YSミニ辞典(貝類)

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浅蜊(short−necked clam、Japanese Littleneck)あさり : マルスダレガイ科の食用の二枚貝で、
    淡水の混じる浅海(河口の干潟など)の砂泥地などで多く見られる。
    殻長4センチメートル内外。長楕円形で、殻表には細い布目状のすじがあり、色・模様はさまざまである。
    寿命は約8年。北海道から九州全域、フィリピン、シナ海に広く分布している。
    日本の主な産地は東京湾、伊勢湾、三河湾、瀬戸内海、有明湾などである。
    全国の消費量は約8万トンとされるが、2006年の国内の水揚げは3万4984トン(農水省調べ)。
    [季語]春−動物。
    
    アサリ
    アサリと干潟 : 1個の貝が1時間に1リットルの水をこし取るという実験結果があり、
     干潟の浄化能力が見直されている。干潟は全国で1996年現在4万9380ヘクタール。
     工業用地造成や干拓で過去約50年間で約4割減ったという。
    健康効果 : コレステロールを排出するタウリンというアミノ酸の一種が多く含まれ、
     動脈硬化を予防する効果がある。また、ビタミンB12鉄分が豊富で、
     特に、植物性食品中心の純和食では摂りにくいビタミンB12の補給源となる。
     ビタミンB12を多く含む食品は、レバーや卵などもあるが、これらの食品は、食べ過ぎると
     コレステロールが増えるなどの弊害がある。これに対して、あさりはレバ−と同じくらいビタミンB12を
     含むが、コレステロールを排出する働きをする上、低カロリーである。ビタミンB12が欠乏すると、
     動悸や息切れ、出血しやすい、感染症にかかりやすいといった悪性貧血を引き起こす。
     栄養面を重視するならスープやみそ汁がお薦めで、エキスをすべて飲み切ることができる。
    
     冬から初夏にかけて。春先からグリコーゲン、コハク酸などの含有量が増えて、うま味が一段と増す。
    選び方 : 殻が長く丸く膨らんでいて、貝殻模様がきれいなものを選び、口をしっかり閉じて
     塩水に入れると水管を出すものが良く、殻が割れているものは弱っているので避ける。
    保存 : 食品保存法を参照
    砂ぬき&美味しくいただくコツ
     ●多くは砂出しして出荷されるが、「砂吐き」「砂抜き」と表示してあっても、
      家で再度砂を吐かせた方が安心。
     ●潮干狩りで取ってきたあさりは同じ海水につけるのがベスト。
      または、海水と同じ2〜3%の塩水にあさりがやっと浸るくらいになる位つけて、1〜2時間おく。
      ベストはカルキ抜きの水を使用すること。塩水が深すぎてもよくない。塩分が多すぎると
      脱水作用を起こすので注意。夏場は3〜5時間が限度。長時間同じ水に入れておくと、水も貝も腐る。
     ●あさりがなるべく重ならないよう底の広い器に入れる。
     ●蓋をするか暗い場所に置いて開きやすくする。
     ●温度が低いと砂を吐きにくいので、冷蔵庫には入れない。
    調理のポイント
     ●味のために火を通し過ぎないこと。また、加熱し過ぎはビタミンB1を分解してしまう。
     ●汚れを落とす時は、殻と殻をこすりあわせる。むき身の場合は、塩水の中で振り洗いをする。
     ●初夏から初秋にかけては、食中毒を起こしやすいので、十分に加熱すること。汁物にする場合は、
      水から入れて口が開いたら調味料を入れ、汁物に仕立てる。調味料を入れたら、煮すぎないこと。
     ●むき身は、かき揚げ、深川丼、クラムチャウダーなどに。
     ●スーパーなどでパック詰めものが売られていることが多いが、よく売れるスーパーでは
      日付を確かめること。殻が欠けていたり、 穴があいていないかをチェックすること。
    あさりの酒蒸し
     材料(2人分) あさり 300g、青ねぎ 1/2本、土しょうが 5g、三つ葉3〜4本、
              酒 大さじ3、サラダ油 大さじ1弱、塩 ひとつまみ
     @あさりは、薄い塩水につけて砂出ししたものを、
      水にとってからと殻をこすり合わせるようにしてきれいに洗い、水気を切っておく。
     A青ねぎ、皮をむいた土しょうがはみじん切りに。
     B三つ葉は洗って根を落とし、4cm長さに切る。
     C鍋にサラダ油を入れて熱し、Aの青ねぎ、土しょうがを入れ、さっと炒めて香りが出たらあさりを入れ、
      中火で手早く炒め、酒を全体にふりかけ塩ひとつまみを加え、ふたをしてしばらく蒸し煮にする。
     D貝の口が開きかけたら、三つ葉を散らしてさっと炒め、火からおろして、煮汁ごと器に盛る。
    
    あさりの酒蒸し(大阪のK.Kさん提供)    
あさり100g中の栄養素
あさり エネルギー
(kcal)
カリウム
(mg)
マグネシウム
(mg)

(mg)
亜鉛
(mg)
ビタミンB2
(mg)
ビタミンB12
(μg)
生(殻付き) 30 140 100 3.8 1.0 0.16 52.4
つくだ煮 225 270 79 18.8 2.8 0.18 14.5
缶詰(水煮) 114 46 37.8 3.4 0.09 63.8
    参 : 
(abalone、ear shell)あわび : 鰒。蚫。石決明(せきけつめい:漢語)。
    軟体動物門腹足綱ミミガイ科に属する巻き貝のうち、とくに食用に供されるような大形種の総称。
    日本に生息するアワビ類は約10種で、食用はエゾアワビ、クロアワビ、マダカ、メガイエゾ、メガイ、
    トコブシなどがある。成長したアワビの殻は長径5〜20cm、短径3〜17cm程度の
    おおよそ楕円形である。形状は種により大きく異なるが、皿状の殻をもつ点では共通する。
    東アジアでは日本の北海道南部から九州、朝鮮半島および中華人民共和国北部の
    干潮帯付近から水深20m程の岩礁に生息し、アラメ、ワカメ、コンブなどの褐藻類を食べている。
    主に夜行性の物が多く、日中は岩の間や砂の中に潜っている。
    雌雄の判別は外見からではほぼ不可能で、肝ではなく生殖腺の色で見分ける。
    生殖腺が緑のものがメスで、白っぽいものがオスである。
    アワビの殻の背面にある数個の穴は鰓呼吸のために外套腔に吸い込んだ水や排泄物、
    卵や精子を放出するためのものであるが、殻の成長に従って順次形成された穴は
    古いものからふさがっていき、常に一定の範囲の数の穴が開いている。
    アワビではこの穴が4〜5個なのに対し、トコブシでは6〜8個の穴が開いている。
    また、アワビでは穴の周囲がめくれ上がっており穴の直径も大きいのに対し、
    トコブシでは穴の周囲はめくれず、それほど大きくは開かない。[季語]夏−動物。
    
    アワビ
    健康効果 : アワビは高たんぱく、低カロリー。亜鉛マグネシウムなどのミネラルと、
     ビタミンB群、カリウムなどを含んでいる。とくに鉄は、血液中のヘモグロビンの成分になり、
     鉄が不足すると、貧血状態になって、疲れやすくなったり、息切れ、めまいなどの症状が
     起こりやすくなる。また、亜鉛は、味覚や臭覚を正常に保つのに必要な成分で、
     子どもには発育に不可欠で、成人では、皮膚や髪の健康を保つうえで必要な栄養素である。
(a shellfish)かい : @かたい貝殻(かいがら)をもった軟体動物の総称。
     二枚貝・巻貝(まきがい)・角貝(つのがい)などを含む。多くは水中にすむ。
    A貝殻。介殻。貝の外側を覆っている殻。外套膜から分泌される石灰質から成り、貝の身を保護している。
    Bほらがい。
    C「貝合わせ」の略。
牡蠣(an oyster)かき : 牡蛎。イタボガキ科の二枚貝の総称。左殻はよく膨らんで海中の岩などに付着し、
    右殻は割合に平らでふたのようになる。殻の表面には薄い板状の成長脈が発達する。
    肉は美味で、各地で盛んに養殖が行われる。
    食用とする主な種類にマガキ・イタボガキ・スミノエガキなどがある。
    カキがおいしいの旬は1月〜2月。5月〜8月は産卵期にあたり、
    身がやせているため西洋では「Rのつかない月にカキを食べるな」と言われている。
    旬は10月頃で、亜鉛の含有量が一番豊富になる。[季語]冬−動物。
    
    殻つきの生牡蠣(大阪のK.Kさん提供)
    
    道東・厚岸町「桜亭」の生牡蠣(フリー写真素材集「旅Photo」より)
    新鮮なカキの見分け方
    殻が固く閉じていて、フタになっている貝が平らで下の方の貝が丸味を帯びて深さがあるものがいい。
    むき身の場合は、黒いひだの部分がしっかり縮み、身が乳白色でふっくらし、貝柱が半透明なものがいい。
    カキの栄養効果
    カキは栄養のかたまりで「海のミルク」とも言われ、アミノ酸アルギニン
    ミネラル分の亜鉛などバワーアップさせる有効成分がたっぷり含まれていめため、
    男性にありがたい精力増強に大きな効果がある。
    ●糖尿病予防●コレステロール低下作用●血液サラサラ●ガン予防●美肌●脱毛予防●疲労回復
    カキをおいしく食べるには、むき身はザルに入れて水道水を出しっぱなしにして振り洗いしたあと、
    水気をよく切る。水気が切れたら、日本酒を少々振りかけると味が一段と引き立つようになる。
    カキの殻は肥料や養鶏飼料とする。
    カキフライの作り方
    材料(4人分) : カキ(むき身)…300g、小麦粉(打ち粉用)…適量、パン粉…適量、
               下地衣(小麦粉…50g、卵…3個、牛乳100cc、塩・コショウ…適量)
    作り方 : @カキのむき身を塩水で洗った後、水道水ですすぎ、熱湯でさっと湯通しをする。
           Aカキの水分を拭いて小麦粉を軽くはたき、下地衣にくぐらせる。
           Bカキ2個をまとめてぎゅっと握り、パン粉を付けて中温で揚げる。
           C2〜3分して衣がカラッと揚がったら取り出す。    
日本一のカキ
順位 産地 回答数(人)
広島 7628
宮城 5524
北海道・厚岸 3158
三重・的矢、浦村 2173
岩手 1640
石川・能登 1313
北海道・サロマ湖 910
長崎・九十九島 605
島根・隠岐 587
10 兵庫。相生、赤穂 580
2008.11.19、朝日新聞「アスパラクラブ」
会員によるアンケートより
    参 : かき鍋
栄螺(a top shell)さざえ : さざい。リュウテンサザエ科で海産の巻貝。貝殻は卵円錐形で、
    殻高10センチメートル以上になる。北海道南部から九州、朝鮮半島南部に分布している。
    浅海の岩礁にすみ、海藻を餌として成長する。内海の波の静かな瀬戸内のサザエには
    棘(とげ)がないが、太平洋や日本海などのサザエには殻表に長く太い棘がある。
    これは、波の荒い海に住むサザエは、流されないようにツノが大きく発達したと考えられている。
    貝殻は貝細工やボタンなどのの材料になる。[季語]春−動物。
    
    波の荒い日本海で獲れたツノのある生サザエ
    
    ツノがない瀬戸内の焼きさざえ(フォト蔵より)
    食べ方 : 壺焼きと刺身が代表的な食べ方である。
     壺焼き : 焼きアミやフライパンに口を上向きに置き、醤油を少したらしてから焼く。
      旨味が凝縮したサザエの汁と醤油が混ざって、香りも楽しめる。
      独特の苦みがある肝の部分は、好きな方にとっては珍味である。
     刺身 : 身の部分のコリコリ感と磯の風味がとてもよいが、殻から身を取り出すのにひと苦労する。
      10分程度口を下向きにして置いておくとフタが緩んで身が下がってくるので、
      隙間にスプーンの柄などを差し込み、殻の中央部にくっついている筋肉を
      小型のナイフで切り離し、引っ張り出すとよい。
     その他 : 塩茹でや塩蒸しして身を取り出すと、色々使える。
      秋の味覚を満載した「炊き込みご飯」や「茶碗蒸し」がお勧め。
      シーフードカレーの具にサザエを加えてみるのも良いでしょう。
      肝の部分は醤油味で煮たり焼いたりすると、食べやすくなる。

    会社に入って山陰方面の海水浴に行ったとき、初めて殻に多くの角があるサザエを見たが、
    日本海は波が荒くてサザエが岩場から流されないように角が生えてきたと聞いたが、
    進化の過程で環境に応じるようになったのでしょうか。
    日本海のサザエと瀬戸内海のサザエを交配したら、どんなサザエが生まれるのでしょう。

(a corbicula)しじみ : 蜆貝。
    汽水域から淡水域に棲息する斧足(ふそく)類シジミ科の2枚貝の総称。
    貝殻は丸みを帯びた三角形で、表面に輪状の成長脈をもつ。
    殻表は多くは黒褐色で、殻が縮んで見えることから「ちぢみ」が「しじみ」になったといわれている。
    また、一年中賞味されるところからの「四時味」の語源もある。
    一般にシジミと称しているが主にマシジミ、ヤマトシジミとセタシジミを指す。
    マシジミは湖・川に、ヤマトシジミは河口に、セタシジミは琵琶湖水系に分布し、いずれも食用となる。
    旬の言葉に「土用蜆」と「寒蜆」があり、夏の「土用蜆」には「ヤマトシジミ」が、
    冬の「寒蜆」には「マシジミ」が旨いといわれて、四季を通じて食卓に上がるが、
    やはり身が締った冬が一番美味しい。しかし「瀬田の蜆」だけは春が旬で、
    シジミの中でも最高の味と云われている。[季語]春−動物。
    
    シジミ(大阪のK.Kさん提供)
    主な産地 : 宍道湖(島根県)、利根川河口(千葉県・茨城県)、琵琶湖(滋賀県)、十三湖(青森県)
     宍道湖のヤマトシジミの水揚げは平成11年以降、年間7500トン前後で、
     全国の43%を占めて一位の産量である。
     十三湖は岩木川の河口湖で水深が最高で3mと浅く、大粒のしじみの産地として有名で、
     しじみ料理が美味しいところで蜆料理専門店もあり、蜆ラーメンまである。
     茨城県の涸沼(ひぬま)のヤマトシジミも大粒で甘みのある美味しいシジミとして名が売れている。
    主な蜆の種類
    マシジミ(真蜆:Fresh−water clam、Corbriculaleana PRIME)
     殻頂の光沢は弱く、内面は紫色。若貝は横長で殻表外面は黄褐色で不規則な黒斑がある。
     殻長4cm、殻高3.5cm、殻幅2cmに達する。純淡水性で川の上流の砂礫底を好んで生息し、
     河口域には生息しない。塩分濃度が2.7%以上になると2週間で斃死する。
     本州以南から朝鮮半島、中国北部に分布する。北海道には生息しない。
    ヤマトシジミ(大和蜆:Brackish−water clam、Corbricurajaponica PRIME)
     殻頂に光沢のある黒色、内面は淡紫色。若貝は殻表に光沢があり、
     殻頂から黄褐色の放射状帯が走る。殻長4cm、殻高3.5cm、殻幅2.5cmに達する。
     貝類の中ではコハク酸を最も多く含むので「汁」にすると旨い。
     淡水、汽水域性で塩分2.3%以上の水域には生息しない。樺太以南から朝鮮半島に分布。
     日本では北海道から九州に至る比較的大きな川の河口や宍道湖のような汽水湖に生息する。
     宍道湖のシジミは、粒が大きく身は肉厚で、松江の代表的な味覚で、漁獲高は全国一である。
     塩分の薄い汽水域に棲むヤマトシジミが主で、大粒貝は湖北で、小粒貝は南岸で獲れる。
     一年を通してシジミ汁は欠かせないが、旬は春である。
     「黄痘が出たらシジミを食え」といわれるほど、肝機能回復の妙薬としても有名。 参 : 宍道湖七珍
    セタシジミ(瀬田蜆:Corbriculasandai PEINBARDT) : 殻頂は黒褐色で、内面は紫色。
     若貝は殻頂は光沢のある黄色。殻長3.5cm、殻高3.5cm、殻幅1.5cmに達する。琵琶湖水系の
     特産であったが、現在では諏訪湖や河口湖にも移植されている。水深1〜5mの砂泥底に多い。
    ヒルギシジミ : 沖縄県西表島に生息し、人間のこぶしぐらいの大きさ(8〜10cm)にもなる。
    参 : オルニチン蜆汁   
日本一のシジミ
順位 候補地(都道府県) 回答数
宍道湖(島根) 7224
十三湖(青森) 2034
網走湖(北海道) 1536
琵琶湖(滋賀)  1366
天塩川(北海道)  933
吉野川(徳島)  841
利根川(千葉)  733
八郎潟(秋田)  627
江戸川(東京) 564
10 涸沼(ひぬま:茨城)  556
2009.2.25掲載、朝日新聞の
「アスパラクラブ」会員によるアンケートより
(a clam、Common Orient Clam)はまぐり : @「浜栗」の意というマルスダレガイ科の海産の二枚貝。
     貝殻は丸みをおびた三角形で、表面は平滑で光沢がある。
     色彩は変化が多いが、黄褐色の地に栗色の紋様のあるものが多い。
     内面は白色で陶器質。肉は食用とし、貝殻は焼いて胡粉(ごふん)を作る。
     日本では北海道南部以南の内湾の砂泥にすみ、養殖も行われている。
     夏(6〜8月ごろ)に産卵し、3週間程度の浮遊幼生期(プランクトン時代)を持つ。
     この間に潮の流れに乗って湾や灘単位の海域を移動しながら成長し、
     やがて本来の住処(すみか)となる干潟に着底(砂に潜ってすみ着く)する。
     
     ハマグリ
     
     はまぐりの酒蒸し
     基本的にはアサリも同じだが、ハマグリの方が、移動分散能力が大きく、
     河口干潟への依存度も大きいのが特徴である。着底しやすい場所は泥分が少なく、
     淡水の影響を受けやすい低塩分の細砂底、つまり、河口に近くて、サラサラした砂の多い干潟で、
     河口から強力な干潟が出ているような場所である。アサリはハマグリに比べ、泥分の多い干潟を好む。
     魚介類の中でも、鉄の含有量が多く、同量のホウレンソウと同じくらいの鉄が含まれる。
     子どもや妊婦、疲れ気味の人はぜひ。スーパーでは国産物と輸入物、どちらも見かけるが、
     味は国産が上回る。酒蒸しや吸い物にしたとき、旨みの濃いだしがよく出る。
     [季語]春−動物。
     香川県三豊市仁尾町の父母(ちちぶ)が浜に、15年ぶりにハマグリが戻り、貝掘りが復活したそうだが、
     自然の恵みを採り尽くさないようにし、瀬戸内全域で採れるようになることを願いたい。

    A@の貝殻。貝合わせに用いたり、膏薬(こうやく)を入れる容器として用いた。
    B女陰の別称。
帆立貝(Ezo giant scallop)ほたてがい : 学名は「Patinopecten yessoensis」。
    ホタテは殻が扇形をしていることから、「扇貝(おうぎがい)」や「(海扇(うみおうぎ)」などとも呼ばれ、
    秋田藩主佐竹氏の家紋が扇形で、殻の形と似ることから「秋田貝」とも呼ばれる。
    語源は、一方の殻を船にし、もう一方を帆のように立てて走ると信じられていたことから付いた名である。
    軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱イタヤガイ科の二枚貝で、貝柱の食用としても重要な貝類の一つ。
    本州の東北地方から北海道、オホーツク海、朝鮮半島東岸、沿海州に分布し、
    水深10〜30mの砂礫(されき)底にすむ。高さ、長さとも約20cm、幅4.5cm。
    貝殻は円形に近い扇形で、殻頂は耳状に広がる。殻表に放射肋(ほうしゃろく)があり、
    左殻はやや平らで赤褐色、右殻はやや膨らみ黄白色、左殻は紫褐色で小鱗状彫刻がある。
    幼貝の時は足糸で他物に付着しているが、成貝は殻を強く開閉して海水を噴射し移動する。
    ほとんどが国内での養殖もので、30万トン程度の生産量のうち約50%が北海道、
    40%が青森県産で、輸入が約500トン。[季語]夏−動物。
    
    食前の生ホタテ(大阪のK.Kさん提供)
    
    生の「帆立貝」(同上)
    健康効果 : 貝類の中でもタンパク質の量が最も多く低カロリー。北海道産の天然物は特に美味。
     生食ではあっさりとしているが、干した帆立貝柱には、天然のタウリンが貝柱2個で
     シジミ汁10杯分位の料が含まれている。タウリンは体内のグリコーゲンの消費を節約し、
     疲れにくい体にし肝機能を向上させ、免疫力や抵抗力を増大させる効果がある。



















































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