するが、疑わしい人物にのみこの検査を行う予定。
     ベトナムの空港では2年以上前から使用されていたのに、当時はなぜ問題にならなかったのだろう。
空港の外資規制(くうこうのがいしきせい)
    国土交通省が2008年の国会に提出を予定している空港整備法改正案で、
    当面、羽田と成田両空港の主要施設運営会社と2009年度以降に上場する成田空港会社を対象に、
    外国人の運営会社株式保有比率を議決権ベースで3分の1未満に抑える規制のことをいう。
     その理由として、国交省は、「空港の経営権を外資が握ると安全保障上の懸念が生じかねない」と
    主張する。羽田空港のターミナルビルを運営する日本空港ビルデングの株式の約20%を
    豪州系ファンドが握っていることが規制論のきっかけになった。
     空港は日本の交通、物流の拠点であるだけでなく、検疫や出入国の管理など、
    公益性の高い業務を担っている。その空港が外資に支配されれば、国の安全が脅かされる恐れがあり、
    安全保障と危機管理から主要国並みの規制措置が必要だとしている。
     この規定を盛り込んだ空港整備法改正案を2008年春の国会に出そうとしたが、
    規制は日本への投資を妨げるとし、自民党の関係部会や渡辺金融相などの閣僚からも反対が出て、
    外資規制は法案から外された。
     成田空港の主要施設運営会社は、2009年度にも完全民営化され、株式を上場する予定であり、
    それに備え、国交省の規制案は、主要空港や施設運営会社の株について、歯止めかけることとしている。
     海外では豪州のシドニー空港、タイのバンコク空港、ニューヨークのJFK空港が導入し、
    フランスのシャルル・ドゴール空港やオランダのスキポール空港では、
    政府が50%以上を保有することが義務付けられている。
    民営化された空港で資本規制が無いのは、英国、デンマーク、ベルギーの一部の国に限られる。

    国際空港などの主要施設の運営は国営で行えば規制などする必要はないのに・・・
    なんでも民営化で、天下り組に門戸を開くことになるのは賛成できかねない。
    外資は株主配当を最重視し、経営の実権を握った場合、当期利益の大半を配当原資に回すことから、
    完全民営化後の空港管理会社が良好なサービスを合理的な料金で提供してくれるだろうか。
    利用客にとっては今のままの不安のない方でよいのに。

空港の需要予測(くうこうのじゅようよそく) : 需要予測とは空港や道路、駅などを造った場合、
    どれだけ利用してもらえそうかを予測したもので、数値の大きさ次第で造るかどうか、
    規模をどうするかを決める。空港の場合、@全国や周辺市町村の将来の人口の増減
    A同様に経済成長率B就航が見込める路線、便数、所要時間、
    などをもとに特殊な数式で割り出すのが主な方法である。
    専門的な作業だから、国や都道府県などの事業主は民間の研究機関に頼むことが多い。
    厳しい財政事情の下、空港整備について重点的かつ効果的な実施が求められており、
    空港整備の必要性についてより的確な評価が必要となっている。
    需要予測は、空港整備の必要性、施設整備の規模の検討材料となるほか、
    事業評価としての費用対効果分析の基礎データとしても重要なものである。
    空港整備事業の評価等の基礎となる航空需要予測については、
    各空港の設置管理者(実施者)により実施されているところであり、
    これまでも予測した時点での知見等を踏まえ、適切に実施してきたものと考えられるが、
    近年の需要予測手法の研究・開発等や、関係データの整備といった諸情勢を踏まえ、
    今後とも需要予測の一層の精度向上を図ることとしている。
    しかし、関空の着工前に国は、2000年度の発着回数を19.8万回と予測したが、
    実際は12.4万回しかなかったように予測が甘く、大きな赤字につながった。
    最近10年間に開港・拡張した30空港で、当初の予測を上回る客がいた空港は2割もなかった。
    景気が悪くなったり人口が増えなかったりなど元々のデータがずれると予測は外れるし、
    テロや伝染病も想定外だが、それでも全体的に甘かったと言える。
     関空や伊丹空港が近くにあるのに造った神戸空港は赤字になるのは予測できたにしても、
    既存の空港まで減収になるのである。日本のような狭い国土に97カ所もの空港は必要なく、
    より安全な新幹線やリニア新幹線が開通すれば、もっと赤字になるのは目に見えている。
    空港の破綻は地元県民や国民が税金で背負うことになるし、赤字空港は減らすべきだ。

    国内航空需要予測の「留意すべき事項」
    T.国内航空旅客の需要予測手法
      国内航空旅客の需要予測については、@「国内旅客総流動量」、A「地域別旅客流動量」、
      B「地域間旅客流動量」及びC「機関分担交通量」の各段階に分けて予測を行う。
      算出された航空旅客流動量については、さらに路線別に予測を行う。
    U.妥当性の確認
      Tの内容に従って需要予測を行うことにより、予測精度の向上及び各実施者間での整合性の
      確保が図られるとともに、以下の観点から、予測結果についての妥当性の確認を行う。
      @当該空港において、路線別に過去の実績の推移(伸び率)と、予測値の推移(伸び率)の比較を
      行い、大きな変動が見られる場合には競合交通機関の整備等との関連について要因分析を行う。
      A当該空港の予測結果についてマクロ的な観点からの評価も必要である。
      例えば、全国国内航空旅客の見通し(航空局予測)等を参考に、当該空港の予測結果が
      全国的な動向と異なる傾向となっている場合には、その要因について分析を行う。
      自空港または近接する他空港が新設される場合の需要予測においては、
      自空港のみでの@及びAの確認は困難であるため、
      自空港及び近接する他空港の総需要を算定の上、@及びAの分析を行う。
空中衝突防止警報装置(Traffic Alert and Collision Avoidance System:TCAS)
    くうちゅうしょうとつけいほうそうち : 航空機同士の空中での衝突を防止する装置。
    周囲約10kmを飛んでいる他の航空機の位置や高度などを操縦室内の画面に表示し、
    近くを飛行する航空機と衝突する危険性があるとき、操縦室のパイロットに警報を出したり、
    衝突を回避する操作を指示したりして、航空機同士の空中衝突を防止する。
    この装置を装備する航空機は、周辺を飛行する航空機と電波で情報を交換し、
    常にお互いの位置関係を割り出している。
    相手機の高度や位置から衝突の可能性があるかどうかを計算し、
    45秒以内に衝突する危険性があれば警報を出す。
    さらに、衝突の危険性が30秒以内に迫れば、パイロットに衝突回避操作を指示する。
    警報や衝突回避操作は、TCASに視覚的に表示されるほか、
    操縦室のスピーカーから「上昇」または「下降」の回避指示(RA)を音声で流すなどして注意を喚起し、
    パイロットに進路の修正を求める。装備していない軍用機に接近しても働く。
    日本の航空会社は、2001年からTCASの装備が義務づけ られていて、RAに基づいて回避操作を行い、
    ニアミスの危険があったと機長が判断した場合は、国土交通省への報告が航空法で定められている。
    また、国際民間航空機関(ICAO)も187の加盟国に対し、
    2003年1月までに30人乗り以上の民間機に装備することを義務づけている。
    ドイツ南西部で起こった旅客機と貨物機の衝突事故では、旅客機のTCASは
    「上昇」を指示していたのに、管制官の指示に従って降下したことが原因と見られている。
    2001年1月の日航機ニアミス事故でも、同じような出来事があった。
    国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会は、
    TCASの回避指示と管制官による指示が相反する場合、TCASの指示を優先すべきであるとして、
    明文化した規定を盛り込むように国際民間航空機関にも勧告している。
航空・鉄道事故調査委員会 → 運輸安全委員会に改組
航空会社コード → スリー・レター・コード(別掲)
航空管制官(こうくうかんせいかん) : 国家公務員として航空交通管制業務に従事する者。
    空港の管制塔から、離着陸の許可・飛行の方向・高度などの指示をパイロットに送る
    航空交通管制業務を行う国家公務員で、国土交通省の管轄下にある職種である。
    無線で操縦士(パイロット)と交信し、目視やレーダーを使用しながら離着陸許可や
    地上走行に関して指示したり、他航空機の交通情報などの様々な情報を提供することにより、
    様々な目的で飛行している多種多様な航空機が安全にかつ円滑に飛行できるようにしている。
    航空管制官になるには、2つ方法がある。1つは、人事院が実施する航空管制官採用試験に
    合格する道で、28歳までなら受験できる。1次試験は例年9月に実施される。
    合格率は約1%という超難関である。もう1つは、航空保安大学校学生試験に合格し、
    航空管制科で学んで卒業する道で、こちらは21歳未満でないと受験できない。
航空機搭載レーザー(Airborne Laser:ABL)こうくうきとうさいれーざー : 機上搭載レーザー。
    米空軍が現在研究・開発中のTMD構想の弾道ミサイル迎撃システムである。
    化学反応レーザーを航空機に搭載し、相手国の弾道ミサイル発射基地近くの上空付近に滞空させ、
    弾道ミサイル発射直後で上昇中のミサイルに化学レーザーを照射し破壊するシステム。
    しかしレーザーの出力・照準方法と数百キロ離れた目標に対するエネルギー損失による
    確実な破壊の確証が得られず開発は遅延しているが、
    米国は2004年から2005年にかけて初期配備を検討していた。
    石破防衛庁長官は2004年5月12日の衆院有事法制特別委員会で、
    日本として導入の検討や米国との共同研究の可能性を探る必要があるとの考えを示したが、
    日本を攻撃するかどうか判別できない上昇段階での迎撃は、
    集団的自衛権の行使に抵触する恐れがあり、また相手の発射基地近くまで軍用機を飛ばす
    必要もあるため、専守防衛の観点からも議論を呼んでいる。
航空券(Air Ticket、Airline Ticket、Passenger Ticket)こうくうけん
    旅客機に搭乗する際に必要な乗車券の一種で、航空会社の国内・国際旅客運送約款に基づき、
    乗客に対して発行される有価証券(証票)であり、第三者に譲渡することはできない。
    航空券には搭乗する者の氏名、年齢、連絡先、搭乗する区間、便名、座席等級、
    適用する運賃金額、有効期間など記載事項などが定められている。
    国際旅客運送では、1929年の国際航空私法会議で採択されたワルソー条約(Warsaw Convention)
    により、記名のほか予定寄航地、運送航空会社および責任規定が必要である。また、
    国内線間・国際線間および相互の連帯輸送により、1枚の航空券を利用できることにより利便が増えた。
    搭乗予定便の記載のない航空券の有効期間は発行日の翌日から国内線60日間、国際線1年間である。
     全席指定席(あるいは定員制の自由席)である航空機の特性上、航空券は、航空機に搭乗する際は
    チェックインという手続により搭乗券(とうじょうけん)といわれる証票に換える必要がある。
    搭乗券には航空券に記載されている事項のほか座席番号や搭乗ゲート番号等が記載される。
    国内線の航空券は航空券と搭乗券が一体になったものが使用されている。
     航空券を紛失した人が搭乗する際は、改めて全搭乗区間か未搭乗区間の航空券の購入が必要である。
    しかし搭乗しないときで未使用であれば、運賃および料金は、
    所定の手続を経て払戻しを受けることができるなど、高額券としての配慮がある。    
JALとANAの主な割引運賃(国内航空券)
名称 JAL 4回
回数券

ビジネス6
特便
割引1
特便
割引7
先得
割引
バーゲン
フェア
おともde
マイル割引
往復割引 シャトル
往復割引
ANA リピート
4回
ビジネス
リピート
特割1 特割7 旅割 超割 いっしょに
マイル割
最大
割引率
約38% 約38% 約55
約47% 約74
約70% 本人往復
約1万
マイル他
約14% 片道
14900
約58% 約36%
座席数
制限
なし なし あり あり あり あり あり なし なし
購入
予約制限
当日 当日 前日 7日前 28日
特定の
期間内
14日前
〜4日前
当日 35日前
〜当日
予約変更 × × × 条件付で
条件付で
Web予約
・購入
条件付で
条件付で
備考 同一
区間
4回分。
120日
以内に
利用
法人向け
出張
サポート
システム
専用
便限定 便限定 便限定 期間限定
で全路線
全便
マイレージ
会員本人
を含む4
人までの
グループ
の同一便
同一区間
往復
同一区間
を90日
以内に
往復
東京〜
大阪間
のみ。
7日以内
に往復
限定路線
の全便
朝日新聞2007.12.22「国内航空券」参照・引用
航空母艦(an aircraft carrier)こうくうぼかん : 空母(くうぼ)は略称で、航母(こうぼ)とも呼ばれる。
    水上機ではない航空機を積み、これを艦上で発着させるための飛行甲板を備え、
    航空機に対する格納・整備能力と航空燃料や武器類の補給能力を有し、
    海上で単独で航空戦を継続する能力を有する軍艦(艦艇)の艦種の一つ。
    派生の艦種/呼称に、装甲空母、潜水空母、対潜空母、護衛空母、ヘリ空母などがある。
    空母を規模によって区別する場合、正規空母、軽空母、護衛空母と大別することが多い。
    また、類似の艦種に水上機母艦、強襲揚陸艦などがある。
    第二次世界大戦以降、戦艦にかわって海上兵力の中心となり、
    たくさんの航空機を載せて海を移動する航空基地ともいえる。
    空母は建造技術が難しい上に、ばくだいな建造費と運用経費がかかる。
    艦載機がジェット化し大型で高速になったため、飛行甲板や発着艦装置に高度な技術が必要になった。
    米空母などは、ゴムパチンコに似た巨大な装置で航空機を打ち出すカタパルト方式を、
    またロシアなどは自力で滑走して飛び上がるスキージャンプ方式を採用している。
    空母は常に潜水艦や水上艦と組んで行動するため、随伴艦も不可欠であるし、
    まとまった数の艦載機もそろえなければならない。
    多くの燃料も食うし多くの乗員も必要で、米空母の乗員は1隻で5千人前後もいる。
    攻撃の標的になりやすい巨体の空母を守る駆逐艦や潜水艦も必要で、
    1艦隊につき約200億ドル(約1兆6千億円)かかるという試算もある。
    維持や修理に年間約1200億円必要とも言われる。
    空母の歴史 : 1917(大正6)年に英巡洋戦艦フューリアスが
     空母に改造されたのが最初の本格的な空母だと言われる。
     最初から空母として設計/建造されたのは、英国のハーミーズ、日本の鳳翔からである。
     第二次世界大戦中に行われたタラント空襲や真珠湾攻撃、その後の太平洋での諸海戦を経て、
     それまで「補助艦艇」と思われていた空母こそが戦場の真の支配者であると認識されるようになった。
     第二次世界大戦後、戦略弾道ミサイルの登場により、空母不要論が唱えられる時期もあったが、
     紛争地域への緊急展開能力と汎用性の高さから、冷戦後は空母の価値が再評価された。
    各国の空母 : 2009年10月現在、空母の保有状況(隻数)は、
     米国11、英国3、イタリア2、ロシア1、フランス1、スペイン1、インド1、タイ1、ブラジル1、である。
     オーストラリアとアルゼンチンは空母を保有していたが、退役後に建造されていない。
     大きさは米国の10万トンを上回り100機近い最新鋭機を運用する原子力空母から、
     タイのチャクリ・ナルエベトのような1万トン級まで様々である。
     英、仏、伊、印各国などは、新たな空母の建造を進めている。
     現役の代表的な空母としては、ニミッツ級(米)、アドミラル・グズネツォフ級(ロシア)、
     シャルル・ド・ゴール級(フランス)、V/STOL空母インビンシブル級(イギリス)などがある。
     中国には観光会社など非軍事目的で活用している空母が3隻あるが、
     そのうちの1隻は「軍事転用の可能性がある」と、専門家から指摘されている。
     中国はすでに空母の建造に着手している。    
各国の空母保有状況(2011年9月現在)
国名 保有数 主要艦名 満載排水量 形式 記事
米国 11隻 ニミッツ 91500トン 原子力空母  
ロシア 1隻 クズネツォフ 58500トン 通常動力型  
英国 1隻 インビンシブル 20600トン 軽空母   
フランス 1隻 シャルル・ドゴール 42500トン 原子力空母  
イタリア 2隻 カブール 27100トン 軽空母  
スペイン 1隻 プリンシペ・デ・アストゥリアス 17188トン 軽空母   
ブラジル 1隻 サン・パウロ 33673トン 通常動力型  
インド 1隻 ビラート 28700トン 軽空母   
タイ 1隻 チャクリ・ナルエベト 11485トン 軽空母   
中国  1隻 ワリャーグ(旧ソ連軍空母改修) 67000トン 通常動力型 未就役
2011.8.11、9.18、朝日新聞(ジェーン年間やミリタリーバランスなどから
作製)より。軽空母は垂直・短距離離着陸機を運用する通常動力型。 
中国のワリャーグは2011年8月10日より試験航行。艦載機約50機搭載可。
    
    全長333mの米原子力空母「ジョージワシントン」。戦闘機など約70機を搭載
    
    同上
    参 : 旧日本海軍の空母一覧

    空母、インドも強化、中国を意識し3隻態勢へ(2011.8.21、朝日新聞より)
     インドが空母の配備拡大を急いでいる。配備中の英国製の中古艦「ビラート」1隻に加え、
    自前の1隻を建造中で、さらにロシアからも1隻を購入する。
    旧ソ連軍の空母を改修し、2011年8月、出航させた中国への対抗心が見え隠れする。

    「いやぽぽ」のホームページで、フリー素材(Military)の「航空母艦」から
    旧日本海軍の空母や艦載機の精巧なイラストをダウンロードできる。

    米国とともに2大軍事大国と言われるロシアに空母がたった1隻しかないことには驚いたね。
    また、中国海軍に「国の力の象徴」とされる空母が1隻もないことを初めて知ったが、
    年々の増加率が2ケタの国防費は、空母を建造するための貯えだったのだろうか。
    小型ではあるが、タイに空母があるのも知らなかった。
    敗戦国のドイツや日本に軍事目的の空母がないのに、何故イタリアが保有しているのだろう。
    英国はいつの間にか3隻から1隻になっているが、膨大な維持費のために廃艦にしたのだろうか。

スリー・レター・コード(three letter code) : 世界共通で、3つの文字で形成されたコードのことを言う。
    航空券やホテルを検索予約する時、目的都市名や空港名の代わりに旅行業界などで使用される。
    3レターコードには以下の3種類がある。
    @空港コード(Airport Code) : 空港を特定する為に使用されるコードのことで、現在、
     世界には約1万の空港があるが、すべての空港はスリー・レター・コードで表せるようになっている。
     羽田の東京国際空港のHNDや成田の新東京国際空港のNRT、大阪の関西国際空港のKIX、
     伊丹の大阪国際空港はITM、福岡空港のFUK、北海道の新千歳空港はCTS、
     広島空港のHIJ、山口宇部空港のUBJ、高松空港のTAK、那覇空港のOKAなどがある。
     2005年2月17日開港した名古屋・セントレアの中部国際空港が元の名古屋空港のNGOを使い、
     小牧の名古屋空港はNKMに変更された。
     ちなみに日本の空港種別の第1種は、国際空港路線に必要な飛行場のことで、
     赤字の5空港がある。第2種は国が管理する主要な国内輸送に必要な飛行場、
     第3種は都道府県が管理する地方的な航空輸送を確保するための飛行場で、
     青森空港(AOJ)、福島空港(FKS)、大島空港(OIM)、佐渡空港(SDS)、岡山空港(OKJ)、
     屋久島空港(KUM)、石垣空港(ISG)、与那国空港(OGN)などがある。
     3つの空港を持つアメリカのニューヨークの場合、都市コードとしてのニューヨークはNYCで、
     空港コードには、ジョン・F・ケネディ国際空港→JFK、ラガーディア空港→LGA、
     ニューアーク国際空港→EWRがある。
    A都市コード : 空港のエリアを特定するコードのこと。
     空港コードを一まとめにしたものが都市コードで、HNDやNRTエリアが東京のTYOで、
     大阪のOSA、札幌のSPKなどがある。
     アメリカのニューヨーク(New york)はNYC、イギリスのロンドンはLON、フランスのパリはPARとなる。
     覚えにくいコードは、関係のある単語がほとんどないイギリスのバーミンガム(Birmingham)→BHX、
     フランスのカンヌ(Cannes)→CEQ、タイのチェンマイ(Chiang mai)→CNX、
     アメリカのニューオリンズ(New orleans)→MSY、スペインのマルベーリャ(Marbella)→QRL、
     ロシアのモスクワ(Moscow)→SVO、スペインのセビリア(Sevilla)→SVQ、
     カナダのモントリオール(Montreal)→YULなどがある。
    B航空会社コード : 航空会社を特定するコードで、日本ではJALやANAなどがある。
     ちなみに、航空会社の略称に、ツー・レター・コード(2 letter code)といわれるものがあり、
     日本航空(JAL)=JL、全日空(ANA)=NH、ユナイテッド航空(United)=UA、
     ノースウエスト航空(Northwest)=NW、・アメリカン航空=AA、
     コンチネンタル航空=CO などがある。
羽田空港(はねだくうこう) : 東京国際空港(Tokyo International Airport)の通称で、
    東京都大田区羽田空港にある空港法4条で法定されている国土交通省管理の第一種空港である。
    1931(昭和6)年8月25日に国営の民間飛行場「羽田飛行場」として開港以来、
    日本最大級かつ東京、首都圏を代表する空港である。新東京国際空港開港後は国内線の発着を
    主としていながら2010年7月現在、利用者数は世界でも有数の規模を有する。
    当空港は、日本航空・全日本空輸・スカイマークなどの国内線ハブ空港である。
    飛行機の搭乗案内では単に「羽田行」などと表示されることがある。
    この「羽田」は当空港周辺の旧町名に由来する。また、2010年4月現在、
    一部の国との間に国際線定期チャーター便が運航されており、事実上国際線専用空港である
    成田国際空港との区別を明確にするために「東京(羽田)」と表記されることもある。
    2010年10月21日に4本目の滑走路と新しい国際ターミナルの供用をそれぞれ開始し、
    同31日からは国際線定期便が就航する予定である。
     年間の航空機発着回数は約28万5000回。航空旅客数は
    約6673万人(一日あたり約18.2万人)で、それぞれ国内最大(2位はいずれも成田国際空港)。
    航空貨物取扱量は約849万トンで国内第2位(1日あたり約2320トン。1位は成田国際空港)。
    A滑走路とC滑走路は平行滑走路のオープンパラレル配置で、同時離着陸が可能である。
    
    羽田空港で整備を待つ全日空のボーイング747−400(ピカチュー・テクノジャンボ)
    
    1960(昭和35)年当時の羽田空港(機体はBOACのボーイング707))
    羽田空港の国際化
     4本目となるD滑走路(2500m)完成に伴い、昼間の発着枠が現在の年約30万回から
    約33万回に増え、増加する約3万回(1日40往復分)はすべて国際線に割り振られる。
    別枠として深夜早朝の国際線枠3万回も新たに設けられる。
    3年後には発着枠を年44万7千回まで増やす計画である。
ハブ空港(はぶくうこう) : 国際ハブ空港。国際線はもちろんのこと国内線の乗りつぎもできる、
    国内と海外の空港を結び、乗客の乗り継ぎや貨物の積み替えなど、
    航空のネットワークの拠点になる国際拠点空港のこと。各地に路線がつながる様子が
    車輪の中心軸(ハブ)から放射線状に延びるスポークに似ているので、こう呼ばれている。
    国際的なハブ空港としては、ロンドンのヒースロー空港、パリのシャルル・ドゴール空港、
    ニューヨークのジョン・F・ケネディ(JFK)空港が有名で、アジアでは、
    韓国の仁川(インチョン)空港や香港空港、上海の浦東(プートン)空港、シンガポール空港がある。
    仁川は2001年に開港し、大型機が使える滑走路が3本もある。ソウル市内から車で50分ぐらい。
    日本の地方空港とも結ばれていて、最近では最寄りの地方空港から仁川を経由して
    欧米に出かけるケースも増えている。アジアと世界を結ぶ「玄関」になっている。
    世界中から人や物が集まり、周辺の経済が活性化する。観光など関連するビジネスも生まれる。
    乗り継ぎが便利になるから国際的な会議も開かれる。
    地域だけでなく、国全体にとっても、大きなメリットになる。
    成田や関空がハブになれない理由のひとつに、航空会社が払う着陸料金の高さが問題と言われている。
    国際航空運送協会(IATA)などによると、成田の着陸料(停留料など含む)を100とすると
    関空は120。仁川は37、浦東53、香港45とライバルは安い。
    ヒースローやJFKも70程度だから、日本が世界と比べて極端に高いことがわかる。
    都心から車で成田まで約60分、大阪市中心部から関空までは約50分。
    成田は住民との約束で深夜に使えず、時差がある外国との路線が発着しにくい問題もある。
    関空は24時間空港で、大型機が使える2本の滑走路があるが、
    すぐ近くの大阪(伊丹)空港や神戸空港と競合して、利用が伸び悩んでいる。
    羽田は都心に近く、2010年10月には4本目の滑走路もできる。着陸料の問題はあるものの、
    深夜や早朝も使えるので、前原国交相は「世界に対抗できる」空港と考えたと言われる。
    (2009、10、14、朝日新聞「ニュースがわからん!」などより)
     いくら日本が物価が高いからと言っても、国際競争力のことも考える必要があり、
    他のアジアの空港並みに、半額くらいに下げるべきだ。
    羽田をハブ空港としたとしても、航空会社は着陸料の安い空港を利用するのは当然のことだ。

    着陸料より、空港利用税、重量税くらいの税金で十分だと思う。
    元々、建設費は国や自治体の税金、つまり私たちの血税が使われているのでしょう。

福岡空港(Fukuoka Airport)ふくおかくうこう
    福岡市博多区大字下臼井(しもうすい)にある国管理空港の一つ。1972(昭和47)年開港。
    1944(昭和19)年から建設開始された旧日本陸軍の飛行場を前身とする。
    終戦時に米軍に接収され、1951(昭和26)年に民間航空路開設、1970(昭和45)年に
    運輸省(現国土交通省)への移管が決定。九州では第1位の旅客乗降数を誇る基幹空港である。
    第二種空港で、レターコードは「FUK」。ICAOコードは「RJFF」。
    福岡国際空港(ふくおかこくさいくうこう)、板付空港(いたづけくうこう)とも称される。
    航空自衛隊春日基地板付地区(かすがきちいたづけちく)
    海上保安庁第七管区海上保安本部福岡航空基地を併設する。
    福岡空港は中心市街地から至近距離に位置しアクセスに優れており「世界有数の便利な空港」として
    知られる。福岡市地下鉄空港線が乗り入れ、福岡空港駅から博多駅までは約5分、
    福岡市の都心天神までは約11分で結ぶ。福岡高速道路のランプも至近で
    九州自動車道太宰府インターチェンジへも15〜20分程度で行けるため、日本国内では最も利便性の
    優れた空港の一つであり、ボーディング・ブリッジ(PBB)を日本で最初に設置した空港でもある。
    旅客ターミナルビルは国内線第1、第2、第3および国際線の4棟、貨物ビルは国内線と
    国際線の2棟がある。複数のターミナルビルを持つ空港では航空会社ごとに入居するビルが
    異なるのが一般的だが、福岡空港は大型機用スポットが第1ターミナルに無く、
    行き先ごとに利用するターミナルビルが異なる。また、福岡空港のシンボルとして、
    国内線第3ターミナル出入り口の前には駐車場を隔てて蓄電池装置入りの巨大看板が並んでいる。
    現在の滑走路は、長さ2800m×幅60mで、両側ともILS(計器着陸装置)装備となっている。
    福岡空港の年間発着回数14万回(国内線12.6万回、国際線1.4万回)は、
    羽田、成田に次いで国内で3番目に多い。2800m滑走路1本による運用のため、
    滑走路1本あたりの離着陸回数が日本で最も多く、超混雑空港として有名である。
    国内線と国際線は滑走路を挟んで反対側に位置しており、乗り継ぎには時間がかかるので
    注意(無料連絡バスで移動できる)。 参 : 福岡空港(公式サイト)
    
    福岡空港(国内線)2011.7.17撮影
    
    同上
    
    着陸したJAL機(同上)
    
    福岡空港(国際線)同上
    
    中国東方航空機
ボーイング787ドリームライナー(Boeing 787 Dreamliner)
    ボーイング社が開発・製造する次世代中型ジェット旅客機で、愛称はドリームライナー。
    機体部品の35%以上を日本メーカー勢が手掛け、全日空(ANA)が1号機引き渡しを受ける
    ローンチカスタマーとして協力。日本とゆかりが深く、「準国産機」とも呼ばれる。
    ボーイング757、ボーイング767およびボーイング777の一部の後継となる。
    中型機としては航続距離が長く、今までは大型機でないと行けなかった距離も
    ボーイング787シリーズを使うことにより直行が可能になる。
    この事により、需要のあまり多くない航空路線の開設が可能になるとされている。
    ボーイング787型機は数多くの生産上のトラブル等を生じ、当初の予定から3年以上遅れたが、
    世界の航空会社に先駆けて全日空(ANA)に引き渡され、2011年9月28日朝、羽田空港に到着した。
    787ファミリーは3機種から成り、基本型の787−8型機は座席数210〜250席、
    航続距離は7650〜8200海里(14200〜15200km)、ストレッチ型の787−9型機は、
    それぞれ250〜290席、8000〜8500海里(14800〜15750km)の性能を有す。
    3機種目となる787−3型機は座席数290〜330席、
    最大航続距離は2500〜3050海里(4600〜5650km)となる。
    787型機は、大型ジェット旅客機並みの航続距離を可能にするばかりか、
    他では類のない低燃費を実現し、その結果最高レベルの環境パフォーマンスを達成する。
    客室は2通路8列客席配置。日本の国内線では約300客席、長距離国際線では3クラス217客席となる。
    窓を上下に大きくし、中央の客席からも水平線が見えるようにするなど、
    インテリアにも斬新なアイデアが盛り込まれている。
    また、機体に炭素繊維複合材(CFRP)などの新素材や最新のコンピューター技術などを活用することで、
    現行の他の同型機と比べて燃料効率を20%向上するとともに、ワイドボディ機の
    最高速であるマッハ0.85での巡航が可能で、貨物搭載スペースを増加することもできる。
    
    
    
    大阪国際空港に初飛来したボーイング787−8型機
    
    格納庫内のボーイング787ドリームライナー
     ANAではB787による世界初の営業飛行を2011年10月26日に成田〜香港の
    チャーターフライトで行った後、同28、29日に成田発着の遊覧飛行を、30日に被災地の子どもたちを
    招待した復興応援フライトを行う。11月1日から羽田〜広島、羽田〜岡山線で定期航路に就航し、
    12月からは羽田〜北京線で国際線にデビューする。





















































inserted by FC2 system